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MotoGP

round 01

SCHEDULE

March 26 2015, PRACTICE MotoGP Commercial Bank Grand Prix of Qatar

カタールカタールGP

Repsol Honda Teamが好スタートを切る。マルケスがトップタイム、ペドロサが2番手と続く

2015年3月26日(木)・1日目フリー走行  会場:ロサイル・インターナショナル・サーキット  天候:曇り  
気温:23℃  コースコンディション:ドライ

2015年のシーズン開幕戦、カタールGPがロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕しました。今大会は、ナイトレースのために、4日間開催の変則スケジュールとなっています。そのため、初日はMoto2とMoto3クラスが1回目と2回目のフリー走行に挑み、MotoGPクラスは1回目のフリー走行だけというスケジュールで進みました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • カル・クラッチローカル・クラッチロー
  • スコット・レディングスコット・レディング

日中は風が強く、雲の多い天候。陽が沈んでから風の勢いは弱まりましたが、Moto2クラスの2回目のセッション中には、短い時間ではあるものの小雨がぱらつくなど、不安定な天候となりました。

MotoGPクラスは、45分間だけの走行となりましたが、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)がセッション開始から快調にラップを刻み、トップタイムで初日を終了しました。マルケスは、1週間前の公式テストで得たデータをもとにセッティングを施した状態で走行を開始。コースインして2周目に1分55秒台の好ラップを刻み、それからも1分55秒台の好タイムで連続周回をして好調をアピールしました。

チームメートのダニ・ペドロサも好調なスタートを切り、マルケスとわずか0.076秒差の2番手で初日を終えました。今年はウインターテストから順調にセットアップを進めてきました。1週間前にロサイルで行われた公式テストでは、雨のためにすべてのメニューを消化できませんでしたが、その遅れをしっかり取り戻すことに成功しました。

Honda RC213Vでの初レースに挑むカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は、トップのマルケスから0.537秒差の5番手で初日を終えました。セッション開始直後は、マイナートラブルで時間をロスしましたが、それが解消してからは順調でした。アタックのときには、スローライダーに引っかかりましたが、それでも5番手と上位につけました。明日のフリー走行ではさらに上位を目指します。

スコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)も、走り始めにブレーキやタンクカバーにマイナートラブルが発生して時間をロスしました。しかし、その後は快調で、ハードとソフトの両方のタイヤをテストして、そのフィーリングの違いをしっかり感じ取ることになりました。トップのマルケスから1.093秒差の12番手。明日は、その差を縮め、ポジションを上げていく意気込みです。

以下、Hondaのオープンカテゴリーマシン「RC213V-RS」に乗る4選手は、カレル・アブラハム(AB Motoracing)が15番手、ジャック・ミラー(CWM LCR Honda)が19番手、ニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)が21番手、ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)は23番手で初日を終えました。

Moto2クラスは、サム・ロース(Speed Up Racing)がただ一人1分59秒台に入れる快速ラップを刻み、ウインターテストの好調な走りを開幕戦につなぎました。この日のロースのタイムは1分59秒717で、2番手以下に0.622秒という大差をつけたことで、今大会の優勝候補に浮上しました。2番手には、ヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)。以下、3番手にティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、アクセル・ポンス(AGR Team)、そして中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)と続きました。初日5番手につけた中上の、2日目の走行に注目されます。

