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2016.5.14 インディカー・シリーズ 第5戦 アメリカ インディアナポリス 決勝

[決勝]インディアナポリスのロードコースでヒンチクリフとレイホール、デイリーが輝きをみせる

2016年5月14日(土)・決勝  会場:インディアナポリス・モーター・スピードウェイ
天候:晴れ  気温:9〜10℃

今年で3度目の開催となるグランプリ・オブ・インディアナポリスは、気温10℃という低温と、吹きつける風の難しいコンディションのもと行われました。

全長2.439マイルのコースを82周するレースでは、予選3番手のジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)が、スピードと安定感を保ち、4番手以下に一度も順位を落とすことなく3位でゴール。今シーズン初の表彰台に上がりました。第3戦ロングビーチで8位、第4戦アラバマで6位、そして今回のインディアナポリスで3位と、ここ最近、上位フィニッシュを重ねてきたヒンチクリフのランキングは、8位までアップしました。

ジェームズ・ヒンチクリフ
ジェームズ・ヒンチクリフ

ジェームズ・ヒンチクリフ
ジェームズ・ヒンチクリフ

第4戦のHondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマで2位フィニッシュし、ランキング6位で今大会を迎えたグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選でファイナルステージまで駒を進めて3番手タイムをマーク、しかし、車検で車両重量が規定より軽かったことが判明し、スターティンググリッドは24番手と、ほぼ最後尾となりました。そんな中、決勝ではスタート直後のフルコースコーションを利用して燃料を補給するなど、作戦をフルに利用してポジションを上げていきました。序盤の26周でトップ10入りを果たすと、レースの折り返し地点である41周の終了時点で8番手。3度目のピットストップを迎える前までに4番手までポジションを上げることに成功しました。表彰台にはあと一歩届きませんでしたが、20もポジションを上げた走りでファンを大いに沸かました。これで2戦連続のトップ5入りとなり、ランキングはは5位に浮上しました。

佐藤琢磨佐藤琢磨

佐藤琢磨佐藤琢磨

ルーキーのコナー・デイリー(Dale Coyne Racing)も、今大会における主役の一人でした。22番手という後方からのスタートながら、レースでは非常に競争力のあるハイペースで走行。加えて、ピットのタイミングのよさから、レース中盤の41周目には2番手へと浮上しました。そして、45周目に切られたリスタート直後、ターン1で大ベテランのエリオ・カストロネベス(Team Penske)をパスしてトップに躍り出ました。インディアナポリス近郊で生まれ育ったデイリーは、初優勝を目指して全力で走り、スタンドからは大歓声が上がりました。その後、一時は3秒以上ものリードを築き、14周にわたってトップを走ったものの、最後のピットストップのあとはユーズドのソフトタイヤで走るしかなかったため、新品のソフトタイヤを装着するライバルにオーバーテイクを許すことに。しかし、自己ベストタイとなる6位フィニッシュはすばらしい結果であり、この日披露したファイトによって、多くの新しいファンを獲得しました。

佐藤琢磨佐藤琢磨

ジェームズ・ヒンチクリフ(3位)
「今週末の私たちのマシンは本当にすばらしく、レースでの戦いはとても楽しいものでした。燃料の心配をすることなく、全行程で思いきりプッシュして戦えていました。今シーズンのHondaは、開幕からとても印象的な仕事ぶりを見せてくれています。そして、私たちのチームのクルーたちは、今日のピットストップで大活躍しました。レース終盤にはトップを争うペースを確保できていたのですが、ポジションをさらに上げるには周回数が足りませんでした。それでも、今日はいい一日になりました。表彰台にまた立つことができ、とてもうれしいです」

グレアム・レイホール(4位)
「今日のような結果を得られ、とても喜んでいます。望める最良の成果を手にできたと言えるでしょう。予選後に受けたペナルティーは、今でも残念です。もしそれがなく、上位のグリッドからスタートしていたら、今日の私たちは優勝できていたと思うからです。今日のような戦いを実現した私たちは、いつの日かチャンピオンシップを手にできるでしょう。今週は風邪をひいていました。今日のレースで体力を使い果たしました。クルーたちも本当にすばらしい仕事をしてくれていました。彼らを誇りに感じています。序盤のフルコースコーションでの給油など、作戦も見事でした。Hondaがハードワークを続けてくれていることも、今日のレースに表れていたと思います」

佐藤琢磨(18位)
「厳しく、長い一日でした。我々にはライバルたちと競い合うだけのスピードが備わっていませんでした。たくさんの不運もありました。今日の自分たちがどうして速さを発揮できなかったのか、データなどをもう一度よく見返さなくてはなりません。プラクティス3で一時的にスピードがある状態を手に入れましたが、予選ではそれが失われ、再び取り戻すことはできませんでした。本当に苦しい戦いになりました。それでも、クルーたちは今回もすばらしいピット作業をしてくれました」

決勝リザルト
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
122S.パジェノーシボレー821:50'18.5823
23H.カストロネベスシボレー82+4.4748
35ジェームズ・ヒンチクリフHonda82+5.0807
415グレアム・レイホールHonda82+7.0715
583C.キンボールシボレー82+7.4234
618コナー・デイリーHonda82+12.1838
79S.ディクソンシボレー82+12.9226
82J.P.モントーヤシボレー82+13.6912
928ライアン・ハンターレイHonda82+15.1933
1098アレクサンダー・ロッシHonda82+16.3134
 
1116スペンサー・ピゴットHonda82+20.5172
1226カルロス・ムニョスHonda82+29.6369
137ミハイル・アレシンHonda82+43.3094
1527マルコ・アンドレッティHonda82+44.6339
1719ギャビー・シャヴェスHonda82+47.0326
1814佐藤琢磨Honda82+56.3389
2041ジャック・ホークスワースHonda82+1'03.7229
2335アレックス・タグリアーニHonda81+1Lap
ポイントスタンディング
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
-122S.パジェノーシボレー242
-29S.ディクソンシボレー166
-32J.P.モントーヤシボレー160
-43H.カストロネベスシボレー159
515グレアム・レイホールHonda133
610T.カナーンシボレー111
783C.キンボールシボレー111
85ジェームズ・ヒンチクリフHonda110
928ライアン・ハンターレイHonda109
1012W.パワーシボレー105
 
1114佐藤琢磨Honda102
1318コナー・デイリーHonda88
147ミハイル・アレシンHonda87
-1526カルロス・ムニョスHonda84
1798アレクサンダー・ロッシHonda79
1827マルコ・アンドレッティHonda76
-2041ジャック・ホークスワースHonda60
-2119ルカ・フィリッピHonda45
-2216スペンサー・ピゴットHonda35
-2419ギャビー・シャヴェスHonda13
-2835アレックス・タグリアーニHonda7

ランキング詳細

ジェームズ・ヒンチクリフ

ジェームズ・ヒンチクリフ

佐藤琢磨

佐藤琢磨

佐藤琢磨