● ヒート1
前戦でシリーズタイトル獲得を決めた岸桐我(BOSS RACING)は、予選レース序盤からマシンにオーバーヒートの症状が発生。ダメージを深刻化させないよう配慮しながら最後まで予選通過を目指しましたが、わずかの差で敗退となりました。その予選では、元IAの桒垣竜斗(Team NFS)が4番手とHonda勢で最上位。進行の遅れからレース時間が15分+1周に短縮された決勝ヒート1では、好スタートを決めました。

ところが1コーナーの進入で、桒垣は他車から激しく体当たりされて転倒。これで腕を負傷したこともあり、桒垣は30位に終わりました。一方、倉持陵生(T.E.SPORT with 正武塗装)は予選こそやや苦戦しましたが、決勝ヒート1では序盤から7、8番手を走行。すぐ前を走るライダーたちをマークすると、レース中盤に6番手、最終ラップに5番手へ浮上し、後続の2台を僅差で押さえて5位に入賞しました。

●ヒート2
根岸瑞生(T.E.SPORT)が好スタートを決め、村野晟弥(カワサキ)とのホールショット争いに競り勝つと、そのままトップで1周目をクリアしました。2周目以降、根岸は徐々にリードを拡大し、川上龍司(ヤマハ)が数珠つなぎの混戦となった2番手争いの先頭に立った4周目の段階で、川上を約8秒リード。翌周にその差は2秒ほど詰まりましたが、6～7周目は両者の差が保たれました。

レースが残り3周となった8周目、川上のペースアップにより根岸のアドバンテージは約3.5秒に減少。翌周、根岸が転倒した周回遅れを避けるために時間を使う間に、川上がすぐ背後まで迫りましたが、ここで川上も大きく遅れました。そしてこの間に、根岸の至近距離まで追いついてきたのが池田凌(スズキ)。最終ラップの最終コーナーで、根岸は池田に抜かれ、悔しい2位となりました。