Moto3クラスは、ミゲル・オリベイラ(KTM)がトップタイムをマークしました。以下、ダニー・ケント(LEOPARD Racing)が2番手、ニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)が3番手とHonda勢が続き、昨年のFIM CEVレプソルインターナショナル選手権のMoto3チャンピオンで、ルーキーのファビオ・クアルタラロ(Estrella Galicia 0,0)が7番手、リビオ・ロイ(RW Racing GP)が8番手、エフレン・バスケス(LEOPARD Racing)が9番手、クアルタラロのチームメートのホルヘ・ナバロが10番手と、ここまでがトップ10。4年ぶりにグランプリ復帰を果たし、初のフル参戦に挑む尾野弘樹(LEOPARD Racing)が僅差の中で14番手と、まずまずのスタートを切りました。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 1番手)
「今日はかなりうまくいきました。レースウイークを、こうしていい形でスタートさせるのはとても大事なことです。感触はよかったのですが、少しグリップが足りませんでした。ウインターテストのときとフィーリングは似ていました。今日はテストのあとに準備していたものをいくつか試しましたが、これがうまくいきました。明日も引き続き進展させたいです。ここの路面の状態はかなりよくなっていくので、タイムが上がっていくのは間違いありません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「今年最初のセッションを終えました。そして、かなりうまくいきました。これから明日以降に向けてマシンを準備していきます。今大会は、レースウイークが進むとともに、前進していかなければなりません。そして、ペースも上げていかなければなりません。路面のコンディションは結構よかったです。大会中にどれだけ前進できるか、様子を見たいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)
「ラップタイム5番手は悪くありませんが、明日は大きく変わることを願っています。最初はいくつか問題があってピットに戻らなければなりませんでした。そのため、少し時間をロスしました。また、テストのときと同様にブレーキレバーにも問題があり、さらにアタックしているときの最終コーナーで、遅いライダーに引っかかりました。1時間前のブリーフィングで、このコーナーで待ってはいけないという話をしていたばかりなのに、彼は時速100qというスローペースでした。もうテストではありません。すでに本番は始まっているのです。CWM LCR Hondaチームは今回もすばらしい仕事をしてくれました。ベストを尽くしていますし、私が速く走れるように力強くサポートしてくれています。レースは最初のプラクティスセッションとは少し違う結果になると思います。明日が楽しみです」

スコット・レディング(MotoGP 12番手)
「タンクカバーとブレーキに少し問題があったので、完ぺきなスタートにはなりませんでした。でも、今はその問題が解消されて、よくなりました。最初はハードタイヤを使い、最後にソフトタイヤにスイッチしました。すると、ラップタイムにかなり差が出ました。この前のテスト最終日に雨が降ってしまい、試せなかったことを今日はいくつか試しました。まだ改善の余地があるので、今日の結果には、非常に満足しています。明日からいよいよ本当の仕事が始まります」

ティト・ラバト(Moto2 3番手)
「ウインターテストは天気に恵まれず、ドライコンディションで多くの周回ができなかったので、今日はとてもいいテストができました。いろんなことにトライできましたし、前進することができました。2回目のセッションは、小雨が落ちてきましたが、その雨も5分ほどで上がり、再び、ペースを上げて走ることができました。明日はさらにセットアップに集中し、速いペースを刻めるようにがんばります」

中上貴晶(Moto2 5番手)
「久々にドライコンディションでしっかり走ることができました。今年のウインターテストは、ドライコンディションであまり走れず、ぶっつけ本番という感じでしたが、フィーリングもよく、違和感なく走ることができました。自分のタイムは、昨年の初日に比べてまだ遅いのですが、トップタイムのロースが1分59秒台に入れているので、明日はもっとがんばらなければいけません。今日はフロントもリアもタイヤのテストはできましたし、決勝で履くタイヤも決まりました。昨年も今年もフロントに課題はあるのですが、今年はセッティングの方向もハッキリしていて、問題点もクリアです。明日はその問題点を解消して、さらにタイムを上げていきたいです」

ファビオ・クアルタラロ(Moto3 7番手)
「ナイトセッションをとても楽しみにしていました。そして、最高の経験になりました。今日の目標は、サーキットに慣れて、レースへ向けていいセットアップを見つけることでした。まだいくつか改善させなければなりませんが、着実に前進しています。今日はいいペースで走ることができたし、非常に快適でした。その結果、このようないい結果を出すことができました。どのくらい進めるのかはまだ分かりませんが、なるべく高いところ目指して、がんばっていきます」

ホルヘ・ナバロ(Moto3 10番手)
「最初のセッションはとてもうまくいきました。サーキットを学ぶためにグループについていきました。そして、スリップストリームを利用していいラップタイムを出すことができました。午後は、リアサスペンションやエンジンブレーキを試しながら、1人で走って、自分のペースを見つけることに集中しました」

尾野弘樹(Moto3 14番手)
「マシンの状態はよく、着実にタイムを上げていくことができました。1回目のセッションは10番手。2回目のセッションでは14番手と順位を落としましたが、これはタイヤの交換のタイミングを逃してアタックできませんでした。心配はしていません。ただ、現状のアベレージでは、目標とする表彰台には到底届かないので、明日は、しっかりセットアップを進めたいです」

