ROUND 04

日本ツインリンクもてぎ 栃木県 2017.06.11(日)・JSB1000 決勝

高橋巧が2位表彰台を獲得

全日本ロードレース選手権の第4戦が、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。JSB1000クラスは、開幕戦鈴鹿が200㎞レース、2戦目がSUGO120マイルと、セミ耐久レースが続きましたが、ここから通常のスプリントレースとなります。それでももてぎ大会は、ロードレース世界選手権が開催されるコースのため、その周回数に近い設定として、ほかよりも周回数が多い23ラップで争われます。また、これまでは雨のレースが続いていましたが、今大会は決勝日が晴れとなり、すべてのクラスがドライコンディションで行われ、熱戦が繰り広げられました。なお今大会には、鈴鹿8時間耐久への参戦が決定した伊藤真一(Team SuP Dream Honda)が、スポット参戦しました。

晴天となった予選はノックアウト方式で争われ、高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)は3番手となり、フロントローを獲得。また高橋巧は、決勝日の朝に実施されたウォームアップランでトップタイムをマークしました。そのほかのHonda勢の予選結果は、清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)が4番手、チームメートの高橋裕紀が6番手となり、セカンドローに並びました。秋吉耕佑(au&Teluru・Kohara RT)はV字コーナーで転倒した際に左手を痛め、今大会を欠場となりました。

決勝レースのホールショットは中須賀克行(ヤマハ)。清成、野左根航汰(ヤマハ)、津田拓也(スズキ)、高橋巧、高橋裕紀が続きました。90度コーナーで高橋巧が津田を捕らえて4番手に浮上。トップの座は中須賀、清成、野左根、高橋巧、津田、高橋裕紀で争われることに。一方セカンドグループとして、山口辰也(TOHO Racing)らが続ました。

5ラップ目にはトップの中須賀、2番手となった野佐根が単独走行。高橋巧が清成を捕らえて3番手に浮上し、その後方では津田と高橋裕紀が5番手争いを繰り広げました。7ラップ目には中須賀、野左根、高橋がそれぞれ単独走行となり、清成、津田、高橋裕紀が4番手争いを繰り広げました。清成はその争いから抜け出て、単独で4番手を走行。津田と高橋裕紀は5番手を争いました。13ラップを過ぎると、上位6台は単独走行となり、7番手争いは渡辺一馬(カワサキ)と山口、藤田拓哉(ヤマハ)での間で展開されました。

レース終盤、20ラップ目に清成が津田を捕らえて4番手に。渡辺は高橋裕紀を抜いて6番手となります。そのほか、伊藤が12番手に浮上と、ポジションが目まぐるしく入れ替わります。

そうして迎えた最終ラップ。トップの中須賀がV字で転倒し、清成もトラブルで大きく後退してしまいます。最終的に、Honda勢では2位に高橋が入り、山口は5位、高橋裕紀が7位。清成は8位、伊藤は12位でチェッカーを受けました。

コメント

高橋巧(JSB1000 2位)
「今回は鈴鹿8耐テストがあり、もてぎの事前テストは1日のみの参加でした。決勝朝の走行を使って試したセッティングは納得がいく状況ではなかったのですが、現状でがんばるしかなく、走り方を変え、自分なりに工夫しながら走りきりました。中須賀さんが転倒しての2位ですし、連勝を狙っていたので悔しいですが、マシンのポテンシャルを引き出す状況が作れなかったことが敗因です。次のオートポリスでは、2日間テストができるので、しっかりマシンを仕上げてレースを迎えられるようにしたいです」

山口辰也(JSB1000 5位)
「結果は5位ですが、内容的にはまだまだだと思っています。これ以上はタイムアップできない状況にいるので、我慢のレースになりました。ですが、走りきることで改善点が明確になりました。改善できる備品を用意できれば、トップ争いに近づけると思います。確実にタイムを短縮できると確信しています。ライダーとしても、アジアロードレース選手権で600ccに乗っていることがいい経験になり、自分のスキルを上げていると思えるので、しっかり準備して、もっと上を目指したいです」

高橋裕紀(JSB1000 7位)
「今回のレースを走りきれたことで、いろいろとデータが取れました。路面温度が50℃を境に、それよりも上がれば難しく、下であればうまく機能するタイヤを選択しました。賭けでしたが、そのタイヤのデータが欲しかったので、その選択に後悔はありません。長いレースだったので、序盤は難しく、後半にはいい状態という、考えていた通りの状況になりました。ドライでのレースを走り、いろいろな意味で勉強になりました。予選でもQ3に進み、決勝を走りきり、確実にレベルアップできています。さらにテストを重ねて、力をつけていきたいです」

清成龍一(JSB1000 8位)
「最後はトラブルで4番手から落ちてしまって8位のリザルトですが、自分の中では4位のレースができたと思っています。僕たちは全くデータのないところで、マシンとタイヤのマッチングを考えながら答えを導き出していかなければなりません。スタッフの努力は相当なもので、寝る間も惜しんでマシンを仕上げてくれています。本当に感謝しかなく、こうやって予選、決勝と走りきれたのも、メカニックのおかげです。すべてがぶっつけ本番のような走行をこなしながら前進しています。さらに進んでいけるように取り組んでいきます」

全日本ロードレース選手権 リザルト

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
15野左根航汰ヤマハ2342'11.366
2634高橋巧Honda23+5.34
312津田拓也スズキ23+22.765
423渡辺一馬カワサキ23+29.23
5104山口辰也Honda23+31.129
69藤田拓哉ヤマハ23+32.371
772 高橋裕紀Honda23+33.05
888清成龍一Honda23+37.047
91中須賀克行ヤマハ23+40.068
1094浦本修充スズキ23+50.832
1279伊藤真一Honda23+57.938
1525日浦大治朗Honda23+1'17.841
21080渥美心Honda23+1'48.328
2313中津原尚宏Honda22+1Lap
2589吉広光Honda22+1Lap
2652野寄真二Honda22+1Lap
3051 森健祐Honda21+2Laps

 

44奈須勉Honda14+9Laps

全日本ロードレース選手権 ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1634高橋巧Honda92
223渡辺一馬カワサキ74
312津田拓也スズキ73
49藤田拓哉ヤマハ70
550濱原颯道スズキ63
65野左根航汰ヤマハ57
718近藤湧也ヤマハ48
8090秋吉耕佑Honda47
9104山口辰也Honda44
1039酒井大作BMW43
12 57日浦大治朗Honda39
14080渥美心Honda36
15 79伊藤真一Honda33
2313関口太郎Honda17
24 57安田毅史Honda15
2642中村知雅Honda14
2788清成龍一Honda13

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