2014 MFJ国内競技規則<GPフォーミュラ技術仕様>
2014年のMFJ国内競技規則のロードレースレギュレーション改訂に伴い、変更箇所のご案内をいたします。
尚、規則詳細については「2014 MFJ国内競技規則」をご参照ください。
<付則7>
GPフォーミュラ技術仕様
J-GP2・J-GP3クラスに共通する事項はこの基本仕様1〜8項に記載し、個別の事項は以下に記載する。
・J-GP2技術仕様は9項「全日本選手権J-GP2クラス車両技術仕様」による。
・J-GP3 4ストローク車両に関する技術仕様は10項「J-GP3クラス車両技術仕様」による。
・J-GP3 2ストローク車両に関する技術仕様は11項「J-GP3クラス2ストローク車両技術仕様」による。
J-GP3クラス | ライセンス | 4ストローク | 2ストローク | |
---|---|---|---|---|
J-GP3公認車両 モトクロス、エンデューロ公認車両 (GP-MONO) |
GP125車両 | |||
全日本選手権 | 国際 | ○ | × | |
地方選手権 | インタークラス | 国際 | ○ | ○ |
ナショナルクラス | 国内/RF/J |
○ | ○ |
RF : フレッシュマンライセンス J : ジュニアライセンス
2 : クラス
2-1
エンジン容積と気筒数に基づいて下記のクラスに分類される。
クラス | エンジン排気量 | 最大気筒数 | |
---|---|---|---|
J-GP2 | 4ストローク | 401ccを超え600ccまで | 4 |
J-GP3 | 4ストローク | 175ccを超え250ccまで | 1 |
2ストローク | 85ccを超え125ccまで |
7-10 : ブレーキ
7-10-6
車両には、他の車両との接触等の場合に、ブレーキレバーが作動しないようにブレーキレバープロテクションを装備することを推奨する。
ただし、スロットルグリップの作動に支障がないように注意すること。
7-13 : ナンバープレート
7-13-1
モーターサイクルのフロントとシートカウルの両サイドまたは、シートカウル上部で数字の上部をライダーに向けるようにゼッケンナンバーが装着され、観客とオフィシャルが明白に認識できるようにしなければならない。
さらに、モーターサイクルのいかなる部分によっても、またはライダーが自分のシートに座った身体によっても隠れてはいけない。
7-13-2
シートカウル上部にゼッケンナンバーを装着する場合は、アンダーカウルの左右両面にサポートナンバーを付けなければならない。
サポートナンバーの貼り付け位置は、アンダーカウル内で、前後のタイヤの上部を結ぶ線の下部内とし、アンダーカウル後端部を推奨位置とする。
サポートナンバーの最低寸法は、2桁ゼッケン幅185mm×高さ150mm、3桁ゼッケンの最低幅は260mmとする。
ナンバーの地色は、自由とし、文字の色は黒か白文字とする。いかなる場合においても、文字は判別しやすいようにしなければならない。
7-13-5
すべてのナンバープレートの数字の周囲には最低25mmの余白が残され、ここにはいかなる広告も表示されてはならない。
7-13-7
数字の最低寸法は下記の通りとする。
フロントナンバー及びシートカウル上部の寸法は
最低高 : 140mm
最低幅 : 80mm(1の場合25mm)
数字の最低の太さ : 25mm
数字間のスペース : 15mm
サイドナンバー及びサポートナンバーの寸法は
最低高 : 120mm
最低幅 : 60mm(1の場合25mm)
数字の最低の太さ : 25mm
数字間のスペース : 15mm
7-13-13
地方選手権インタークラスのナンバープレート
国際ライセンス所持者は付則5全日本ロードレース選手権大会特別規則13ゼッケンナンバー13-5全日本選手権(ナンバープレート)規則を適用してもよい。
9-1 : J-GP2車両の技術仕様
9-1-2
排気量と気筒数
エンジン排気量と気筒数は以下に制限される。
クラス | エンジン排気量 | 最大気筒数 | エンジン型式 |
---|---|---|---|
J-GP2 | 401ccを超え600ccまで | 4 | 4ストローク |
9-2-7
転倒時に地面と接触する恐れのあるオイルを保持する全てのエンジンケース、カバーは、複合材(カーボンまたはケブラー製)の2次カバーによって保護されなければならない。
この全ての2次カバーは、厚さは2mm以上とし、強固な接着剤またはボルトにて適切かつ確実に固定されていなければならない。
2次カバーの接着性向上のための、必要最低限のエンジンカバーの塗装の剥離は認められる。また、FIM公認の2次カバーは、材質に関わらず使用が認められる。
10-1 : J-GP3車両の技術仕様
10-1-2
排気量と気筒数
エンジン容積と気筒数は以下に制限される。
