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inside HPD〜語り継がれるアメリカン・ホンダ・レーシング・スピリット
vol.5堀内大資(Daisuke Horiuchi)Hondaパフォーマンス・ディベロップメント(HPD)チーフ・エンジニア
「HPDで34馬力の大幅なパワーアップを実現」

いよいよ2003年からエンジン開発を行うことになったHPDで、スタッフは2つのターゲットに取り組むことになりました。1つはイルモア・エンジニアリングが作ったIRLエンジンの戦闘力アップで、2つ目は2006年からオールHPD製のエンジンで参戦する予定だったため、次世代の新しいIRLエンジンを作ることです。本格的なプロジェクトが2つ、同時進行でスタートしました。

開発の中心となったのはCARTエンジンに携わってきた日本人スタッフで、設計が私を含めて2人、テスト担当が1人の計3人。以前お話ししたとおり、HPDの新しいスタッフのほとんどが学校を出たばかりの新人だったので「Hondaのレースエンジン開発とはなんだ?」から始まり、「Hondaの図面の書き方」を一から教えながらの開発です。

新しいスタッフにはテーマだけを与え、自分で考えて取り組んでもらうようにしています。 新しいスタッフにはテーマだけを与え、自分で考えて取り組んでもらうようにしています。

IRLのエンジンをパワーアップするにあたり、我々HPDが注目したのは燃料噴射でした。他の部分はレギュレーションの制限が多かったため、燃料に集中していこうということになったんです。エンジンの燃焼室にどうやってメタノールを入れて燃やすかということで、CART時代から培ってきた様々なノウハウを投入することになりました。

新しいスタッフにも色々とアイデアを出してもらい、何度もディスカッションを経た後に試作へと入っていったのですが、日本の研究所なら3カ月で終わるものが、結局半年かかった物もあります。というのも、彼らが早く一人前になって欲しかったので、我々日本人スタッフは旗を振るだけでした。設計図を書いて、パーツを造って、エンジンを組み上げてテストまでと、全部現地のスタッフにやってもらったのです。

1つのことを深く掘り下げる集中力も必要ですが、チーム内での協調性も重要です。 1つのことを深く掘り下げる集中力も必要ですが、チーム内での協調性も重要です。

パワーアップの肝となったインジェクター(燃料噴射装置)先端のノズルの加工や、パーツメーカーさんへの依頼の仕方まで、全部一緒に開発しながらスタッフをトレーニングしていきました。そうやって色々な成果を少しずつ積み重ねていった結果、オフシーズンには約34馬力もパワーがアップしたエンジンが完成。HPD内部でかなり盛り上がりましたよ。これで、2004年は絶対にいけるぞってね。

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