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モータースポーツ > 全日本モトクロス選手権 > 第5戦 九州・HSR九州 決勝レポート
レース
九州・HSR九州 第5戦 6月5日
九州・HSR九州
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レース情報
ラウンド 開催日
01 4/3 近畿・名阪スポーツランド
02 4/17 SUGO・スポーツランドSUGO
03 4/24 関東・自動車安全運転センター
04 5/15 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
05 6/5 九州・HSR九州
06 7/3 北海道・わっさむサーキット
07 7/17 東北・藤沢スポーツランド
08 9/4 近畿・名阪スポーツランド
09 10/2 中国・世羅グリーンパーク弘楽園
10 10/23 日本GP・スポーツランドSUGO
第5戦 九州大会
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福留が負傷欠場からカムバック
3位入賞を揃え反撃開始
決勝日:6月5日(日)
会場:HSR九州 天候:晴れ 気温:31℃ コースコンディション:ドライ 観客:1万3500人

 HSR(ホンダ・セーフティ&ライディング・プラザ)九州は、本田技研工業(株)熊本製作所の敷地内にあるコース。元々は阿蘇の火山灰からなる黒土で、ギャップ(凹凸)の多い難コースとして知られていたが、定期的に良質の赤土を運び込んでメンテナンスしてきたため、土質は年々硬質になってきている。今回は新しい土を大量に入れただけでなく、コースレイアウトにも大幅に手が加えられた。ジャンプやバンク付きのコーナーなど、人工的なセクションが多いコースである。

第5戦 九州大会
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第5戦 九州大会
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 土日ともに好天に恵まれ、日曜には気温が30℃を超えた。レースのインターバルには、ほこりを防ぐための散水が頻繁に行われ、水分を含んだソフトな土と完全に乾ききったハードな部分が混在するコース状況となった。

 TEAM HRCには、第3戦茨城で肩を負傷して以来戦列を離れていた福留善秀選手が復帰。土曜に行われたIA2クラスの予選レースでは、溝口哲也選手(カワサキ)を抑えて1位で決勝進出を決めた。また、IA1クラスでは、増田一将選手(TEAM HRC)やポイントリーダーの辻健二郎選手(TEAM HRC)を尻目に、高濱龍一郎選手(Honda)が予選レース1位となり、がぜん注目される存在となっていた。

▼IA1(450/250)ヒート1
 釘村太一選手(ヤマハ)がホールショットを取り、戸田蔵人選手(スズキ)、小島太久摩選手(ヤマハ)、増田選手と続く。辻選手はオープニングラップ前半のコーナーで転倒し、最後尾からの再スタートとなった。序盤、増田選手は思うようにペースが上がらず、小池田猛選手(ヤマハ)、加賀真一選手(スズキ)らの先行を許してしまう。ポジションは4番手から6番手に後退し、苦しいレースとなった。
 6周目には、16番手まで挽回してきた辻選手がキャメルジャンプで転倒。その際に右肩を脱臼し、リタイアを強いられることになる。増田選手も8周目の転倒でさらに順位を下げた。終盤になると、5番手走行を続ける高濱選手に期待がかかったが、ここにも転倒自滅というドラマがありポジション後退。結局、増田選手が10位、高濱選手が11位でチェッカーを受けた。優勝は中盤からリーダーとなった小池田選手が得た。

▼IA1(450/250)ヒート2
 ホールショットの釘村選手をかわした加賀選手が、1周目からトップに立つ。増田選手は6番手、肩に応急処置を施して出走した辻選手は、13番手でレースを始めた。序盤は加賀選手と小島選手の1位争い、そして釘村選手、小池田選手、高濱選手の3位争いが繰り広げられるが、増田選手は第3集団で走行を続けた。
 後半になると、加賀選手の独走に、2位小島選手、3位小池田選手というポジションが固まる。増田選手は一時5番手まで浮上したが、本来のハイペースを取り戻せないまま6位でフィニッシュ。その後方7位には、追い上げた辻選手が入った。加賀選手が今季初のヒート優勝と、総合を果たす。このレースの結果、ポイントリーダーは辻選手から小池田選手に代わり、2位高濱選手、3位増田選手、4位辻選手と続いている。

