Round08アメリカデトロイト

決勝

2018年6月3日(日)

The Raceway at Belle Isle Park

 第8戦 デトロイト 決勝

ライアン・ハンターレイがデトロイトのレース2で優勝
Hondaはダブルヘッダー両レースを制覇

ミシガン州デトロイトで開催されるストリートレースは同じ週末に2レースを行うダブルヘッダーですが、Hondaドライバーたちが2年連続で両レースでの優勝を飾りました。ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がレース終盤にチームメートのアレクサンダー・ロッシとスリリングなバトルを展開し、2018年シーズンの初勝利を記録しました。

レース2の予選は日曜日午前中にウエットコンディションの下で行われ、ポールポジションはロッシが獲得。2番手はロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorpsorts)となりました。
決勝スタートまでに路面は完全に乾き、太陽も出て気温も上昇、とても快適なコンディションで70周のレースは争われました。出場チームの作戦がほぼ真っ二つに分かれ、オーソドックスなのはピットストップを2回行う作戦で、燃費をセーブし、タイヤの消耗を極力抑えた走りが要求されます。もう一つが3ストップ作戦となり、1回ピットに多く入ってタイヤ交換や燃料補給の作業を受けるため、タイムロスは大きいのですが、新しいタイヤを装着してタイヤの消耗を気にすることなく速いラップを重ねられるところがメリットです。

レース2終盤、トップ争いはHondaエンジン搭載マシンに乗るAndretti Autosportのチームメート2人で繰り広げられましたが、ロッシは2ストップ、ハンターレイは3ストップと同じチーム内で異なる作戦を採用していました。
ハンターレイは52周目に3回目のピットストップに入り、一方ロッシは、残り15周の55周に2回目のピットストップを行いました。新しいタイヤを装着したハンターレイはここから猛追を開始。ロッシとの差は瞬く間に縮まって行き、追われる身となったロッシは直角コーナーのターン3へのアプローチでブレーキをロックさせ、タイヤから白煙を上げてランオフエリアにストップしました。彼はレースに戻ってゴールを目指すことはできましたが、コースオフした際にタイヤを傷めたためピットでタイヤを交換し、12位まで順位を下げてのゴールとなりました。

この勝利はハンターレイにとっては今シーズン初、キャリア17勝目となりました。土曜日に2位フィニッシュ、日曜に優勝を飾った彼はシリーズポイントが278点まで急伸し、ランキングで4番手に浮上しました。土曜日のレース1ウイナーのディクソンは合計304点でポイントランキング2番手、298点のロッシが3番手につけています。

Hondaドライバーは日曜のレース2でも5人がトップ6でのフィニッシュしました。エド・ジョーンズ(Chip Ganassi Racing)は今シーズン2回目の表彰台に上り、チームメートで昨日のウイナーのディクソンが4位。グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位。そして、ルーキーのウィッケンズが6位でゴールしました。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は午前中の予選でマシンセッティングに不具合があったため、20番手という後方グリッドからレースに臨みました。彼は早めのピットストップを行う3ストップ作戦を採用したのですが、2回目のピットタイミングが悪かったために上位進出のチャンスを逃し、集団の中で順位を上げて行くことも叶わず、17位でのゴールとなりました。

コメント

ライアン・ハンターレイ(優勝)
ライアン・ハンターレイ 「2セット目のハードタイヤを装着してからの僕とマシンは一体化し、思い通りに走ることができました。最後のロッシとの戦いは、彼がストレート1本分先行して始まりました。しかし、私のマシンは本当に速く、飛ぶイルカのようでした。作戦もピットストップもすばらしく、全力でマシンを走らせました。今週のような戦いを続け、チャンピオンシップを戦いたい。そのために私たちはインディカーシリーズに参戦しているのですから。デトロイトで勝てたことを誇りに思います」

佐藤琢磨(17位)
佐藤琢磨 「非常に難しいレースになりました。何もかもが自分たちの考えや、狙いと逆に出ていましたね。作戦が当らず、ピットインもピットからコースへ出るタイミングも悪く、トラフィックに引っかかってばかりいました。レース中盤には非常に速いペースで走れていた時がありました。しかし、それは長くは続きませんでした。集団に追いつくと、そこからライバルをパスして順位を上げて行くことができなかったのです。何とか前へ出ようと全力で戦いました。残念なのはフルコースコーションがスタート直後にしか出なかったことです。そのため攻撃的な作戦が実を結ぶことにならなかったのです」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
128ライアン・ハンターレイHonda701:33'50.5784
212W.パワーシボレー70+11.3549
310エド・ジョーンズHonda70+13.2291
49スコット・ディクソンHonda70+13.7652
515グレアム・レイホールHonda70+16.6280
66ロバート・ウィッケンズHonda70+34.9398
714T.カナーンシボレー70+41.6328
823C.キンボールシボレー70+47.3553
998マルコ・アンドレッティHonda70+56.6293
1022S.パジェノーシボレー70+59.5891
1227アレクサンダー・ロッシHonda70+1'06.6419
1326ザック・ヴィーチHonda70+1'07.6438
165ジェームズ・ヒンチクリフHonda70+1'17.3729
1730佐藤琢磨Honda69+1Lap
2019サンティノ・フェルッチ Honda 69 +1Lap
2118セバスチャン・ブルデーHonda67+3Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー エンジン 総合ポイント
1W.パワーシボレー309
2スコット・ディクソンHonda304
3アレクサンダー・ロッシHonda298
4ライアン・ハンターレイHonda278
5J.ニューガーデンシボレー270
6ロバート・ウィッケンズHonda232
7グレアム・レイホールHonda221
8マルコ・アンドレッティHonda197
9セバスチャン・ブルデーHonda194
10S.パジェノーシボレー188
11ジェームズ・ヒンチクリフHonda177
12エド・ジョーンズHonda160
14佐藤琢磨Honda143
15ザック・ヴィーチHonda133
22ザカリー・クラマン・デメロHonda72
24カルロス・ムニョスHonda53
25ジャック・ハーヴェイHonda53
30ステファン・ウィルソンHonda31
31オリオール・セルビアHonda27
32サンティノ・フェルッチHonda18
33コナー・デイリーHonda18
35ジェイ・ハワードHonda12
38ピエトロ・フィッティパルディHonda7

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