■エリオ・カストロネベス(優勝)
「今日はクルーたちのピットストップが信じられないほどに素晴らしかった。彼らはIndy500でのピットストップ・コンテストで優勝した。その実力が今日のレースでも発揮されていた。最後のピットストップでは、インラップとアウトラップも両方とも良かった。序盤には燃費をセーブしろとピットから指示されていたが、自分としては全開で戦いたかった。しかし、彼らの作戦の良さも最終的に今日の勝利に繋がった。チーム全体でつかんだ優勝だ。チーム・ペンスキーは本当に最高の力を持ったチームだ」
■スコット・ディクソン(2位)
「エリオ(カストロネベス)との間を走っていたトーマス・シェクターが僕を引っ張ってくれたが、もう少しのところで優勝には手が届かなかった。あと1周レースが長かったら、もっとエキサイティングなゴールシーンになっていただろう。エリオと僕に、ダン(ウェルドン)も加わっての3台での優勝争いになっていたはずだ。ダンはものすごいスピードで僕らに迫っていたからね。2位ではあったが、今日のレース内容は非常に良かったし、ポイントもたくさん稼ぐことができた」
■ダン・ウェルドン(3位)
「最後のピットストップでホイールナットを落とすトラブルが起きてしまった。クルーたちは全力を出し切って戦ってくれており、素晴らしい力を発揮してくれている。レースではこうしたことが起こるのは仕方のないことだ。しかし、これだけ激しい戦いが続いているシリーズにおいては、勝利をまたもチーム・ペンスキーにプレゼントしてしまうことなど、もう二度と許すことはできない。これからもチーム全体でハードワークを続けていく」
■松浦孝亮(8位)
「内容は良かったと思います。序盤にみんながハンドリングの悪さに苦しんでいた時、自分たちは非常に良いマシンになっていました。トップグループで戦える力を見せたことで、クルーたちも自信を持つことができたと思います。しかし、1回目のピットストップでウイングセッティングを変更してからは、少しスピードが落ちてしまいましたね。そうした部分で自分たちは、まだまだ力をつける必要があると感じました。今日はピットストップのタイミングが非常に悪かった。特に2回目のピットストップを終えた時に、ダニカ・パトリックがピットインしてきて、彼女との接触を避けるためにピットに3秒ぐらい長く止まっていなければならなかったのは痛かったですね」
■ロバート・クラーク:HPD社長
「テキサス・モーター・スピードウェイには今年も本当にたくさんのファンが集まってくれた。IRL
IndyCarシリーズ史上で3番目に速いレースは、テキサス・モーター・スピードウェイにおける最速のレースともなった。Hondaはエキサイティングなレースをエンジンサプライヤーとして支えることができていたと思う。今回のレースではスピードに加え、終盤にはそれぞれのチームの作戦も絡んでくるスリリングな展開となってもいた。
これで6戦が終了したが、すべてのレースでチーム・ペンスキーとチップ・ガナッシ・レーシングが勝利を挙げてきている。しかし、今日のレースで明らかになったとおり、フェルナンデス・レーシングは2台ともに実力を向上させてきているし、ビジョン・レーシングも今シーズンになって力を伸ばしていることが明らかになった。全員が同じパワーのHonda
Indy V-8を使うことで、IndyCarシリーズはチーム同士の戦いが去年まで以上にし烈となり、同時にそれぞれのチームのハードワークが実力の接近を果たさせることにも繋がっている。今後さらに多くのチームが優勝争いへと加わるだけの力をつけ、今以上に緊迫した、ファンを楽しませるレースを行ってくれることを期待したい。
その一方で、バディ・ライスにエンジントラブルが発生したことは非常に残念だった。まだその原因は判明していないが、Indy500から投入している新スペックには、これまで何のトラブルも起きていなかっただけに奇妙ではある。組み立て段階で何かがあったのか、一部のパーツの材質に問題があったのか、HPDに戻って速やかに原因を解明したい」 |