クラス | エンジン排気量 | 最大気筒数 | エンジン型式 |
---|---|---|---|
J-GP3 | 175ccを超え250ccまで | 1 | 4ストローク |
10-1-3
エンジン
10-1-3-1
エンジンは、MFJが公認したJ-GP3公認車両のもの、または、モトクロス、エンデューロ公認車両
(GP-MONO車両)のエンジンでなければならない。
10-1-3-1-1
エンジンとは吸気システム(スロットルボディ、インジェクター)及び、1つの完全なトランスミッションを含む完全なエンジン本体をいい、公認車両時のエンジンから変更および改造は下記以外禁止とする。
10-1-3-2
シリンダーヘッド
10-1-3-2-1
ベース面の研磨による圧縮比の変更は認められない。ただし、寸法公差内(0.050m)でのベース面の摺合せによる歪みとりは認められる。(別紙351頁図参照)
10-1-3-2-2
吸気ポート(インシュレーターも含む)、排気ポートのバリ取り(バリ中心に対して幅3mm以内)とカーボンの除去。バルブシートカットおよびシートとの段差の修正は認められる。
※バリとは、鋳型の合わせ面に生じる「型合わせバリ」を指し、ポート内のザラ付きは、鋳ハダと解釈し、切削、研磨は認められない。
10-1-3-3
カムスプロケット
公認車両時の状態からカムスプロケットの取り付け穴の変更は認められる。
カムスプロケットの変更は認められない。
10-1-3-4
クランクケースおよびエンジンカバー
10-1-3-4-1
ギヤポジションセンサー取り付けのためのクランクケースとシフトドラムへの追加工が認められる。
10-1-3-4-2
転倒時に地面と接触する恐れのあるオイルを保持する全てのエンジンケース、カバーは樹脂製の2次カバーによって保護されなければならない。
この全ての2次カバーは、厚さは2mm以上とし、強固な接着剤またはボルトにて適切かつ確実に固定されていなければならない。
また、2次カバーの接着性向上のための、必要最低限のエンジンカバーの塗装の剥離は認められる。
ただし、フェアリングの延長による接触部がカバーされる場合は2次カバーの取り付けなくても認められる。
10-1-3-5
クラッチ
10-1-3-5-1
クラッチタイプ(乾式・湿式)と操作方法(ケーブル式・油圧式)が公認車両と同じであることを条件に改造および変更が許可される。
10-1-3-5-2
バックトルクリミッターの使用が許可される。
10-1-3-5-3
エレクトロメカニカルまたはエレクトロハイドロリック作動のシステムの使用は認められない。
10-1-3-6
インレット(エアファンネル)及びフュエルシステム
10-1-3-6-1
エアファンネルの改造および変更は認められる。
可変長インレットトラクトシステムは認められない。
10-1-3-6-2
機械的手段(例ケーブル)にてライダーによってのみ作動される1つのスロットルコントロールバルブのみ認められる。インジェクターを除き、エンジンインテーク前のインレットトラクトには如何なる作動装置も認められない。ECUによってコントロールされるエアバイパスシステムのアイドリングスピード調整(エンジンブレーキ含む)は認められる。
10-1-3-6-3
スロットルボディは公認車両に装備されているものを使用しなければならない。
インジェクターの変更は認められる。
最大2つのフュエルインジェクター及び2つの独立したフュエルインジェクタードライバーが認められる。
追加のインジェクターを取り付ける場合のステーの追加と加工は認められる。
10-1-3-6-4
フュエルインジェクターは、エンジン吸気バルブの上方に位置されなければならない。
10-1-3-6-5
フューエルインジェクションの燃料噴射圧力(燃圧)は最大5バール以上あってはならない。MFJ公認車両および公認部品として登録された燃料ポンプアッセンブリーは、公認の状態から一切改造、変更する事は認められない。
車検長の指示があった場合は、如何なる時も、その車両に装着されている燃料ポンプアッセンブリーを他の燃料ポンプアッセンブリーに交換しなければならない。
10-1-3-6-6
空気、空気と燃料の混合気、ブリーザーシステムから排出されるガス以外は、吸気管および燃焼室に供給されてはならない。
10-1-3-7
トランスミッション
10-1-3-7-1
ミッションレシオの変更は認められるが、段数の変更は認められない。
10-1-3-7-2
ミッションギアのコーティングは認められる。
10-1-3-7-3
シームレスシフト・ミッションは禁止される。
10-1-3-8
ECU
10-1-3-8-1
クランクシャフト回転数は13,500rpmを上限とする。
車検長の指示があった場合データロガーのデータを車検長に開示しなければならない。
10-1-3-8-2
MFJ公認部品および公認車両時に装着されたイグニッション/フュエルイグニッションコントロールユニット(ECU)のみ使用することが認められる。
