ジャスティン・ウィルソンが初優勝。武藤英紀は11位
スコット・ディクソンとエリオ・カストロネベスのチャンピオン争いは最終戦へ
2008年8月31日(日)
決勝 |
会場:ベル・アイル・レースウェイ
天候:快晴
気温:29〜30℃ |
デトロイト川に浮かぶベル・アイル島でインディカー・レースが行われるのは、昨年に続き2回目である。
ミシガン州デトロイトといえば、アメリカ自動車産業の首都。そのダウンタウンからクルマで数分の緑豊かな公園内サーキットで開催されるビッグイベントは、昨年以上の盛況となった。
ポールポジションを獲得したのは、ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。ポイント2位につけ逆転タイトルを狙うエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、予選2番手につけた。
全長2.07マイルのコースを90周するレースは、ファンの期待する通り、チャンピオン候補の2人、ディクソンとカストロネベスの一騎打ちで序盤は展開。ポールポジションのディクソンがリードし、カストロネベスがピタリと真後ろにつけて追い続けた。ところが、18周目に出されたフルコースコーションでディクソンがピットインしたのに対し、カストロネベスはピットには向かわずにトップへと浮上。ここでピットインしたドライバーは少なく、ディクソンは後方集団から抜け出すレースを戦わねばならなくなった。
カストロネベスはインフィニオン・レースウェイでの第15戦に続く2連勝を目指して快走していたが、レースが終盤に入るとペースが上がらなくなり、予選4番手から2位へと浮上して来たジャスティン・ウィルソン(ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング)がスピードで優るようになった。
その後、カストロネベスはトップを守り続けたが、その走りが悪質なブロッキングと判定され、ウィルソンにポジションを明け渡すようレースコントロールから指示が出された。ウィルソンにトップを明け渡したカストロネベスは逆転を狙ったが、逆にウィルソンが突き放し、4秒以上の大差をつけて初優勝を飾った。
カストロネベスはリーグ新記録となる1シーズン中8回目の2位を獲得、予選8番手のトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が3位でフィニッシュした。
ディクソンは結局5位までしか順位をばん回できなかった。最終戦を残してカストロネベスがまたしてもポイント差を縮めた。デトロイト戦を迎える前に43点あった両者の差は、30点となった。
アンドレッティ・グリーン・レーシングから出場している武藤英紀は、予選16番手からスタート。1回目のピットストップを行ったタイミングが悪く、その影響を最後まで振り払えなかったが、粘り強く走り続けてスタート時より5つポジションを上げて11位でゴールした。
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