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モータースポーツ > 全日本モトクロス選手権 > 第9戦 中国・世羅グリーンパーク弘楽園 決勝レポート
レース
中国・世羅グリーンパーク弘楽園 第9戦 10月2日
中国・世羅グリーンパーク弘楽園
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レース情報
ラウンド 開催日
01 4/3 近畿・名阪スポーツランド
02 4/17 SUGO・スポーツランドSUGO
03 4/24 関東・自動車安全運転センター
04 5/15 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
05 6/5 九州・HSR九州
06 7/3 北海道・わっさむサーキット
07 7/17 東北・藤沢スポーツランド
08 9/4 近畿・名阪スポーツランド
09 10/2 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
10 10/23 日本GP・スポーツランドSUGO
第9戦 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
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IA1ヒート1で増田が優勝
IA2で福留がパーフェクトウイン、ポイントリーダーに4点差と急迫!
決勝日:10月2日(日)
会場:世羅グリーンパーク弘楽園 天候:晴れのち雨 気温:25℃ コースコンディション:ドライからマディ 観客:1万2500人

 好天に恵まれた土曜日は、真夏を思わせる日差しの下で予選レースが行われた。IA1クラスでは増田一将選手(TEAM HRC)と辻健二郎選手(TEAM HRC)がワンツーフィニッシュ。IA2では福留善秀選手(TEAM HRC)が1位でチェッカーを受け、Honda勢は最良の予選成績をもって決勝に臨むことになった。

第9戦 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
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 シーズンは残すところ今大会と最終戦の2戦のみで、タイトル争いも大詰めを迎えた。IA1でランキング2位につける増田選手は、ポイントリーダーの小池田猛選手(ヤマハ)に対し25点差、IA2でランキング3位の福留選手は、同点首位の溝口哲也選手(カワサキ)と小島庸平選手(スズキ)を32点差で追う態勢。Honda勢にとっては、両クラス制覇の望みをかけた戦いとなった。

 日曜日の午前中は散水が必要なほどのドライコンディションだったが、昼頃から降り始めた雨でコースはマディへと変化した。
 
▼IA1(450/250)ヒート1
 スタート直後にトップの辻選手と戸田蔵人選手(スズキ)が接触転倒し、後続車が次々と突っ込むアクシデントが発生した。そのためレッドフラッグが振られ、レースはスタートからやり直しとなった。
 再スタートで飛び出したのは、大河原功次選手(ヤマハ)、増田選手、小池田選手、釘村太一選手(ヤマハ)、高濱龍一郎選手(Honda)といった面々。2周目には増田選手が前に出るが守りきれず、リーダーの座は大河原選手、小池田選手と目まぐるしく交代しながら、しばらくトップ5台の接近戦が展開された。
 10分を経過した7周目、増田選手は小池田選手をかわして再度トップに立つ。中盤は増田選手がハイペースで小池田選手を引き離し、5〜6秒のマージンを蓄えた。20分すぎには高濱選手が2番手に浮上。これで増田選手、高濱選手、小池田選手の上位3名が確定。堂々優勝を果たした増田選手は、この時点で小池田選手に対して20点差まで詰め寄った。
 なお、辻選手は意識を回復したが、脳しんとうのために入院した。

▼IA1(450/250)ヒート2
 マディコンディションの中、増田選手が1周目からトップに立つ。背後には大河原選手、加賀真一選手(スズキ)といったマッドスペシャリストが控えていたが、増田選手は数周で独走態勢に持ち込んだ。ポイントリーダーの小池田選手はスタートで出遅れたが、すぐに5番手まで浮上。小池田選手の前には高濱選手がいた。
 20分頃から雨が激しくなったが、増田選手、加賀選手、大河原選手、高濱選手、小池田選手というオーダーは変わらず。このままでフィニッシュする気配が濃厚だったが、残り時間5分というところで増田選手がエンジントラブルに見舞われてピットイン。コースに復帰した後ふたたびエンジントラブルが発生し、ポイント圏外まで脱落してしまう。レースは加賀選手が優勝。総合優勝は高濱選手(2位/3位)が勝ち取った。
 小池田選手がポイントリーダーの座を保ち、ランキング2位は高濱選手(31点差)、ランキング3位に増田選手(38点差)と入れ替わった。

