MTB-J Honda Racing
モータースポーツ > MTBダウンヒル/ジャパンシリーズ > 第4戦 青森 決勝
レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.09.10 Rd.04 青森
スケジュール
Rd. Date
01 5/5
滋賀
02 6/3
長野
  7/16
全日本選手権
03 9/3
岐阜
04 9/9
青森
第4戦 青森
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内嶋が今季2度目の優勝、井手川も3位。チームは今季全戦で表彰台を獲得
決勝日:2006年9月9日(土)
会場:青森県南津軽郡大鰐町 大鰐温泉スキー場 天候:晴れ 気温:スタート地点33℃ ゴール地点35℃ コース:全長3200m 標高:スタート地点701m ゴール地点188m 標高差513m コースコンディション:ドライ
リザルト&ポイント

 JCF MTBジャパンシリーズ ダウンヒルの今シーズン最終戦となる第4戦が、風光明媚な青森県の大鰐温泉スキー場で開催された。Team G Cross Hondaは、内嶋亮選手が2年連続となる優勝、井手川直樹選手も3位の表彰台に上がった。これによりTeam G Cross Hondaは、今シーズンすべての大会において、両ライダーともに表彰台に上がるという安定した成績で、トップチームの座をアピールした。

第4戦 青森
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 決勝日の大鰐スキー場は快晴で、9月とはいえ強い日差しが終日照りつける夏日となった。午後のエリートクラス決勝時には、ゴール地点の気温が35℃を記録。ライダーにとっては、水分補給や休息などの体調管理も重要な要素となった。全長3200mの同コース最大の特徴は、「漕ぎの大鰐」といわれるほど、漕ぎセクションが占める割り合いが多いこと。これに加えて、多数の切り株を縫うように走るスリッピーな場所、ジャンプを含む急坂、ロックセクションなどが散りばめられている。練習日の雨模様によりウエットだったコースは、決勝日を迎えるとたちまちドライとなり、ハイスピードを競う攻撃的なレース展開が予想された。

 前週に開催された岐阜大会の結果により、すでに井手川選手は今シーズンのナショナルポイントランキング1位に確定しているが、それでもなお大鰐大会初勝利の意欲に燃えていた。そして内嶋選手もまた、ジャパンシリーズランキングをかけたこの最終戦に、並々ならぬ気合で臨んだ。

 今大会は予選と決勝スタート時間の間隔が比較的短く、さらに漕ぎセクションが多いこともあって、ライダーにとっては予選走行のペース配分も、大きな作戦となる。30人の決勝進出をかけて58人で行われたエリートクラス男子予選では、内嶋選手が3分45秒650のタイムで予選2番手、井手川選手が3分46秒736で3番手につけた。しかし、ここで安達靖選手(Team Ikuzawa)が1番手タイムを記録したことで、安達選手のジャパンシリーズランキング1位が確定することとなった。

 決勝までにコース路面は日陰部分も完全に乾き、予選からのスピードアップとタイムアップは必至となった。予選30位からのリバーススタートで行われた決勝は、ライダーがゴールするたびに次々とタイムが更新され、暫定トップがめまぐるしく入れ替わる。最後から3人目のスタートとなった井手川選手は、これまでにないような勢いのペダリングでスタートダッシュを試みた瞬間、シューズとペダルを固定するビンディングが外れてしまい、わずかなタイムロスを喫してしまう。しかし、すぐに体勢を立て直し、落ち着きを取り戻して走りきった。タイムは3分42秒271で暫定トップ。そのタイムをさらに更新したのは、次にゴールした内嶋選手だった。前半のテクニカルセクションを、まさに飛ぶような鋭い走りでクリアすると、頭を低く落として低い姿勢をキープしたまま、ゴールの瞬間まで力強いペダリングを続けた。タイムは3分40秒037。そして、最終ライダーの安達選手のタイムが3分41秒375と表示された瞬間、内嶋選手の優勝が決まった。今季2勝目、大鰐大会は昨年に続いての連勝で、テクニカルと漕ぎの両セクションを複合したコースでの速さと強さを証明した。今シーズンの参戦大会をすべて終えた両選手は、シーズンオフに入る。

