エリオ・カストロネベスが今季初勝利
武藤英紀は13位
2008年8月24日(日)
決勝 |
会場:インフィニオン・レースウェイ
天候:快晴
気温:31〜32℃ |
アップダウンに富むインフィニオン・レースウェイでのIndyCarシリーズ第15戦は、今年もシリーズ終盤3連戦の1戦目として開催された。チャンピオン争いを行っているのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)、ダン・ウェルドン(チップ・ガナッシ・レーシング)、トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)の4人だが、実質的にはディクソンとカストロネベスの2人に絞り込まれているといってよい状況である。
ポイントランキング2位で、追う立場にあるカストロネベスがポールポジションを獲得し、予選2番手には彼のチームメートのライアン・ブリスコーがつけた。ディクソンは予選5番手で3列目グリッドからスタートを切った。今回のレースには、スポット参戦のトーマス・シェクター(ルクゾ・ドラゴン・レーシング)を加えた27台が出走した。
決勝レースでは1回しかフルコースコーションが出ず、ハイスピードでのレース展開となった。唯一のフルコースコーションが出されたのは序盤の15周目。ここでピットストップを行うか否かは非常に判断が難しく、カストロネベスはトップからピットインし、ディクソンも同じ作戦を選んだ。ここでトップに立ったのはコースに残ったブリスコー。2番手にはカナーン、3番手にはダニカ・パトリック(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が浮上した。
レースはこのあと、フルコースコーションでピットインしなかったドライバーに優位な展開となった。しかし、カストロネベスはほかを圧倒するペースで作戦の不利をはねのけ、トップへと復活。2番手のポジションにも予選と同じくブリスコーが戻ってきた。
最終的に、カストロネベスはチームメートに5秒以上の大差をつけ、今季初優勝を飾った。ブリスコーが2位でチーム・ペンスキーは1-2フィニッシュ。3位は予選4番手だったカナーンのものとなった。予選3番手のウィル・パワー(KVレーシング・テクノロジー)は、ブレーキ・トラブルのために小さなコース・オフを繰り返し、コースをショートカットしたためにペナルティも受けて25位に終わった。
ポイントリーダーのディクソンは、1回目のピットストップ後に遅いマシンに進路をふさがれたことが大きく響き、12位でゴール。最多リードラップも記録したカストロネベスは、ディクソンとのドライバーズポイントの差を78点から一気に43点にまで縮めた。今季のレースはデトロイト、シカゴの残り2戦となる。
武藤英紀(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は予選でスピンを喫して赤旗を出したため、ルールにより予選中のベスト2周が記録されず、スターティング・グリッドは20番手と後方になった。
レースでの武藤は、遅いマシンにスタート直後から引っかかったため、早めにピットストップを行う作戦に出たが、ピット作業に時間を要し、さらに遅いマシンの後ろにつく展開となってしまった。しかし、そのマシンを抜くとペースは上がり、徐々に順位を上げていった。フルコースコーションが1回しかないレースで、武藤はピットストップが1回多い不利な展開となりながらも、スタート時より7つと大幅にポジションアップを果たし、13位でフィニッシュした。
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