1週間前の第2戦SUGO大会、IA1決勝ヒート2開始直後の転倒により、脳震盪と頚椎捻挫を負った増田一将選手(TEAM
HRC)が、コンディションは万全とは言えないものの戦列に復帰した。一方、そのSUGOで完全優勝を達成し、IA2ランキング首位で今大会に臨んだ福留善秀選手(TEAM
HRC)が、土曜朝のプラクティス走行2周目に転倒。肩を痛めたため、出走を見合わせる事態となってしまった。
転倒後すぐに病院で検査を受けた福留選手は、昼には会場に戻り予選レースのグリッドに並んだが、走り出さずにリタイアした。これでシード権を得た福留選手だったが、その後病院で行なった再検査により右肩甲骨にヒビが発見されたため、決勝の出走を断念。日曜日は会場に姿を見せることなく、帰途についた。
▼IA1(450/250)ヒート1
スタートで飛び出した小池田猛選手(ヤマハ)に、高濱龍一郎選手(Honda)、辻健二郎選手(TEAM
HRC)と続いた。増田選手は1コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれ、15番手付近からの挽回を強いられるレースとなった。序盤の攻防の中では、高濱選手がストレートエンドで小池田選手の前に出るシーンもあったが、すぐに逆転されて小池田選手、高濱選手の順のままでレースが進んだ。
途中トップ争いが間延びした時間帯もあったが、終盤になると小池田選手、高濱選手、辻選手の間隔が詰まってくる。しかしポジションの変動にまでは至らず、小池田選手が逃げきって優勝。2位高濱選手は2秒弱の差、3位辻選手は1秒弱の差という接戦でのチェッカーとなった。
▼IA1(450/250)ヒート2
大河原功次選手(ヤマハ)が好スタートを切り、増田選手、釘村太一選手(ヤマハ)と続く。辻選手はオープニング7番手につけたが、2周目に接触があって転倒、13番手まで落ちた。ヒート1で好調ぶりを発揮した高濱選手は、1周目11番手からのレースとなった。増田選手が序盤トップに立つこともあったが、9周目にエンストで9番手までポジションを下げてしまう。
レース後半に差しかかっても、圧倒的なリーダーは現れず、大河原選手を先頭に10番手辺りまで縦一列の接近戦が続き、この中から高濱選手が着々とポジションアップに成功。15周目には大河原選手をかわしてリーダーとなる。最後まで分からなかったレースの行方は、高濱選手の優勝、2位小池田選手で決着がついた。辻選手は終盤6番手まで挽回したところで、前の中村友則選手(カワサキ)に手を焼いていたが、最終ラップに中村選手、釘村選手、大河原選手の3台を攻略し、3位に入賞してみせた。
▼IA2(250/125)ヒート1
尾崎友哉選手(ヤマハ)がホールショットを取ったが、2周目からは平田優選手(カワサキ)がレースをリード。その背後には溝口哲也(カワサキ)、小島庸平(スズキ)と続いた。後半から勝負に出た溝口選手は、20分過ぎに平田選手をかわしてトップに浮上。そのままマージンを広げて優勝した。福留選手を欠くHonda勢の中では、深谷広一選手が7位、中堀敏宏選手が9位と健闘した。
▼IA2(250/125)ヒート2
ホールショットの尾崎選手をかわして、3周目から小島選手がトップに立つ。やがて2番手には平田選手が上がり、尾崎選手、加藤吏一選手(カワサキ)、北居良樹選手(スズキ)と続く接近戦が続いた。後半になるとこの背後に出遅れていた釘村忠選手(ヤマハ)が迫り、13周目にはトップを奪取。そのまま逃げきって優勝した。Honda勢のベストリザルトは、深谷選手の11位だった。
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