▼IA2(250/125)ヒート1
 オープニングのコントロールラインで、小島選手がマシントラブルを起こしてピットイン。これでトップ争いは溝口選手と福留選手の一騎打ちとなった。6周目には福留選手がトップに立ち、独走に持ち込もうとしたが、腕上がりで溝口選手の再接近を許す。
 終盤には溝口選手のペースダウンにも救われ、福留選手が5〜6秒のセーフティリードを確保。今季6勝目となるチェッカーを受けた福留選手に、溝口選手、北居良樹選手(スズキ)が続いた。小島選手は1周遅れの32位でノーポイントを喫した。

▼IA2(250/125)ヒート2
 マディレースとなったが、2周目から小島選手がトップに立ち、ヒート1のうっぷんを晴らすかのような快走を見せた。対照的に出遅れたのが溝口選手で、スタート13番手から3周目には転倒でポイント圏外に脱落。波乱のタイトル争いとなった。
 2番手以下には井上眞一選手(カワサキ)、中堀敏宏選手(Honda)、福留選手と続いていたが、福留選手は中盤9周目には2番手に浮上。終盤20分頃には、後方から北居選手が接近し、福留選手と激しい2位争いを演じたが、北居選手が転倒。そして12周目には、単独トップだった小島選手が転倒を喫し、福留選手がリーダーとなった。最終ラップには福留選手が転倒する場面もあったが、事なきを得て優勝。ドライとマディの両ヒートを制した福留選手が、見事なパーフェクトを飾った。
 このヒートでは溝口選手がノーポイント、小島選手が8位にとどまったため、ランキングには大変動が起きた。ポイントリーダーは溝口選手だが、わずか4ポイント差の2位に福留選手が躍進、そして小島選手は首位から9ポイント差の3位となり、チャンピオン争いは僅差の三つどもえの様相を呈している。

第9戦 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
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コメント

増田一将選手(IA1・1位/21位)
「ネイションズから帰って来てから時差ボケがひどくて、ようやく普段の生活リズムを取り戻せたのは金曜あたりでした。ヒート1の赤旗再スタートは精神的な動揺よりも、マシンのダメージの方が大きかったですね。誰かに追突して壊れたラジエターを交換したり、いろいろありましたけど、気持ちは切り替えていいスタートが切れました。序盤はラインが決まらなくて抜かれたりしたけれど、中盤からは結構いい走りができました。ヒート2は後半の20分頃からでしょうか、ジャンプの着地などでエンジンの調子が悪かったので、なんとか直ればと思ってピットインしたんです。原因は分からないままコースインしたところ、状況はエンストするほどまで悪くなってきて、止まったりしているうちにポイント圏外まで下がったようです。とはいえ精一杯トップを走れたので、調子が悪くて10位とか15位とかで終わるよりも、まだよかったかなと思っています」

高濱龍一郎選手(IA1・2位/3位)
「ヒート1序盤の接戦は、客観的に見ていられるほど余裕がありましたが、そろそろ行こうかと思ったときにペースを上げられなかったのが反省点ですね。ヒート2は雨のせいで前の人がいなくなり、そのおかげで表彰台に立つことができました。CRF450Rの'06モデルを与えられて以来、シーズン最後の3戦(名阪・広島・菅生)には集中して全部勝つつもりでやってます。現実的には全ヒート表彰台が目標ですけれど、自分を支えてくれているスタッフやスポンサーやファンのみなさんのためにも、ベストを尽くして頑張ろうという気構えです。チャンピオンとかランキングを気にするよりも、1レース1レースに集中ですよ」

福留善秀選手(IA2・1位/1位)
「ここ広島は、前回(今季第4戦)肩のケガで出場できなかったところなので、ここで勝つことには特別な意味があったような気がします。今回は事前に乗り込みがたっぷりできたこともあって、これで完全復帰と言ってもいいでしょう。ヒート1はドライでしたが、腕上がりを耐えながらの優勝。それよりもうれしいのは、雨ではじめて勝てたヒート2の方です。今までは雨のレースで泣かされたことが多々あったんですけど、飛ばさずにマイペースで走ろうと心がけたのがよかったようです。出遅れても転倒せずに追い上げて優勝できるなんて、こんなにちゃんと走れた雨のレースははじめてです。チャンピオン争いについてですが、ケガで休んでいる間も諦めないと言い続けてきましたし、残りもレースに勝つことを目指す気持ちに変わりはありません」