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コメント

内嶋亮選手(優勝)
「最後までペダリングのパワーを残しつつ、どのセクションでも速度を上げ、それをキープすることが、このコースでは重要だと思いました。レースウイークの木曜日からの練習日は、どれだけ内容の濃い練習ができるかを考えて集中しました。その結果、1本走るごとにすごくいい感じになっていき、金曜日のタイムセッションもきちんとまとめることができました。レース当日は予選が2位だったことで、焦りがまったくなかったわけではないが、決勝へのぺース配分も含めて、自分のパ−フェクトな走りができました。ここは相性のいいコースです。今シーズンは、第2戦で富士見の連勝記録を伸ばした一方、体調やケガなどの辛いこともありました。でも、最終戦では集中していい走りができたので、自分としては納得してシーズンを終えることができました」

井手川直樹選手(3位)
「全体的に漕ぎ重視のコースなので、予選では攻めるべきところをきちんと押さえながら、レース展開を考えていました。決勝は、いい意味で気合が入りすぎたというのでしょうか、前半でタイムを稼ぐつもりでスタート直後に思いきりペダリングをしたときに、ビンディングが外れてしまいました。そこでタイムロスした分を、ばん回してやろうとペースを上げたのですが、最後まで完ぺきなリズムではなかった。今シーズンは初戦から2位が続き、ものすごく悔しくて、瀬女で行われる全日本選手権で必ず勝つしかないとがんばった。その結果、今シーズンのナショナルポイントランキング1位という成績を出せて、よかったです。しかし、基礎トレーニングや走りの研究など、来シーズンへの課題はいろいろあります。シーズンオフはモトクロスで鍛えようと思います」

市川哲也監督
「予選では2人とも、多少の力みのような感じがあったものの、決勝までの短い時間でうまく気持ちを切り替えて、決勝ではよく集中して走っていました。体力面の問われる最後の長いストレートの漕ぎセクションも、トレーニングの成果が表れたのではないでしょうか。走りのテクニックだけではなく、体力面やメンタル面でも、それぞれに得意部分を伸ばしながら、不得意な部分を克服するべくシーズンオフから様々な課題に取り組んできたことで、走りのレベルは確実に上がっていると思います。そして、ライバルチームも同様にレベルを上げてきていることも事実です。今後もライダーはさらに技量を磨きながら、ダウンヒルレースの魅力を広くアピールしたいものです」

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決勝リザルト&ポイントランキング
順位 No. ライダー チーム タイム
1 2 内嶋亮 Team G Cross Honda 3:40.037
2 3 安達靖 Team Ikuzawa 3:41.375
3 1 井手川直樹 Team G Cross Honda 3:42.271
4 7 丸山由紀夫 MOM&POP's 3:48.916
5 8 柴田幸治 A&F SANTACRUZ 3:50.208
6 4 丸山弘起 Cannnondale Racing 3:50.449
【ナショナル・ランキング】
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 1 井手川直樹 Team G Cross Honda 572
2 2 内嶋亮 Team G Cross Honda 564
3 3 安達靖 Team Ikuzawa 525
4 8 柴田幸治 A&F SANTACRUZ 431
5 7 丸山由紀夫 MOM&POP's 404
6 9 向原健司 Team KHS・重力技研 380
※JCFの国内公認大会のうち、高得点獲得大会3つの合計ポイントによるランキング
ポイント一覧
【ジャパンシリーズ・ランキング】
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 3 安達靖 Team Ikuzawa 500
2 2 内嶋亮 Team G Cross Honda 484
3 1 井手川直樹 Team G Cross Honda 447
4 7 丸山由紀夫 MOM&POP's 378
5 8 柴田幸治 A&F SANTACRUZ 349
6 9 向原健司 Team KHS・重力技研 345
※ジャパンシリーズ(J1・JS)のうち、高得点獲得大会3つの合計ポイントによるランキング
ポイント一覧
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