ROUND 02

アメリカロングビーチ Streets of Long Beach 2017.04.09(日)・決勝

第2戦 ロングビーチ

ヒンチクリフがロングビーチで初優勝
ブルデーが2位となり、Hondaが1-2フィニッシュを達成

天候:快晴  気温:19~21℃

4月9日(日)、カリフォルニア州ロングビーチで開催された2017年インディカー・シリーズ第2戦において、ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)が優勝を飾りました。予選4番手だった彼は1周目にして2番手に浮上すると、燃料消費をセーブすることにも努めながらハイペースをキープ。85周のレースの63周目にトップに躍り出ると、ゴールまでの22周で圧倒的なパフォーマンスを発揮してキャリア5勝目を飾りました。ヒンチクリフは今シーズン初勝利を飾るとともに、伝統あるロングビーチでも初勝利となりました。

ヒンチクリフにとって勝利のカギは、56周目に行ったピットストップでした。優勝を争うライバルたちより1周長くコース上にとどまった彼は、前を走るマシンがいなくなったラップを全力で走ってピットへ滑り込み、迅速なタイヤ交換と給油作業を終えてコースに戻ると、2周前に追いかけていたライバルたちの前に出ることに成功したのです。

ヒンチクリフ、そしてSchmidt Peterson Motorsportsにとって14年のニューオリンズ以来となる勝利。Hondaにとっては今シーズン開幕戦からの2連勝となりました。そして、その開幕戦で勝者となったセバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing)は、今回のロングビーチで2位フィニッシュを達成。2戦連続の表彰台でチャンピオンシップポイント争いのトップをキープしています。

ブルデーのレースもエキサイティングなものでした。スタート直後の混乱でマシンの前後にダメージを受けた彼は、ピットで前後のウイングを交換しました。この時点で彼は20番手まで順位を下げていましたが、正しくセッティングされたマシンと、チームが選んだ適切な作戦によって順位を上げていきました。レース終盤に3番手まで浮上した彼の目前を走る強敵のライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)は、メカニカルトラブルによりリタイア。ブルデーはヒンチクリフと1.4940秒差の2位でゴールしました。

スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、レース序盤にピットストップを行う作戦が失敗に終わったものの、5位でゴール。また、昨年度インディライツ・チャンピオンのエド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing)は、初めてのロングビーチで見事な走りをみせ、6位でフィニッシュしました。佐藤琢磨(Andretti Autosport)は、メカニカルトラブルのためにレース終盤でマシンを止め、18位に終わりました。

コメント

ジェームズ・ヒンチクリフ(優勝)
ジェームズ・ヒンチクリフ 「私にとってロングビーチは、インディ500と地元のトロントに次ぐビッグイベントです。そうしたレースで勝つことができて、本当にうれしく思います。ロングビーチのコースは、昔から私にとってラッキーなコースです。これまでのレースで奮闘してきた結果、こうして初勝利を手にすることができ、言葉で表せないほどうれしいです。ロングビーチは、今年で43回目の歴史あるイベントです。ドライバーとしては、そうしたレースに大きな価値を感じますし、偉大なドライバーたちの中でも、特に偉大な人たちが勝利を記録してきたコースだと思っています。インディ、トロント、そしてロングビーチで勝ちたいという目標を持っていた私としては、今日こうして一つ目の目標達成ができたことを喜んでいます」

セバスチャン・ブルデー(2位)
「今日のレースでは、私たちのチームの持ち味を活かすことができました。燃費セーブは私の得意とするところなので、レース展開が私たちを味方してくれました。最後のリスタートの後は、2位でゴールすることを目指していました。レースの終盤はなぜかマシンのバランスがあまりよくなく、優勝をかけてジェームズ・ヒンチクリフにアタックすることができませんでした。まだシーズンは始まったばかりですが、チャンピオンシップをリードしているのは、だれかの後を追っているよりも間違いなくいいことです」

佐藤琢磨(18位)
佐藤琢磨 「長く、厳しいレースでした。私たちは、チームメートたちとは違う3ストップ作戦を選びました。スタート前からそうすることを決めていたのではなく、レースの展開に応じて臨機応変に作戦を選んだつもりでした。しかし、その作戦には合わないレースになっていましたね。そして、いよいよレースのゴールが近づいたとき、突然メカニカルトラブルが発生し、マシンを止めなくてはなりませんでした。ファイナルプラクティスで2番手のタイムを出せた通り、私たちのマシンはとても競争力が高いものに仕上がっていました。しかし、レースではゴールまで走りきることができませんでした。とても悔しい結果です。次のレースは力強い戦いをみせることができるよう、チームと準備を重ねます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
15ジェームズ・ヒンチクリフHonda851:50'28.9818
218セバスチャン・ブルデーHonda85+1.4940
32J.ニューガーデンシボレー85+2.3160
49スコット・ディクソンHonda85+2.7832
51S.パジェノーシボレー85+3.3934
619エド・ジョーンズHonda85+5.7951
714C.ムニョスシボレー85+6.9393
820S.ピゴットシボレー85+9.0570
93H.カストロネベスシボレー85+9.3403
1015グレアム・レイホールHonda85+17.8632
127ミハイル・アレシンHonda84+1Lap
148マックス・チルトンHonda84+1Lap
1510トニー・カナーンHonda84+1Lap
1728ライアン・ハンターレイHonda79+6Laps
1826佐藤琢磨Honda78+7Laps
1998アレクサンダー・ロッシHonda62+23Laps
2027マルコ・アンドレッティHonda14+71Laps
2183チャーリー・キンボールHonda1+84Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
118セバスチャン・ブルデーHonda93
25ジェームズ・ヒンチクリフHonda74
31S.パジェノーシボレー71
49スコット・ディクソンHonda70
52J.ニューガーデンシボレー59
63H.カストロネベスシボレー51
719エド・ジョーンズHonda48
828ライアン・ハンターレイHonda46
926佐藤琢磨Honda43
1027マルコ・アンドレッティHonda36
137ミハイル・アレシンHonda34
1510トニー・カナーンHonda33
1615グレアム・レイホールHonda33
188マックス・チルトンHonda30
1998アレクサンダー・ロッシHonda30
2183チャーリー・キンボールHonda21

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佐藤琢磨

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