Round03日本東北大会

IAS 決勝

2020年10月25日(日)

スポーツランドSUGO(宮城県)
天候:晴れ
気温:16℃
観客:1000人
セクション:岩・泥・コンクリート

東北大会

小川友幸、僅差の2位
タイトル争いは最終戦での決着に

コロナ禍で中止大会が相次ぎ、全4戦で開催されることになった2020年全日本選手権。ところが、第3戦中部大会が台風14号の日本接近の恐れにより中止となってしまいました。中部大会の中止は2年連続ですが、これにより4戦のみの予定だった2020年の全日本選手権が、3戦となってしまいました。この東北大会は第3戦ですが、実質2戦目にして終盤戦の戦い、ということになります。

例年、ほとんど定番化していたスポーツランドSUGOでの全日本トライアル選手権ですが、今年は岩などの配置に手が入り、セクション配置や周り順なども変更となって、少し新鮮な印象となりました。セクションのバリエーションも豊かで、リザルトのトップ5が全員クリーンするセクションもなければ、全員5点になるセクションもありませんでした。それぞれが、さまざまなセクションで減点をしていくことで、試合が動いていきました。

総合8連覇V10を狙う小川友幸(TEAM MITANI Honda)は、10人がクリーンをした第1セクションでこそ1点を失いますが、1ラップ目の終盤までトップを守ります。ところが、最終セクションで5点になり、2位で1ラップ目を終えることになりました。トップは黒山健一(ヤマハ)で、小川とは1点差。開幕戦で勝利して、チャンピオン争いでの小川のライバルとなった野崎史高(ヤマハ)は小川に5点差の3位につけました。

2ラップ目、チャンピオン獲得のためにもここで勝利したい小川は、第4セクションまでをクリーンしてばん回を狙いますが、水のある深い森の第5セクションで3点になると、クリーンセクションとも思われた第8セクションで5点。さらに最終セクションで再び5点と、なかなか厳しい戦況になってきました。

10セクション2ラップを終えた時点で、小川はトップ黒山と4点差に開き、3位の野崎との点差は変わらず5点でした。

最後の見せ場であり、逆転のチャンスであるSS(スペシャルセクション)は、1つ目が新しく岩が積み上げられた難セクション、2つ目がSUGOのSSとして登場することが多い岩盤でした。

SS第1セクションは、終盤の大岩が鬼門でした。次々にここで5点となり、ここを抜けたのは小川毅士(ベータ)のみ。クリーンが期待されたトップグループでしたが、大岩手前の加速ポイントが乱れてきたこともあって苦戦。結局、そろって5点ということになってしまった。

SS第2セクション、優勝争いの点差は変わらず。黒山の減点次第で、小川の逆転勝利の目は残っています。しかし、5点差の野崎に、2位の座を奪われてしまうリスクもまた残っています。SS第2は難関が多く、前半の岩、その岩から降りてすぐそびえる次の岩、そして最大の難関が、そこからターンをしながら駆け上がる岩盤登りです。

5点が続く中、ここでも小川毅士が初めてクリーンをすると、トップグループはクリーンでここを走破するのが必須の状況になってきました。そんな中、野崎がわずかにミスをして1点。これで野崎の3位が決定しました。

小川は余裕すら感じさせるライディングでここをクリーン。黒山が5点になれば、逆転勝利という展開です。しかしそこは黒山も気合が入ります。きっちりとクリーンして優勝。小川は開幕戦に続く2位表彰台となりました。

ランキング争いでは、前回優勝、今回3位の野崎に対し、2位2回の小川が、わずか1ポイント差に迫ることになりました。残るは最終戦近畿大会1戦のみ。ランキングポイントは、優勝すれば20点、2位で17点、3位で15点が与えられます。勝てばもちろんですが、5位以上ならばライバルより上位に入ったほうがタイトルを勝ち取ることになるという、天王山の戦いとなります。

 

コメント

小川友幸(2位)
小川友幸「第8セクションでの5点が決定的だったと思いますが、それ以外でも最終セクションを2回とも5点になっています。5点が多すぎましたね。クリーンができなくても、5点にならずに抜けていれば結果も違ってきたかと思うのですが、そのあたりがうまくいきませんでした。3戦目にしての最終戦は、勝った者勝ちですから、最後に勝利してきっちり連覇を狙います」

IAS リザルト

順位 No. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 3 黒山健一 ヤマハ 26 13
2 1 小川友幸 Honda 30 14
3 2 野崎史高 ヤマハ 36 13
4 6 氏川政哉 ガスガス 51 10
5 5 小川毅士 ベータ 53 8
6 4 柴田暁 ヴェルティゴ 54 9
7 10 武井誠也 Honda 69 6
           
12 7 斎藤晶夫 Honda 75 2
15 19 砂田真彦 Honda 86 1
17 21 寺澤慎也 Honda 95 1

IAS ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1 2 野崎史高 ヤマハ 35
2 1 小川友幸 Honda 34
3 3 黒山健一 ヤマハ 30
4 5 小川毅士 ベータ 26
5 6 氏川政哉 ガスガス 24
6 4 柴田暁 ヴェルティゴ 23
         
9 10 武井誠也 Honda 14
10 7 斎藤晶夫 Honda 12
14 21 寺澤慎也 Honda 4
18 19 砂田真彦 Honda 1

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