7週間に及ぶ夏休みを終えて、全日本選手権が再開。このところ開幕戦会場として定着している、名阪スポーツランドがその舞台だ。予報では天気が崩れる可能性があったが、予選が行われた土曜日は快晴、決勝日の日曜は晴れのち曇りというモトクロス日和だった。
Hondaは今大会、'06市販モトクロッサーを実戦投入。CRF450Rを高濱龍一郎選手が、CRF250Rを芹沢直樹選手、深谷広一選手、中堀敏宏選手、川島雄一郎選手の4人が走らせた。
また、TEAM HRCは2階建ての新型トランスポーターを導入。ライダーのサイン会に出席したファンを車内に案内する見学会を催し、好評を博した。
▼IA1(450/250)ヒート1
出原忍選手(ヤマハ)がホールショットを取り、小池田猛選手(ヤマハ)、釘村太一選手(ヤマハ)、大河原功次選手(ヤマハ)、高濱選手、辻健二郎選手(TEAM
HRC)と続く。増田一将選手(TEAM HRC)はスタートに失敗して出遅れ、オープニング11番手。そして、3周目の転倒で17番手まで後退した。レース序盤はヤマハ勢がリードしたが、10分過ぎ頃に出原選手と釘村選手が、立て続けに転倒。7周目からは小池田選手がリーダーとなり、さほど離れずに大河原選手、高濱選手、辻選手らがついていた。
中盤になると、大河原選手と高濱選手が接近。15周目には高濱選手が2位に浮上し、その勢いで小池田選手とトップ争いを展開する。高濱選手はラスト2周に小池田選手を抜き去り、見事に'06市販CRF450Rのデビュー戦を飾る優勝を果たした。一時は4番手につけていた辻選手は、途中のミスでポジションを落とし6位。増田選手は7位までばん回してチェッカーを受けた。
▼IA1(450/250)ヒート2
好スタートの大河原選手をかわして、オープニング早々、高濱選手がリーダーとなる。HRC勢は2人ともスタートに失敗し、辻選手は13番手、増田選手は1周目の転倒によりほぼ最後尾からの再スタートとなった。高濱選手がリードを広げる一方、上位陣の中では小島太久摩選手(ヤマハ)、田島久選手(Honda)が相次ぎ転倒し、序盤の2番手争いは大河原選手、出原選手、戸田蔵人選手(スズキ)の3人に絞られた。猛然と追い上げる辻選手は、7周目には6番手まで浮上した。
レースが後半に差しかかり、高濱選手のパーフェクトウインの可能性が見え出した頃、高濱選手は転倒で6位になった。この機に、リーダーは出原選手に代わる。2位争いは大河原選手と戸田選手で続けられたが、開始30分間際に戸田選手が前へ。ラスト4周は出原選手を戸田選手が追い詰め接戦となったが、出原選手が逃げきって初優勝した。辻選手は5位、増田選手は9位でフィニッシュした。
▼IA2(250/125)ヒート1
小島庸平選手(スズキ)がスタートから飛び出したが、2周目には福留善秀選手(TEAM
HRC)が前に出る。序盤は福留選手と小島選手のトップ争いが続いたが、15分過ぎ頃から2番手には北居良樹選手(スズキ)が浮上。レース後半は福留選手と北居選手の一騎打ちとなり、会場はヒートアップした。
まもなく30分が経過しようという16周目、福留選手と北居選手は何度かポジションを入れ替えた後、ラインが交錯したヘアピンコーナーで接触。転倒した福留選手が4位に後退し、北居選手が初優勝。小島選手、新井宏彰選手(カワサキ)が表彰台の両脇に立った。
▼IA2(250/125)ヒート2
またしても小島選手がホールショットを取ったが、その背後につけていた福留選手が2周目にトップに立ち、序盤からリードを広げる。8周目には7秒差となったが、9周目に小島選手をかわした北居選手が2番手に上がると、そのリードはじりじりと詰められた。
25分過ぎには、ついにテールトゥノーズとなった福留選手と北居選手。ヒート1と同じ2人によるバトルが続けられたが、僅差で福留選手が逃げきり、リベンジを果たした。
今大会はポイントリーダーの溝口哲也選手(カワサキ)が負傷欠場したため、小島選手が溝口選手と同点首位に並び、福留選手が32ポイントのビハインドを追う展開となっている。
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