FIA F3選手権第7戦のレース1が9月7日(土)に行われました。
前日の予選後、20台にグリッド降格のペナルティーが科され、スターティンググリッドは大幅な変更となりました。名取鉄平(Carlin Buzz Racing)は、予選6番手の好結果でしたが、予選終盤に赤旗の原因となった大渋滞の際、不必要なスロー走行があったとして5グリッド降格のペナルティーを科されて12番手スタートに。予選11番手だった角田裕毅(Jenzer Motorsport)は、ペナルティーの対象ではなく、5グリッド繰り上がり6番手からのスタートとなりました。
午前10時30分にレース1のフォーメーションラップがスタート。前日の雨模様から、モンツァは青空がのぞく好天となりました。気温18℃、路面温度20℃のコンディションです。
名取は、フォーメーションラップのスタートからマシンにトラブルが発生し、出遅れてスタートとなりました。レーススタートとともに1コーナーに向かって激しいポジション争いが展開されるなか、角田は6番手を守りきって1コーナーはクリアしましたが、その後後続に先行を許し、1周目を8番手で終えます。なんとかグリッドに戻った名取でしたが、スタートでもトラブルが起こり、一時最後尾までポジションを下げてスタート。1周目を27番手で終えています。
角田はDRSが使えるタイミングになると、長いストレートでオーバーテイクし、ポジションを上げます。4周目に7番手、5周目に6番手、6周目に5番手へとポジションを上げて、上位進出を果たします。9周目にアクシデントでセーフティカーが導入され、11周目のセーフティカー明けで前車の背後に迫った角田は、12周目に4番手に浮上し、トップ3との差を詰めにかかりました。
スタートで大きく出遅れた名取は、レースを通してハイペースでポジションをばん回し、レース終盤の18周目には13番手まで上昇します。
19周目、最終コーナーでアクシデントが発生し、セーフティカーが再び導入され、レースはそのまま22周を終了。角田は4番手、名取は13番手でレース1を終えました。
レース後、上位選手にペナルティーが科されたことで、角田、名取ともに順位が繰り上がり、角田は3位、名取は11位となりました。
レース2は9月8日(日)午前9時30分(日本時間午後4時30分)にスタート。角田は3列目5番手から、名取は7列目13番手からポジションアップを狙います。
角田裕毅(レース1:3位)
「スタートはよくて、その後は落ち着いてレースができたと思います。ここは初めてなので、どうなるかわからなかったですが、下手なレースをしないように頭を使って、うまく抜くことなどを考えてレースができました。その点では、新たな引き出しができたので、いい経験になったレースでした。トップ3とはペースに差があって追いつけませんでしたが、今回レースを通してプッシュして走れて、練習にもなったし、経験も積むことができました。レース2もスタートのポジションは悪くないので、スパでのレースのように表彰台を狙ってがんばります」
名取鉄平(レース1:11位)
「フォーメーションのスタートからエンジンの調子がおかしく、いろいろやってようやく走り出すことができました。レースでもスタートはしたのですが、すぐにエンジンが止まってしまい、ポジションを落としました。なんとか走り出して、レース中はその症状は出なかったのですが、1コーナーで接触した時にフロントウイングを痛めてしまいました。それでも、ペースは悪くなく、オーバーテイクをして13位までポジションを取り戻せたので、レース2はがんばりたいと思います」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
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1 | 28 | R.シュワルツマン | Prema Racing | 22 | 42'46.627 |
2 | 27 | J.ダルバラ | Prema Racing | 22 | +1.391 |
3 | 14 | 角田裕毅 | Jenzer Motorsport | 22 | +1.923 |
4 | 6 | R.ヴェルショー | MP Motorsport | 22 | +2.372 |
5 | 18 | P.ピケ | Trident | 22 | +3.517 |
6 | 11 | J.ヒューズ | HWA RACELAB | 22 | +4.557 |
11 | 29 | 名取鉄平 | Carlin Buzz Racing | 22 | +8.620 |