シリーズが夏休みに入る前の中締めとなる、第7戦東北大会。会場の藤沢スポーツランドは、国内でも有数のダイナミックなサンドコースである。土日両日とも快晴に恵まれたため、気温は33℃まで上昇。この過酷なコンディションに備え、ライダーたちはキャメルバックなどで水分を補給しながらの走行となった。
▼IA1(450/250)ヒート1
大河原功次選手(ヤマハ)を先頭に高濱龍一郎選手(Honda)、小島太久摩選手(ヤマハ)、小池田猛選手(ヤマハ)、加賀真一選手(スズキ)、増田一将選手(TEAM
HRC)、辻健二郎選手(TEAM HRC)というオープニングのオーダーだったが、辻選手は2周目の転倒により9番手からの再スタートとなる。序盤は大河原選手vs高濱選手のトップ争いが見られたが、5周目にはこのバトルに加賀選手と増田選手が割って入った。3番手につけた増田選手だったが、15分を過ぎた8周目にエンジンをストールさせ、7番手まで後退。この周に、リーダーは大河原選手から加賀選手に代わった。
後半は加賀選手、大河原選手、小池田選手というトップ3を辻選手と増田選手が追走する展開となったが、11周目には大河原選手が転倒で脱落。さらにチームメイトとの接戦を制した増田選手が前に出て、加賀選手、小池田選手、増田選手、辻選手という順位が固まった。レースは加賀選手が今季2勝目を挙げて終了。ラスト数周の間、増田選手と辻選手のデッドヒートが続いたが、逃げきった増田選手が3位入賞。Honda
DREAM RTの高濱選手は、ラスト2周で転倒を喫し24位となった。
▼IA1(450/250)ヒート2
好スタートの平塚雅樹選手(Honda)をかわした高濱選手が、1周目のリーダー。すぐ後ろには加賀選手、増田選手、大河原選手が控え、辻選手はオープニング10番手からレースを始めた。期待された高濱選手だったが、2周目にリアブレーキが異物でロックしてしまい、このハプニングでポイント圏外からの出直しを強いられた。代わってリーダーとなった加賀選手に、増田選手と大河原選手が迫り、三つどもえのトップ争いがしばらく続く。
動きが出たのはレース中盤の8周目。増田選手がトップに立つと、加賀選手が転倒で脱落。上位は増田選手、大河原選手、小池田選手、辻選手というオーダーとなった。終盤になると、増田選手の独走態勢が固まったが、大河原選手の後方で3位争いをしていた小池田選手と辻選手が、相次ぐ転倒でポジションを下げる。辻選手は4位でフィニッシュ。増田選手は16秒のマージンをもって優勝し、ヒート1の3位と合わせて総合優勝もものにした。
高濱選手が今大会24位/12位と低迷したため、ランキング2位は高濱選手から増田選手へと入れ替わった。ポイントリーダーの小池田選手と増田選手は、16点差まで接近してきた。
▼IA2(250/125)ヒート1
見事なホールショットを決めた福留善秀選手(TEAM HRC)が、序盤からトップを快走。背後には釘村忠選手(ヤマハ)、溝口哲也選手(カワサキ)、北居良樹選手(スズキ)らが続く。福留選手はリードを3〜4秒まで広げるが、中盤になると釘村選手の接近を許し、予断を許さない展開が続いた。
レース後半に差しかかると、北居選手が10周目に溝口選手に代わって3番手、14周目には釘村選手を抜いて2位に浮上してくる。だが福留選手は4秒ほどのリードを守り、スタート・トゥ・フィニッシュを達成。今季4勝目となる福留選手の優勝は、第3戦で肩を負傷して以来初のヒートウインだった。
▼IA2(250/125)ヒート2
好スタートの小島庸平選手(スズキ)に、福留選手、北居選手、溝口選手と続く。福留選手は序盤から飛ばす小島選手を追いきれず、5周目には北居選手に抜かれ、7周目には溝口選手にも先行を許してしまった。
中盤10周目には、北居選手がトップに立った直後に転倒リタイア。これでオーダーは小島選手、溝口選手となったが、3番手には福留選手をかわした平田優選手(カワサキ)が進出してくる。トップの小島選手は、ペースダウンしつつも逃げきって初優勝。福留選手は最終ラップの平田選手の転倒により3位に食い込み、総合優勝(1位/3位)をゲットした。
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