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IRL
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アメリカ RICHMOND
リッチモンド
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ROUND
#09
JUNE 30, 2007
リザルト ポイント

ダリオ・フランキッティが圧倒的な速さで今季3勝目に一番乗り

第9戦 リッチモンド
2007年6月30日(土)・決勝
会場:リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ
天候:曇り
気温:26〜28℃

3月下旬に開幕した2007年のIRL IndyCarシリーズは、今週末の第9戦サントラスト・インディ・チャレンジがちょうど折り返し点となる。今年3回目のナイトレースが開催されるのは、アメリカの首都圏であるバージニア州リッチモンド。ワシントンD.C.から約100マイル南に下ったところにあり、南北戦争時代に南軍の首都だった町だ。この地に1946年に完成したオーバルコースは、IRL IndyCarシリーズの行われるサーキットとしては最も全長が短く、0.75マイルしかない。しかし、バンクは14度もあり、ストレートにも小さいながら傾斜がついているため、1周の大半がコーナリング状態にあるといっても過言ではない。1ラップに必要とされるのは16〜18秒。ドライバーたちにも観客にも、息をつく間を与えないスリリングなレースが毎年展開されている。

第9戦 リッチモンド

予選は金曜日の夜に予定されていたが、直前に降り出した豪雨によってキャンセルされ、スターティング・グリッドは開幕から8戦を終えた時点でのエントラントポイントによって決定。ダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)、トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)がフロントローからスタートすることとなった。

今年は全国的に暑い夏となっているアメリカだが、決勝日のリッチモンドは夕涼みを兼ねたレース観戦に絶好の天候に恵まれた。そびえ立つグランドスタンドに陣取った大勢のファンが見守る中、19台のインディカーは照明を照り返しながら250ラップの高速バトルへとスタートしていった。

ポールポジションからスタートしたフランキッティは、1回目のピットストップでチームメートのカナーンにトップを譲ったが、リスタートでそれを奪回すると、250周のうちの242周をリードして優勝へと逃げきった。リッチモンドでのコースレコードとなる平均時速133.408マイルで、フランキッティはシーズン3勝目に一番乗り。ポイントリードを広げることに成功した。

フランキッティに0.4194秒届かず2位でフィニッシュしたのは、スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)だった。チームメートのダン・ウェルドンとのし烈なバトルを制した彼は、今シーズン4回目の2位フィニッシュを果たした。カナーンはレース終盤にガナッシのコンビにパスを許し、4位でのゴールとなった。

18番グリッドからスタートした松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)は、ハンドリング不調のためにレース序盤で周回遅れに陥り、100周を迎えるところで2周の遅れを取ることとなった。レース終盤にはペースアップも果たした松浦だったが、もうゴール目前というところのターン4でサム・ホーニッシュJr.(チーム・ペンスキー)にサイドからヒットされてリタイア。最終順位は17位となった。

