 |
道上は粘りの走行でTAKATA童夢NSXを
7位に導いた |
5月25日(日)、スポーツランドSUGO(宮城県)において2003年全日本GT選手権(JGTC)第3戦「SUGO GT CHAMPIONSHIP」の決勝レース(81周=約300.024km)が開催された。
24日(土)に行なわれたGT500クラス公式予選では道上 龍/セバスチャン・フィリップ 組(TAKATA童夢NSX)が1分18秒363を記録し予選5番手を獲得。伊藤大輔/トム・コロネル 組(G'ZOX無限NSX)が予選6番手、加藤寛規/光貞秀俊 組(RAYBRIG NSX)は9番手、松田次生/小暮卓史 組(Mobil 1 NSX)は10番手、土屋圭市/金石年弘 組(ARTA NSX)は15番手から決勝スタートを迎えることとなった。
GT500クラスの決勝レースは晴れ、気温16℃、路面温度27℃と肌寒いコンディションのもと14時48分にローリングスタートが切られた。スタート直後の2コーナーで加藤寛規選手(RAYBRIG NSX)がスピン・コースアウトし、最後尾からの追い上げとなる。オープニングラップはS.フィリップ選手(TAKATA童夢NSX)が5位、伊藤大輔選手(G'ZOX無限NSX)が6位、松田次生選手(Mobil 1 NSX)が10位、金石年弘選手(ARTA NSX)が15位で通過する。
新レギュレーションの中、苦しい戦いを強いられているHonda NSX-GT勢は、粘り強い走りを続ける。しかし、8周目の1コーナーで松田選手が他車と接触しスピンし、16位にポジションを下げる。さらに19周目のS字カーブで6番手を走行していたS.フィリップ選手がスピンし、ポジションを落としてしまう。
30周通過時点で、伊藤選手が9位、S.フィリップ選手が11位、松田選手が12位、金石選手が13位、加藤選手が14位を走行。34周を終えてS.フィリップ選手がピットインし、道上選手へドラバー交代。続いて伊藤選手が36周を終えてT.コロネル選手へドライバー交代を行なう。
ほぼ、全車がドライバー交代を終えた時点で、ピットイン作業の速さで大幅にポジションアップを果たした光貞秀俊選手(RAYBRIG NSX)が6位、道上 龍選手(TAKATA童夢NSX)が8位、小暮卓史選手(Mobil 1 NSX)が9位、T.コロネル選手(G'ZOX無限NSX)が10位、土屋圭市選手(ARTA NSX)が11位を走行する。
レース終盤となる68周目の1コーナー、6位を走行していた光貞選手が他車に追突されコースアウト。その後、ピットに戻るものの右リア足回りの損傷により無念のリタイアとなる。73周目の2コーナーで、土屋選手がコースアウトし、10位から11位へポジションを落としてしまう。
そのまま、残る4台のNSX-GTは最後まで粘りの走行を続け、道上選手が7位、小暮選手が8位、T.コロネル選手が9位、土屋選手が11位で81周のチェッカーフラッグを受けた。
●永長 真(Shin Nagaosa)NSX-GTプロジェクト・プロジェクトリーダー
「各チームやドライバー達は、この状況でよく頑張ってくれました。しかし、良い結果を残せず本当に悔しいです。マシンの耐久性に関しては問題なかったのですが、安定したラップタイムを刻めるような工夫が必要です。これからも厳しい戦いが続くと思いますが、マシンを更に進化させていき、ドライバー、チームの総合力を活かして好結果を残したいと思いますので応援をよろしくお願いします。」
■7位 #18 TAKATA童夢NSX
●道上 龍(Ryo Michigami)選手
「前回の富士と違い、少しでもポイントを獲得できたことは良いことだと思います。現在の戦闘力を考えれば決して満足のいく結果ではありませんが悪い結果とはいえません。次回は富士になりますが、現在予定している2ヒート制のようなスプリント戦での開催になるようであれば、従来のような後半勝負とは違う新たな戦略を考えなければいけないですね。」
●セバスチャン・フィリップ(Sebastien Philippe)選手
「NSXはコーナースピードを武器としていますが、周回遅れや他車との接触などがあり、今回はとてもハードなレースでした。19周目の出来事(接触)は、GT300クラスのクルマのイン側が1台分空いていたので抜きに掛かったところ、そのクルマもコントロールを失ったのか接触してしまいスピンしてしまいました。次回もハードなレースになると思いますが、ベストを尽くすのみです。」
■8位 #64 Mobil 1 NSX
●松田 次生(Tsugio Matsuda)選手
「今回、クルマの出来は本当に良くて、特にコーナーリングのフィーリングは抜群でした。8周目に39号車と接触してしまいましたが、その後もプッシュしていけました。接触した状況としては完全に横並びではなく、イン側を1車線分空けていたのですが、39号車がスペースに入った時、ブレ―キングが遅れてリアが滑り出したところにボクのクルマのリアへヒットしてしまったようです。どちらが悪いというわけではありません。次戦は富士が予定されていますが、確実にポイントを獲得できるようベストを尽くします。」
●小暮 卓史(Takashi Kogure)選手
「クルマのコンディションは本当に良かったのですが、31周目ぐらいから体を冷やすクールスーツの調子が悪くなってしまい、ペースを上げられずに困りました。気持ちを入れ替えて次回の富士ではより良い結果が得られるよう頑張ります。」
|