FIA F2選手権第10戦のレース1が、ロシアのソチで行われました。午前10時15分のスタート時のコンディションは気温26.5℃、路面温度33℃、天候は雲間から青空が見える晴れでした。
予選でポールポジションを獲得した角田裕毅は絶好のスタートを決めて、混乱が多発する第1コーナー、第2コーナーをトップで通過。しかし、後続では多重クラッシュが発生し、1周目からセーフティーカーが導入される展開となりました。2周目にレースは再開され、角田はトップを守り、その後ファステストラップを連発して後続との差を広げます。8周目、角田はミディアムタイヤに交換するためにピットイン。上位4台も同時にタイヤ交換を行いますが、スムーズな作業で角田はポジションをキープしてレースに復帰しました。およそ半数がミディアムタイヤでスタートする戦略を採ったため、角田は10番手となります。その後ペースの遅いマシンをパスし角田は7番手まで上昇しますが、なかなか抜けないクルマもあり後続に差を詰められます。18周目に上位車が揃ってピットインしたタイミングで、角田はペースが上がらず2台に抜かれ、3番手にポジションを落としてしまいました。レース終盤、ペースを取り戻した角田は2番手に詰め寄り、最終ラップとなる28周目、第2コーナーを立ち上がったところでオーバーテイクを決めて2番手に上がります。トップには届かなかったものの、角田は2位でフィニッシュし表彰台を獲得しました。このレースで角田は、予選でのポイントと合わせて22点をあげ、シリーズランキングを3位と同点の4位に上げました。
角田裕毅
「スタートはうまくいき、課題としていた第2コーナーでトップが守れていい滑り出しでした。その後のペースもよく、ピットインもうまくいったのですが、ミディアムタイヤでスタートしたマシンに引っかかり、なかなか抜けずにタイムロスしてしまいました。何回か抜きにかかった時にラインを外してタイヤカスなどを拾ってしまい、ペースが落ちた隙に2台に抜かれてしまったことが反省点です。その後は冷静にタイヤをマネージメントして、最終ラップに前のマシンを抜き2位に上がれたことはよかったし、自分にとって収穫だったと思います。レース2では、7番手スタートという混乱に巻き込まれそうなポジションですので、特にスタート直後は注意し、ペースは悪くないので攻めていきたいと思います。とにかく集中して、いい順位で終われるよう頑張ります」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
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1 | 20 | M.シューマッハ | PREMA Racing | 28 | 55'02.871 |
2 | 7 | 角田裕毅 | Carlin | 28 | +6.358 |
3 | 4 | C.アイロット | UNI-Virtuosi | 28 | +9.482 |
4 | 25 | L.ギオット | Hitech Grand Prix | 28 | +9.507 |
5 | 8 | J.ダルバラ | Carlin | 28 | +15.225 |
6 | 9 | J.エイトケン | Campos Racing | 28 | +22.183 |