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COMMENT

コメント

Dario Franchitti ダリオ・フランキッティ(優勝)
  「今日のマシンは本当にファンタスティックだった。アンドレッティ・グリーン・レーシングのエンジニアたち、そしてクルーたちのすばらしい働きぶりに感謝したい。シーズン3勝目を早くも挙げることができて、とてもうれしい。1回目のピットストップで2番手に落ちたが、リスタートで難なくトニー(・カナーン)をパスすることができた。あのときに、自分のマシンが本当にいいものに仕上がっていることを確信した。2位以下にある程度の差をつけたあとは、ストレートでアクセルを少し緩めるなどして燃費をセーブする余裕すら持って戦うことができた」
Scott Dixon スコット・ディクソン(2位)
「ダリオ(・フランキッティ)より、僕らのマシンのほうがよかったかもしれない。しかし、今日はオーバーテイクが本当に難しかった。ピットアウトなどで前に出ることができなかった結果、ポジションを守り通す戦いしかできなかった。レース終盤は、ダリオが燃費をセーブしているのが分かった。あのときが僕らにとってはチャンスだった。ここ1〜2年はショートトラックでのパフォーマンスが悪くなっていたが、今年の僕らはショートトラックでも速さを発揮できている。その点は喜ばしい。さあ、次はワトキンス・グレンだ。ロードコースでの戦いが楽しみだ」
Dan Wheldon ダン・ウェルドン(3位)
「とても難しいレースだった。過去のリッチモンドでのレースとは性格がまったく違うものになっていたと思う。リッチモンドというコースでは、フロックで勝利を収めることなどできない。今日のダリオは、勝利を得るに値する力を持っていた。自分たちはトップグループでリーダーと同じペースで走ることはできていたが、オーバーテイクを成し遂げるのは本当に難しかった。チャンピオン争いという観点からすれば、今日の僕らはもっとも勝ってほしくない人を勝たせてしまった。ポイント差を縮めたいところだというのに、逆にポイントリードを広げさせてしまった」
Kosuke Matsuura 松浦孝亮(17位)
「プラクティスからハンドリングをいいものに仕上げられず、レースも厳しいものになってしまいました。リッチモンドはスターティング・グリッドの重要性が高いというのに、自分たちは後方からのスタートで、レース序盤はアンダーステアが強い上にリアのグリップも低かった。これまでIRL IndyCarシリーズで戦ってきた中でも、もっともドライビングが難しいマシンになっていました。ピットストップでタイヤの内圧を調整するなどしたことと、路面にタイヤラバーがのってグリップが高まったことで、レース終盤にはまずまずのラップタイムで走れるようになりました。しかし、すでにその時点でラップダウンになっていたので、ばん回ができませんでした。最後はサム・ホーニッシュJr.にヒットされ、リタイアとなりました。次は自分の得意なロードコースのワトキンス・グレンです。ぜひともよいレースを戦いたいと思います」
Robert Clarke ロバート・クラーク
HPD社長
「ダリオがすばらしいレースを戦い、完ぺきな形でシーズン3勝目を挙げた。IRL IndyCarシリーズ出場チームのレベル向上には目を見張るものがあり、チーム間の力量の差も小さくなっている。そこに各チームのマシンセッティングが進んできたことが加味され、ショートトラックであるにもかかわらず、今日のレースではほぼすべてのドライバーがとても高いグリップを獲得していた。ハンドリングに苦労するドライバーがとても少なく、そのためにオーバーテイクが多くは見られず、フルコースコーションも少ないレースとなっていた。しかし、サム(・ホーニッシュJr.)など、ショートトラックで高い能力を発揮してきているドライバーであっても2周遅れに陥るなど、小さな差が積み重なって苦しい戦いをするチームもあった。コンペティションをより激しいものとするためには、ダウンフォースのレベルを下げるなど、ショートトラック用のレギュレーションを変更する必要があるかもしれない」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

ROUND
#09
JUNE 30, 2007
順位 No. ドライバー チーム C/E/T タイム/差
1 27 ダリオ・フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F -
2 9 スコット・ディクソン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +0.4194
3 10 ダン・ウェルドン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +1.3629
4 11 トニー・カナーン Andretti Green Racing D/H/F +2.9088
5 15 バディ・ライス Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +5.9130
6 7 ダニカ・パトリック Andretti Green Racing D/H/F +6.3619
7 2 トーマス・シェクター Vision Racing D/H/F +7.5597
8 8 スコット・シャープ Rahal Letterman Racing D/H/F +8.5739
9 4 ヴィットール・メイラ Delphi Panther Racing D/H/F +9.5276
10 20 エド・カーペンター Vision Racing D/H/F +10.3247
11 3 エリオ・カストロネベス Team Penske D/H/F +1Lap
12 26 マルコ・アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F +4.3807
13 22 A.J.フォイト4世 Vision Racing D/H/F +5.5804
14 14 ダレン・マニング A.J. Foyt Enterprises D/H/F +5.8662
15 6 サム・ホーニッシュJr. Team Penske D/H/F +2Laps
16 5 サラ・フィッシャー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +3Laps
17 55 松浦孝亮 Super Aguri Panther Racing D/H/F +14Laps
18 17 ジェフ・シモンズ Rahal Letterman Racing D/H/F +97Laps
19 23 ミルカ・デュノー SAMAX Motorsport D/H/F +171Laps
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ポイントランキング

 
順位 ドライバー チーム 総合ポイント
1 ダリオ・フランキッティ Andretti Green Racing 359
2 スコット・ディクソン Target Chip Ganassi Racing 294
3 トニー・カナーン Andretti Green Racing 287
4 ダン・ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 287
5 サム・ホーニッシュJr. Team Penske 257
6 エリオ・カストロネベス Team Penske 245
7 スコット・シャープ Rahal Letterman Racing 223
8 ダニカ・パトリック Andretti Green Racing 213
9 ヴィットール・メイラ Delphi Panther Racing 207
10 トーマス・シェクター Vision Racing 197
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