このECUは公認部品および公認車両時に装着された状態からハード、ソフトウェアとも一切改造、変更することは認められない。
ソフトウェアに含まれるセッティング(チューニング)のオプションの変更のみ認められる。
また、車検長の指示があった場合その車両に装着されているECUを他のECUに交換しなければならない。
10-1-3-9
オイルクーラー
10-1-3-9-1
オイルクーラーの追加が認められる。オイルクーラーの取り付けのためのカバーの改造または変更が認められる。
10-1-3-9-2
追加のオイルラインは、金属強化構造のもので、ネジ式のコネクターを持つものを使用しなければならない。
10-1-3-9-3
オイルクーラーはリヤフェンダーに取り付けることはできない。
10-1-3-10
スパークプラグ/プラグキャップ/ハイテンションコードは変更しても良い。
10-1-3-11
ボルト・ナット類は変更しても良い。
10-1-3-12
ワイヤーハーネスの改造、変更はしても良い。
10-1-4
エンジン以外の技術仕様
10-1-4-1
エキゾーストシステム
10-1-4-1-1
可変長エキゾーストシステムは認められない。
10-1-4-1-2
作動するパーツ(例バルブ、バッフル等)をエキゾーストシステムに使用することは認められない。
10-1-4-2
フロントフォーク/リヤサスペンション
前後サスペンションの電子制御は禁止。サスペンションシステムとは一般的なメカニカルタイプとする。
アクティブ、セミアクティブサスペンションシステム、サスペンション機能の電子制御による車高調整は認められない。スプリングは鉄を基本としたコイルスプリングでなければならない。
10-2 : モトクロス、エンデューロ公認車両のエンジン(GP-MONO車両)の追記事項
本エンジンを使用する場合、10-1項に加えて下の項目が適用される。相反する項目は、本項10-2項が優先される。
10-2-1
互換性
下記のエンジンの型式が同一もしくはエンジンメーカーが指定するエンジンモデル内で一切加工なしで単品またはアッセンブリーで組み付け可能な場合、相互間の互換が認められる。
モトクロッサー | 指定エンジン | |
---|---|---|
本田技研工業 | CRF250R | CRF250X |
ヤマハ発動機 | YZ250F | WR250F |
スズキ | RMZ250 | |
川崎重工業 | KX250F |
10-2-2
シリンダーヘッド
10-2-2-1
公認車両の状態に対し燃焼室の研磨が認められる。
10-2-2-2
吸気ポート(インシュレーター含む)、排気ポートの形状変更の切削、研磨は認められる。
10-2-3
キャブレターおよびスロットルボディの口径サイズは自由とする。
10-2-4
キャブレターのジェット類、およびニードル類のみ変更が認められる。
10-2-5
燃料ポンプ
モトクロス、エンデューロ公認車両のエンジン(GP-MONO車両)は、そのエンジンに装着された燃料ポンプアッセンブリーのみ使用が認められる。この燃料ポンプアッセンブリーも販売の状態から一切改造、変更することはできない。
10-2-6
ECUおよびイグナイター
モトクロス、エンデューロ公認車両のエンジン(GP-MONO車両)は、そのエンジンに装着された「ECUまたはイグナイター」のみ使用が認められる。このECUまたはイグナイターは、エンジンに装着された状態からハード、ソフトウェアとも一切改造、変更することは認められない。
ソフトウェアに含まれるセッティング(チューニング)オプションの変更のみ認められる。
11 : J-GP3クラス 2ストローク車両の技術仕様
11-1-1
2ストローク車両(GP125)車両は、国内競技規則 付則7 GPフォーミュラ技術仕様第1項から7項の基本仕様に適合してなければならない。
ただし、GPフォーミュラ技術仕様7-11-9、7-11-10、7-14-7を除く。
また、GPフォーミュラ技術仕様第1項から7項と相反する項目は、本項が優先される。
11-1-2
排気量と気筒数
エンジン容積と気筒数は以下に制限される。
クラス | エンジン排気量 | 最大気筒数 | エンジン型式 |
---|---|---|---|
J-GP3 | 85ccを超え125ccまで | 1 | 2ストローク |
- 2014年度 MFJ国内競技規則変更点
- ロードレース競技規則
- 全日本ロードレース選手権大会特別規則
- GPフォーミュラ技術仕様
- JSB1000技術仕様
- ST600技術仕様
- ST250/ST200/ST150 技術仕様
- モトクロス競技規則
- 全日本モトクロス選手権大会特別規則
- モトクロス基本仕様
- 国内モトクロスの仕様
- トライアル競技規則
- 全日本トライアル選手権大会特別規則