▼IA2(250/125)ヒート1
 好スタートの溝口選手、小島庸平選手(スズキ)に続いて、福留選手、深谷広一選手(Honda)が3〜4番手を占める。3周目には福留選手が2番手に浮上し、溝口選手を追いかける展開になった。トップ争いの間隔は一時詰まったものの、溝口選手のスパートによって再度開き、福留選手は2番手に安定する。だが終盤を迎えるとペースの衰えに加え、ラスト3周の転倒によって福留選手は3位に後退。この機に小島選手が2位を得た。優勝は溝口選手だった。

▼IA2(250/125)ヒート2
 加藤吏一(カワサキ)がホールショットを取ったが、1周目を終える頃には小島選手、加藤選手、溝口選手、深谷選手、福留選手というオーダーになる。ここから加藤選手と深谷選手が転倒で脱落し、福留選手は3番手を確保する。序盤は小島選手と溝口選手が熱いトップ争いを披露、福留選手がやや遅れて3番手走行を続けた。10周目には溝口選手がトップに浮上し、以後は独走態勢。2位小島選手、3位福留選手という着順は、ヒート1と同様だった。
 このレース終了時点では、ランキング首位は溝口選手。ランキング7位の福留選手も変わらないが、今後の巻き返しに期待が持てる福留選手の復帰戦であった。

第5戦 九州大会
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第5戦 九州大会
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コメント

増田一将選手(IA1・10位/6位)
「自分らしい走りが全くできず、先週出た世界選手権以来ずっとリズムをつかめないような感じ…。ケガが治ってからは、トレーニングも練習も再開しているし、マシンだって何も変えていないし…。そういう問題ではなく、何かを見失っているんでしょうかね。今回は昨日の予選やヒート1で転倒したり。今はチャンピオン争いを気にしている場合じゃなくて、そんなことよりも自分のライディングを取り戻して、気分よくレースしたいという気持ちです」

辻健二郎選手(IA1・DNF/7位)
「ヒート1では自分の判断ミスのせいで、2度も転倒してしまいました。1周目のは早く混戦を抜け出そうとして焦って、コーナーでラインが重なっただけだったんですが、その後の2度目の転倒で肩を脱臼しました。ジャンプで前のライダーを抜こうとしてラインを変えたら、ワダチが崩れてバイクが横を向いてしまったんです。たまたまそばにいた鳥屋さん(辻の個人的トレーナーを務める療術師)が駆けつけて来て、その場ですぐに肩を入れてもらえたので助かりました。ヒート2に出るかどうかは自分の判断で決めました。ポイント差とかチャンピオン争いとか、そんなことは一切考えませんでした。ヒート1をリタイアした後すぐ病院に行って検査をした結果、テーピングで肩を動かないように固定して走ることにしました。脱臼は初めての経験なので、ヒート2は痛みというよりも恐怖心との戦いでした」

高濱龍一郎選手(IA1・11位/4位)
「今回はとても乗れていたし、もっといい成績を残さないといけなかったのですが、ヒート1の終盤の転倒で精も根も尽き果てました。残り3〜4周で5番手を走っていて、前が見えてきたからスパートしたんですよ。でもジャンプを飛んで平らなところに着地したら、土が軟らかくてタイヤが埋まってしまい、思いきり壁まで飛ばされました。そこで右腕の前腕を強打してパンパンに腫れてしまったので、ヒート2は厳しかったです。歯痒い気持ちです。最近の調子は悪くないし、北海道大会までには1カ月あるので、うまくまとめて出直したいと思います」

福留善秀選手(IA2・3位/3位)
「カムバック戦ということもあって、周りは喜んでくれたんですけど、やっぱり3/3という成績に正直満足できていません。出るからには勝つつもりでしたし、ケガが治りかけだからまあいいかと納得することはできません。正直に言うと肩の具合は、70パーセントぐらいでしょうか。ヒート1は2位のはずでしたが、最後に転倒して3位…。フロントが滑った時に肩に痛みがあって、バイクを押さえきれなかったんです。ヒート2は走り出したらもう痛みが出てきて、結果的に3位でしたけれども、3位になれるような走りじゃなかったですね。実は1週間前の月曜日にバイクに乗り出したばかりで、始めはほとんどNBより下手でした。今は日々上達しているところなので、昨日よりも今日の方がよく走れると実感しています」

