Round05アメリカインディアナポリス

決勝

2018年5月12日(土)

Indianapolis Motor Speedway

天候:曇りときどき晴れ

気温:摂氏27~28度

 第5戦 インディアナポリス 決勝

スコット・ディクソンが2位、ロバート・ウィッケンズが3位でインディカーグランプリの表彰台に上る

世界最大のレースイベントであるインディアナポリス500が毎年5月に開催されるインディアナ州のインディアナポリスモータースピードウェイには、伝統ある全長2.5マイルのオーバルコースの一部分とインフィールドを使ったロードコースもあります。そこで2014年から行なわれているのがインディカーによるロードレース、インディカー・グランプリです。長いストレートの先にタイトコーナーが設定されたコースは、いくつものハイスピードコーナーを備えており、チャレンジのしがいがあるハイスピードなレイアウトとしてドライバーたちの間でも評判は上々です。そして、複数のオーバーテイクポイントを持つコースはファンの間でも高い人気を誇っています。

全長2.439マイルのロードコースで行なわれる5回目のインディカー・グランプリにおいて、スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は予選18番手で最後尾に近い後方グリッドからのスタートでありながら、決勝レースで目覚ましい走りを続けて上位へ進出し、85周のレースが終盤を迎えると3番手にまで浮上、そこから2番手へさらに1つ順位を上げ、最終的にウイナーとなるウィル・パワー(シボレー)にプレッシャーをかけ、2位でゴールを果たしました。

グリーンフラッグが振り下ろされたラップで4つのポジション・アップを達成したディクソンは、30周目を迎える前に6番手にまで浮上し、その勢いを衰えさせることなくレース中盤に4位にまで進出。そして、最後のピットストップではクルーたちが奮闘、ディクソンはコースの戻ると3位にまで浮上しており、ゴールまで24周でリスタートが切られた後ウィッケンズをパスして2位浮上、パワー追撃を開始しました。惜しくもあと一歩が届かずに2位となったディクソンでしたが、ポイントスタンディングは4番手に浮上し、チャンピオン争いに踏みとどまることに成功しました。

テクニカルな高速ロードコースでのバトルでは、予選2番手だったルーキーのロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorsports)が終始トップ争いを行なっていました。カナダ出身のルーキーは開幕戦のセントピーターズバーグからルーキーとは思えない目覚ましいパフォーマンスを見せて来ており、初優勝は時間の問題とさえ言われています。シーズン序盤の5レースを戦う中でその能力に更なる磨きをかけて来た結果、インディカー・グランプリでのウィッケンズは20周のリードラップを記録し、3位フィニッシュ。自身2度目となる表彰台に上りました。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選11番手から得意のスタートで大幅なポジションアップを果たしたのですが、その直後に縁石に乗り上げてジャンプしたマシンにヒットされて順位は最後尾近くにまで後退。追い上げのレースを余儀無くされ、終盤の燃費セーブ競争とスピードの両立で高度なテクニックを発揮、次々と前を行くマシンをパスして10位。2戦連続のトップ10フィニッシュを成し遂げました。

インディカーシリーズは2日間のインターバルの後、来週の火曜日から第102回インディアナポリス500マイルのプラクティスをスタートさせます。4日間の走行の後に予選が2日間に渡って開催され、その後に2回のプラクティスを行なって5月27日の決勝レースが迎えれらます。

コメント

スコット・ディクソン(2位) スコット・ディクソン 「インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースでのレースで5月のスタートを切るのは、私はとてもいいアイディアだと考えています。しかし、アクシデントやメカニカルトラブルもないのに18位という、私のインディカーキャリアの中でも最も悪い予選結果となっていました。そこから私たちは、チーム全体、クルー全員があきらめることなく戦い続けることにより、スタートから大きく順位を上げての2位フィニッシュを果たしました。これはチームにとって非常にうれしい結果であり、チャンピオンシップのために多くのポイントを稼ぐことにもつながりました」

佐藤琢磨(10位) 佐藤琢磨 「レースのスタートはとてもよく、少なくとも4台はパスしてターン1に飛び込みました。ターン2、3をクリアする頃には6番手までポジションを上げることができていたと思います。ところが、一人の選手とサイド・バイ・サイドのままシケインに到達し、ラインを外側に取ってコーナーを走り抜けようとした彼はコースから外れ、縁石を避けなかったために飛び上がり、私のマシンに着地するような形になりました。それでポジションを最後尾近くまで落とさざるを得ませんでした。その後のバトルでは、私たちのマシンはソフトコンパウンドのレッドタイヤ装着だと速いのですが、ハードコンパウンドのブラックタイヤでは何かがおかしかったらしく、ポジションをどんどんと下げて行くしかありませんでした。それでも再びレッドタイヤを装着したレース終盤、私たちはハードに闘って順位を取り戻して行くことができました。今日、自分たちの置かれた状況を考えれば、10位は決して悪くない結果です。2台が揃ってトップ10でゴールできたのは、チームにとってはいいことだと思います」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
112W.パワーシボレー851:49'46.1935
29スコット・ディクソンHonda85+2.2443
36ロバート・ウィッケンズHonda85+8.1621
418セバスチャン・ブルデーHonda85+8.7293
527アレクサンダー・ロッシHonda85+11.7462
63 H.カストロネベス シボレー85+14.3860
75ジェームズ・ヒンチクリフHonda85+15.3368
822S.パジェノーシボレー85+17.2354
915グレアム・レイホールHonda85+18.0987
1030佐藤琢磨Honda85+23.1137
 
1219ザカリー・クラマン・デメロHonda85+30.0421
1398マルコ・アンドレッティHonda85+37.4374
1828ライアン・ハンターレイHonda85+53.1086
2210エド・ジョーンズHonda84+1Lap
2326ザック・ヴィーチHonda84+1Lap

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー エンジン 総合ポイント
1J.ニューガーデンシボレー178
2アレクサンダー・ロッシHonda176
3セバスチャン・ブルデーHonda152
4スコット・ディクソンHonda147
5ジェームズ・ヒンチクリフHonda144
6グレアム・レイホールHonda142
7W.パワーシボレー135
8ロバート・ウィッケンズHonda133
9ライアン・ハンターレイHonda125
10マルコ・アンドレッティHonda105
 
13佐藤琢磨Honda90
14エド・ジョーンズHonda87
15ザック・ヴィーチHonda84
21ザカリー・クラマン・デメロHonda49
26ジャック・ハーヴェイHonda25
28ピエトロ・フィッティパルディHonda7

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