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決勝リザルト&ポイントランキング
IA1(ヒート1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 7 増田一将 Honda 18 32:00.100
2 10 高濱龍一郎 Honda 18 +00:07.15
3 4 小池田猛 ヤマハ 18 +00:18.71
4 777 出原忍 ヤマハ 18 +00:28.03
5 11 小島太久摩 ヤマハ 18 +00:33.75
6 12 平塚雅樹 Honda 18 +00:34.36
10 119 田島久 Honda 18 +00:49.59
19 29 沼田誠司 Honda 18 +01:59.46
21 23 池田孝宏 Honda 17 +1Lap
RT 15 小田切一剛 Honda 9 DNF
RT 132 河瀬英明 Honda 1 DNF

IA1(ヒート2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 14 加賀真一 スズキ 15 32:27.840
2 3 大河原功次 ヤマハ 15 +00:23.16
3 10 高濱龍一郎 Honda 15 +00:23.70
4 4 小池田猛 ヤマハ 15 +01:06.71
5 777 出原忍 ヤマハ 15 +01:27.22
6 119 田島久 Honda 15 +01:34.87
10 15 小田切一剛 Honda 14 +1Lap
14 132 河瀬英明 Honda 14 +1Lap
17 23 池田孝宏 Honda 14 +1Lap
21 7 増田一将 Honda 13 +2Laps
24 12 平塚雅樹 Honda 13 +2Laps
26 29 沼田誠司 Honda 12 +3Laps

IA2(ヒート1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 34 福留善秀 Honda 18 32:25.570
2 711 溝口哲也 カワサキ 18 +00:07.60
3 36 北居良樹 スズキ 18 +00:12.55
4 42 新井宏彰 カワサキ 18 +00:18.99
5 37 深谷広一 Honda 18 +00:22.59
6 38 井上眞一 カワサキ 18 +00:24.83
10 56 中堀敏宏 Honda 18 +00:34.30
14 35 芹沢直樹 Honda 18 +00:52.12
15 41 鈴木友也 Honda 18 +00:55.89
20 71 中島敬則 Honda 18 +01:32.71
22 144 中村泰介 Honda 18 +01:41.42
23 54 星野優位 Honda 18 +01:45.94
24 61 杉山和起 Honda 18 +01:47.04
25 73 杉本高規 Honda 18 +01:50.58
31 154 佐々木雅規 Honda 17 +1Lap

IA2(ヒート2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 34 福留善秀 Honda 15 32:47.840
2 197 平田優 カワサキ 15 +00:03.57
3 38 井上眞一 カワサキ 15 +00:17.43
4 56 中堀敏宏 Honda 15 +00:20.02
5 43 須田純 カワサキ 15 +00:47.83
6 37 深谷広一 Honda 15 +00:51.21
11 71 中島敬則 Honda 15 +01:26.17
15 41 鈴木友也 Honda 15 +02:02.60
18 61 杉山和起 Honda 14 +1Lap
19 154 佐々木雅規 Honda 14 +1Lap
26 73 杉本高規 Honda 14 +1Lap
27 144 中村泰介 Honda 14 +1Lap
28 54 星野優位 Honda 13 +2Laps
RT 35 芹沢直樹 Honda 10 DNF
IA1
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 小池田猛 ヤマハ 348
2 高濱龍一郎 Honda 317
3 増田一将 Honda 310
4 辻健二郎 Honda 266
5 小島太久摩 ヤマハ 260
6 加賀真一 スズキ 256
10 田島久 Honda 195
15 平塚雅樹 Honda 118
20 小方誠 Honda 36
23 小田切一剛 Honda 27
26 池田孝宏
Honda 19
28 沼田誠司 Honda 17
29 河瀬英明 Honda 15
32 本田太一 Honda 8
36 永田寛典 Honda 2
39 太田真成 Honda 1
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  IA2
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 溝口哲也 カワサキ 315
2 福留善秀 Honda 311
3 小島庸平 スズキ 306
4 北居良樹 スズキ 271
5 深谷広一 Honda 241
6 平田優 カワサキ 228
14 中堀敏宏 Honda 99
17 芹沢直樹 Honda 90
21 鈴木友也 Honda 65
26 杉山和起 Honda 24
27 杉本高規 Honda 23
31 伊藤昌弘 Honda 16
34 杉尾寿城 Honda 12
35 沼田誠司 Honda 9
39 中村泰介 Honda 5
45 関川信一 Honda 1
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