Round05日本中国大会

IAS 決勝

2018年9月2日(日)

会場:灰塚ダムトライアルパーク

天候:曇りのち晴れ

気温:30℃

観客:1500人

セクション:岩・泥・コンクリートブロック

今シーズン初の好天気での戦いで、小川が3位表彰台を獲得

9月に入り、全日本トライアル選手権は第5戦中国大会を迎えました。会場となった灰塚ダムトライアルパークでは、今回が初めての全日本選手権開催となりました。天気予報は雨のち曇りとなっていましたが、予報がいい方に外れ土曜日は曇り、日曜日は曇りのち晴れとなり、気温もぐんぐんと上がって暑さに苦しむ中での戦いとなりました。

前回、北海道大会でランキングトップに躍り出た小川友幸(Honda)は、ここで連勝してタイトル争いのリードを広げるべく決勝レースに臨みました。好天となりグリップが回復したこともあり、セクションの難易度は易しめ。1点を争う神経戦となることが予想されました。戦いは、8セクション3ラップに加えて2つのスペシャルセクション(SS)で争われました。

第2セクション、小川はヒューム管に飛び乗ったところでバランスを崩して右側に落ちてしまいます。ライバル勢の野崎史高(ヤマハ)がクリーン、黒山健一(ヤマハ)も同セクションを2点で通過したことで、序盤から苦しい戦いを強いられました。

なんとか追い上げたい小川でしたが、第7セクションでもブロックからヒューム管に飛び移るところでリアタイヤを滑らせてしまい、前輪が浮かずにヒューム管に突き刺さるように転倒。この際に胸を打ってしまいますが幸い身体にダメージはなく、試合を進めるのに影響はありませんでした。

しかし、この時点で2つの5点減点を喫してしまい、小川の1ラップ目の総減点は12点。トップの野崎は6点、黒山は8点、さらに15歳のルーキーの氏川政哉(ガスガス)が11点と高得点をマークしたことで、小川の1ラップ目は4番手と出遅れます。

2ラップ目、今度は5点もなく8セクションを2点でまとめた小川でしたが、ライバルの野崎は8セクションすべてをクリーンで通過。これにより、小川の逆転勝利もますます難しくなってきます。さらに黒山も2ラップ目は4点。点差は2点差に縮まりましたが逆転はならず、それでも2ラップ目に小川は氏川を抜いて3番手に浮上します。

3ラップ目、小川の減点は3点。しかし野崎は4点、黒山はオールクリーンで、上位2人との点差は平行線のまま、勝敗はSSでの戦いにもつれこみました。この時点で野崎10点、黒山12点、そして小川が17点。まだ逆転優勝の望みは残っています。

SSの第1セクションは巨大なタイヤを連続して走破していく設定ですが、タイヤゆえに走れば弾み、足元が安定しない難しさがライダーを苦しめます。小川はここを1点で通過するも、野崎がクリーン、黒山が1点で抜けたことで、小川との点差はそれぞれ8点と5点となりました。この時点で、優勝争いは野崎と黒山に絞られてしまいました。

SSの最終セクションはヒューム管と崖を登っていく設定で、細かな方向転換が肝となります。小川はここも1点で通過します。このセクションは3点や5点ばかりとなり、小川の1点は最小減点でしたが、それでも逆転での2位獲得はならず、3位入賞となりました。

優勝は野崎。北海道での勝利で野崎に5点差をつけていた小川ですが、今回3位となったことで野崎に5点詰められ、選手権ポイントランキングでは同点に追いつかれました。レギュレーションにより、同点の場合はあとから好成績を収めたほうが高順位となるため、暫定順位は野崎がトップ、小川は2位となっています。

残り2戦、中部大会(キョウセイドライバーランド)と最終戦東北大会(スポーツランドSUGO)での戦いで、野崎をライバルとした小川のタイトル争いはクライマックスを迎えます。

コメント

小川友幸(3位)
「3位は自分としては最悪の結果です。敗因は1ラップ目の第2セクションでの5点ですね。クリーンを狙ったラインだと、修正が効かないんです。自信があったから狙ったのですが、1点を覚悟する確実なラインで行くべきだったかもしれません。1ラップ目の4位からは3位まで戻しましたが、2ラップ目、3ラップ目、SSとしっかりクリーンで通過していけば、さらに上位を狙うチャンスもあったと思います。そういうところでチャンスを逃していると、シリーズを戦う中でも苦しい展開になってしまうということでしょう。体調などのコンディションはよくなっているので、その中でこの結果は残念です。残り2戦、しっかり戦って、タイトル連覇を目指します」

リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 3 野崎史高 ヤマハ 0 15 21
2 2 黒山健一 ヤマハ 0 18 18
3 1 小川友幸 Honda 0 19 18
4 4 小川毅士 ベータ 0 28 17
5 15 氏川政哉 ガスガス 3 43 15
6 5 柴田暁 ヴェルティゴ 1 55 9
7 7 斎藤晶夫 Honda 2 71 8

ポイントランキング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 野崎史高 ヤマハ 87
2 小川友幸 Honda 87
3 黒山健一 ヤマハ 71
4 柴田暁 ヴェルティゴ 62
5 小川毅士 ベータ 61
6 斎藤晶夫 Honda 42
       
16 砂田真彦 Honda 9

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