FIA F2選手権第9戦はイタリア・ムジェロサーキットで、レース1が行われました。

高速コースであるムジェロでのF2開催は初めてのことで、角田裕毅(Carlin)にとっても初めてのコースとなります。

午後4時45分、フォーメーションラップがスタート。角田は6列目11番手から、ソフトタイヤを選択してスタートしました。好スタートを切った角田はポジションを2つ上げて9番手に上がり、1周目を終えました。序盤ハイペースで前車に迫る角田は、4周目と7周目にオーバーテイクを決めてポジションアップし、11周目にタイヤ交換のためにピットインしました。始めにハードタイヤを選択したクルマが多く、角田は後方の18番手でレースに復帰し、その後上位との差を詰めていきました。

ハードタイヤでもペースのいい角田は同じ戦略の上位陣に食いつき、オーバーテイクを決めて、全車がタイヤ交換を終えたレース後半に入る22周目には4番手にまで上昇します。ペースを上げる角田は3番手に迫り、表彰台獲得が見えた23周目、コースサイドにトラブルで止まったマシンが出たためバーチャルセーフティカーが導入されました。このマシンの回収に手間取り、次周にはセーフティカーが導入。セーフティカーによる先導走行が4周に渡り、レースが再開された第1コーナーで集団に囲まれて行き場を失った角田は他のマシンと接触してしまいました。

かろうじて4番手のポジションは守りましたが、その後ろで多重クラッシュが発生し、再びセーフティカーが導入されます。セーフティカーが解除されたのは残り3周となった31周目で、タイヤが厳しい角田はペースの速いソフトタイヤ勢にポジションを奪われ、8番手でゴールするのが精一杯でした。さらに第1コーナーでの接触により角田には5秒のタイムペナルティーが科され、最終的な順位は16位となりました。