モータースポーツ > IRL インディカー・シリーズ > 第14戦 ケンタッキー 決勝
IRL
INFORMATION
アメリカ KENTUCKY
ケンタッキー
レース情報 予選 フォトギャラリー
ROUND
#14
AUGUST 11, 2007
リザルト ポイント

トニー・カナーンが2週連続優勝でシーズン4勝目。チャンピオンの座を争うトップ3のポイント差縮まる

第13戦 ミシガン

2007年8月11日(土)・決勝
会場:ケンタッキー・スピードウェイ
天候:快晴
気温:32〜33℃

オハイオ州の大都市シンシナティからケンタッキー州への州境を越えた山間に全長1.5マイルのケンタッキー・スピードウェイはある。2007年シーズンも終盤戦を迎えているIRL IndyCarシリーズ、第14戦マイヤー・インディ300は、土曜日の夕方6時半過ぎにスタートが切られるトワイライト・レースとして開催され、トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が今シーズン4勝目を飾った。

第13戦 ミシガン

昨年までは日曜日の日中にレースが行われていたが、今年からケンタッキーでのレースは夕方へと開催時間が遅らされた。今週のアメリカは大半の地域が熱波に襲われており、わずかとはいえ気温の下がる時間帯のレースとなったことは非常に幸いだった。

ケンタッキー・スピードウェイは、高速コースでありながら路面がバンピーで、マシンセッティングが難しい。レースではタービュランスを浴びながらバンプを越えていくことも多いため、ドライバーたちはほかのコース以上に高度な緊張感を保ち続けながら200周のレースを戦わねばならない。カナーンは予選で2番手に0.1秒以上の差をつけてポールポジションを獲得していたが、レースでもライバル勢を明確に上回るパフォーマンスを発揮。ミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われた第13戦に続く2連勝を飾り、シーズン4勝目の一番乗りを果たした。この勝利によって、シリーズランキングで3位につけている彼はポイントリーダーのダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)、ポイント2位のスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)とのポイント差をまたしても縮めることに成功した。ディクソンは2位でフィニッシュし、フランキッティのポイントリードはついに8点にまで縮められた。カナーンはフランキッティと52点差、ディクソンとは44点差まで詰め寄った。

今日のレースではA.J.フォイト4世(ヴィジョン・レーシング)がすばらしい走りを見せ、キャリアベストとなる3位でのゴールを達成した。

フランキッティのレースは、ゴールまで50周を切ったところから一気に悪い方へと流れが変わった。ディクソンの後方となる3位を走行中にラインをアウトに外すミスを犯し、タイヤかすを拾って6位まで後退。残り22周でピットへ向かったときにはピットロード入口の計測機器に接触してフロントノーズを破損し、ノーズ交換をしたために8位までポジションを下げた。そのままの順位でゴールした彼は、フィニッシュライン通過後に松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)に追突し、ミシガンに続いて宙を舞うアクシデントを起こした。幸い、松浦にもフランキッティにもケガはなかった。

松浦は予選17番手からスタートし、序盤に13位までポジションアップ。ピットストップでの給油量を少なくする作戦も使ってさらに上位へ進出することを目指したが、レース中盤のセッティング変更で最高速の伸びが悪くなって苦戦。それでも11位でチェッカーフラッグを受けた。

インディカーレースの直後に行われたIndyProシリーズの第13戦ケンタッキー100では、武藤英紀(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)が通算2回目、オーバルでは初のポールポジションからスタートし、オーバル初優勝をポール・トゥ・ウインで達成した。今シーズン2勝目を挙げた武藤は、現在ポンントランキングで2位につけている。