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決勝リザルト&ポイントランキング
IA1(ヒート1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 4 小池田猛 ヤマハ 18 33:22.199
2 14 加賀真一 スズキ 18 +9.27
3 9 釘村太一 ヤマハ 18 +10.45
4 11 小島太久摩 ヤマハ 18 +12.12
5 119 田島久 Honda 18 +38.64
6 777 出原忍 ヤマハ 18 +46.96
9 12 平塚雅樹 Honda 18 +1:08.55
10 7 増田一将 Honda 18 +1:08.83
11 10 高濱龍一郎 Honda 18 +1:17.74
17 23 池田孝宏 Honda 17 +1Lap
19 132 河瀬英明 Honda 17 +1Lap
21 175 永田寛典 Honda 16 +2Laps
- 6 辻健二郎 Honda 5 DNF

IA1(ヒート2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 14 加賀真一 スズキ 18 33:37.904
2 11 小島太久摩 ヤマハ 18 +21.49
3 4 小池田猛 ヤマハ 18 +32.52
4 10 高濱龍一郎 Honda 18 +36.68
5 777 出原忍 ヤマハ 18 +42.07
6 7 増田一将 Honda 18 +46.16
7 6 辻健二郎 Honda 18 +53.77
15 23 池田孝宏 Honda 17 +1Lap
17 132 河瀬英明 Honda 17 +1Lap
18 12 平塚雅樹 Honda 16 +2Laps
19 175 永田寛典 Honda 16 +2Laps
- 119 田島久 Honda 3 DNF

IA2(ヒート1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 711 溝口哲也 カワサキ 18 33:28.742
2 44 小島庸平 スズキ 18 +16.62
3 34 福留善秀 Honda 18 +26.05
4 42 新井宏彰 カワサキ 18 +26.59
5 55 加藤吏一 カワサキ 18 +50.03
6 35 芹沢直樹 Honda 18 +54.06
14 58 伊藤昌弘 Honda 18 +1:43.77
16 61 杉山和起 Honda 18 +1:44.71
18 144 中村泰介 Honda 17 +1Lap
21 150 中村公洋 Honda 17 +1Lap
23 010 安達広頼 Honda 17 +1Lap
24 09 宮川洋平 Honda 17 +1Lap
25 29 沼田誠司 Honda 16 +2Laps
27 116 友山雅人 Honda 16 +2Laps
- 37 深谷広一 Honda 4 DNF

IA2(ヒート2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 711 溝口哲也 カワサキ 18 33:47.956
2 44 小島庸平 スズキ 18 +22.65
3 34 福留善秀 Honda 18 +51.85
4 197 平田優 カワサキ 18 +54.82
5 59 島崎大祐 スズキ 18 +56.15
6 42 新井宏彰 カワサキ 18 +59.79
7 37 深谷広一 Honda 18 +1:06.30
8 35 芹沢直樹 Honda 18 +1:09.65
15 61 杉山和起 Honda 17 +1Lap
19 144 中村泰介 Honda 17 +1Lap
22 58 伊藤昌弘 Honda 17 +1Lap
23 010 安達広頼 Honda 17 +1Lap
24 116 友山雅人 Honda 17 +1Lap
27 09 宮川洋平 Honda 16 +2Laps
28 150 中村公洋 Honda 15 +3Laps
- 29 沼田誠司 Honda 11 DNF
IA1
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 小池田猛 ヤマハ 199
2 高濱龍一郎 Honda 179
3 増田一将 Honda 173
4 辻健二郎 Honda 170
5 釘村太一 ヤマハ 146
6 小島太久摩 ヤマハ 145
10 田島久 Honda 110
14 平塚雅樹 Honda 69
20 小方誠 Honda 32
22 池田孝宏 Honda 15
24 河瀬英明 Honda 8
27 本田太一 Honda 3
30 永田寛典 Honda 2
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  IA2
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 溝口哲也 カワサキ 203
2 小島庸平 スズキ 193
3 釘村忠 ヤマハ 152
4 北居良樹 スズキ 148
5 深谷広一 Honda 130
5 平田優 カワサキ 130
7 福留善秀 Honda 129
16 鈴木友也 Honda 46
21 芹沢直樹 Honda 41
22 中堀敏宏 Honda 31
24 杉山和起 Honda 21
27 伊藤昌弘 Honda 11
28 沼田誠司 Honda 8
31 杉本高規 Honda 6
33 中村泰介 Honda 5
37 関川信一 Honda 1
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