1日目フリー走行リザルト

MotoGP
順位 No. ライダー マシン F/O タイム/差
193マルク・マルケスHondaF1'55.281
226ダニ・ペドロサHondaF+0.076
341A.エスパルガロスズキF+0.404
499J.ロレンソヤマハF+0.417
535カル・クラッチローHondaF+0.537
69D.ペトルッチドゥカティF+0.658
74A.ドヴィツィオーゾドゥカティF+0.699
868Y.ヘルナンデスドゥカティF+0.858
946V.ロッシヤマハF+0.881
1029A.イアンノーネドゥカティF+1.034
1144P.エスパルガロヤマハF+1.080
1245スコット・レディングHondaF+1.093
1338B.スミスヤマハF+1.147
146S.ブラドルYAMAHA FORWARDO+1.296
1517カレル・アブラハムHondaO+1.370
1615A.デ・アンジェリスARTF+1.487
1725M.ビニャーレススズキF+1.641
188H.バルベラドゥカティO+1.676
1943ジャック・ミラーHondaO+1.702
2076L.バズYAMAHA FORWARDO+1.750
2169ニッキー・ヘイデンHondaO+1.771
2219A.バウティスタアプリリアF+1.849
2350ユージン・ラバティHondaO+1.943
2463M.ディ・ミリオドゥカティO+2.331
2533M.メランドリアプリリアF+4.298

※F=ファクトリーオプション、O=オープンカテゴリー

Moto2
順位 No. ライダー マシン タイム/差
122サム・ロースSPEED UP1'59.717
25ヨハン・ザルコKALEX+0.622
31ティト・ラバトKALEX+0.651
449アクセル・ポンスKALEX+1.326
530中上貴晶KALEX+1.406
612トーマス・ルティKALEX+1.407
711サンドロ・コルテセKALEX+1.458
819ザビエル・シメオンKALEX+1.458
940アレックス・リンスKALEX+1.680
1094ジョナス・フォルガーKALEX+1.697
113シモーネ・コルシKALEX+1.728
1221フランコ・モルビデリKALEX+1.776
1339ルイス・サロムKALEX+1.788
1496ルイス・ロッシTECH 3+1.808
1595アンソニー・ウエストSPEED UP+1.934
1660フリアン・シモンSPEED UP+1.968
1723マルセル・シュローターTECH 3+2.006
1873アレックス・マルケスKALEX+2.359
1936ミカ・カリオKALEX+2.410
204ランディ・クルメンナッハKALEX+2.443
2155ハフィズ・シャーリンKALEX+2.592
2288リカルド・カルダスTECH 3+2.737
2325アズラン・シャー・カマルザマンKALEX+2.878
247ロレンソ・バルダッサーリKALEX+3.041
2577ドミニク・エージャーターKALEX+3.335
2651ザクゥアン・ザイディSUTER+3.927
2710ティティポン・ワロコーンKALEX+4.034
2866フロリアン・アルトSUTER+4.213
292イェスコ・ラフィンKALEX+5.089
3070ロビン・マルホウザーKALEX+5.692
Moto3
順位 No. ライダー マシン タイム/差
144M.オリベイラKTM2'06.580
252ダニー・ケントHonda+0.021
323ニッコロ・アントネッリHonda+0.179
432I.ビニャーレスハスクバーナ+0.620
55R.フェナティKTM+0.797
621F.バグナイアマヒンドラ+0.833
720ファビオ・クアルタラロHonda+0.844
811リビオ・ロイHonda+0.924
97エフレン・バスケスHonda+1.085
109ホルヘ・ナバロHonda+1.094
1141B.バインダーKTM+1.168
1265P.エッテルKTM+1.185
1310アレックス・マスボーHonda+1.221
1476尾野弘樹Honda+1.230
1531N.アジョKTM+1.256
1688J.マルティンマヒンドラ+1.511
1798K.ハニカKTM+1.539
1884J.コーンフェールKTM+1.636
1919A.トヌッチマヒンドラ+1.777
2058J.ゲバラマヒンドラ+1.869
2155アンドレア・ロカテリHonda+1.902
2217ジョン・マクフィーHonda+1.951
2363Z.カイルディンKTM+1.958
2433エネア・バスティアニーニHonda+2.004
2595ジュール・ダニーロHonda+2.035
2691G.ロドリゴKTM+2.473
272R.ガードナーマヒンドラ+2.958
2812M.フェラーリマヒンドラ+3.210
2953M.ベッツェッカマヒンドラ+3.414
3016A.ミニョKTM+3.743
3124鈴木竜生マヒンドラ+3.799
3240D.ビンダーマヒンドラ+4.131
336M.エレーラハスクバーナ+4.281
- 61 L.クレソン KTM -