ページトップへ
   
COMMENT

コメント

Tony Kanaan トニー・カナーン(優勝)
「チャンピオン争いに残るためには優勝するしかなかった。この勝利は本当にうれしい。マシンは予選でもレースでも本当に速く、初めての2連勝を達成することができた。最高のマシンを用意してくれたクルーたちに感謝したい。シーズンはもう終盤で、誰もがより激しい戦いぶりを見せている。残りレースが1つ減れば、優勝のチャンスもまた1つ減るからだ。アクシデントの多発は、それが原因になっていると思う。しかし、次戦からも僕のスタイルは変わらない。タイトル争いを意識せず、一戦ずつでの勝利を目指していく。そして、2人のライバルたちとのポイント差を縮めていく」
Scott Dixon スコット・ディクソン(2位)
  「もちろん優勝したかったが、今日はアンドレッティ・グリーン・レーシングの2台が自分たちより速かった。どこでその差が生まれているのか。悔しいし、フラストレーションが溜まりもする。クルーたちが見事なピットストップをしてくれたことでトップに立ったが、カナーンはリスタートでチームメートのフランキッティを後方に従えることで僕を楽々とパスしていった。しかし、勝てないのであれば2位でフィニッシュしたい。僕はそう考えていた。その通りの結果を手にすることができたのだから、今日は満足しなければいけないのかもしれない。ポイントリーダーのダリオ(フランキッティ)が8位となったため、ポイント差を縮めることができた。その点では、僕らは今回の最大の目標を達成したんだ」
A.J. Foyt IV A.J.フォイト4世(3位)
  「レースを重ねるごとに、チーム力がどんどん向上してきていると感じていた。エンジニアとのコミュニケーションも、シーズンが進むにつれて深まってきていた。今シーズンのこれまでのレースでもマシンの仕上がり具合はよかったが、今日のマシンは、本当にすばらしいものだった。走りたいところを自由自在に走れるマシンになっていた。さらに、今日はクルーたちがすべてのピットストップで素早い作業をしてくれた。3位フィニッシュができたのは、彼らのおかげだ。今日手にした結果は、僕自身にとってもチームにとっても本当にうれしいものだ」
Kosuke Matsuura 松浦孝亮(11位)
「スタートからマシンはアンダーステアが強かったのですが、ポジションを上げていくことができました。しかし、ハンドリングをよくしようと1回目のピットストップでフロントウイングを立てたところ、スピードが伸びなくなり、苦しいレースになりました。レースのゴールを迎え、前の車と同じように減速をしたときに、突然後ろからダリオ(フランキッティ)がぶつかって来たのは、とても残念なアクシデントでした。自分たちに一切ミスがないのに、僕らのマシンはダメージを受け、クルーたちはまたワークショップで修理に時間を費やさなければならないのですから。次はカリフォルニアでのロードレース。気持ちを切り替え、得意のロードコースでまたトップ5フィニッシュを目指します」
Roger Griffiths ロジャー・グリフィス
HPD テクニカル・グループ・リーダー
「ポイント3位のトニー・カナーンが優勝し、ポイント2位のスコット・ディクソンがその後ろの2位となった。そして、ポイント・リーダーのダリオ・フランキッティは8位で、3人のポイント差はまたしても小さくなった。残りレース3戦のうちの2戦はロードコースで、ポイント・トップ3のドライバーたちは、いずれもロードコースを得意としている。果たしてベストのドライバーは誰なのか? 最終3レースは極めてエキサイティングな戦いになるだろう。
Honda Indy V-8エンジンの信頼性は高く、今週もトラブルは一切なかったが、ミシガンに続いて今週もアクシデントが多く2レースで10基以上のエンジンがダメージを受けた。もうシーズンも終盤だが、テストの予定も入っているし、最終戦のシカゴには何人かのドライバーが新たに参戦してくる。そのためエンジンの組み立て作業を行っている人々には少々プレッシャーがかかるが、十分な数の均質なHonda Indy V-8を供給することには全く問題はない」
ページトップへ
RESULT × POINT

決勝リザルト

ROUND
#14
AUGUST 11, 2007
順位 No. ドライバー チーム C/E/T
1 11 トニー・カナーン Andretti Green Racing D/H/F -
2 9 スコット・ディクソン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +1.7457
3 22 A.J.フォイト4世 Vision Racing D/H/F +2.1070
4 26 マルコ・アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F +2.2998
5 2 トーマス・シェクター Vision Racing D/H/F +2.3660
6 8 スコット・シャープ Rahal Letterman Racing D/H/F +2.6491
7 20 エド・カーペンター Vision Racing D/H/F +2.8150
8 27 ダリオ・フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F +6.2839
9 3 エリオ・カストロネベス Team Penske D/H/F +1Lap
10 4 ヴィットール・メイラ Delphi Panther Racing D/H/F +1.5109
11 55 松浦孝亮 Super Aguri Panther Racing D/H/F +2.8108
12 15 バディ・ライス Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +3.3922
13 14 ダレン・マニング A.J. Foyt Enterprises D/H/F +2Laps
14 5 サラ・フィッシャー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +3Laps
15 17 ライアン・ハンターレイ Rahal Letterman Racing D/H/F +17Laps
16 7 ダニカ・パトリック Andretti Green Racing D/H/F +20Laps
17 10 ダン・ウェルドン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +163Laps
18 6 サム・ホーニッシュJr. Team Penske D/H/F +165Laps
ページトップへ
 

ポイントランキング

 
順位 ドライバー チーム 総合ポイント
1 ダリオ・フランキッティ Andretti Green Racing 518
2 スコット・ディクソン Target Chip Ganassi Racing 510
3 トニー・カナーン Andretti Green Racing 466
4 ダン・ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 388
5 サム・ホーニッシュJr. Team Penske 379
6 エリオ・カストロネベス Team Penske 358
7 スコット・シャープ Rahal Letterman Racing 347
8 ダニカ・パトリック Andretti Green Racing 337
9 マルコ・アンドレッティ Andretti Green Racing 311
10 トーマス・シェクター Vision Racing 304
      MORE
Page top
※このサイトをご覧になるには最新の Flash Player が必要です。