Round20ブラジルブラジルGP

2019.11.15(金)

インテルラゴス・サーキット

第20戦 ブラジルGP

第20戦 ブラジルGP フリー走行

インテルラゴス・サーキットで迎えたブラジルGPの初日は、難しいコンディションの中でいくつかのトラブルにも見舞われたものの、全体としては力強いパフォーマンスをみせることができました。

午前のセッション開始時はヘビーウエットコンディションでスタート。その後インターミディエイトタイヤで走行できるぐらいまでにトラックコンディションが回復すると、アレクサンダー・アルボンが0.5秒以上の差をつけて全体のトップタイムをマークしました。しかし、セッション終盤でスリックタイヤでの走行を試みた際、アルボンは最終コーナーでスピンし、走行を終えることとなりました。幸いにも、マシンへのダメージは大きくありませんでした。

マックス・フェルスタッペンも難しいコンディションの中、セッション終盤でスピンをし、FP1ではタイム計測ができませんでした。Red Bull Toro Rosso Hondaのピエール・ガスリーは8番手、ダニール・クビアトが9番手と続き、ウエットコンディションでも手応えを感じる結果となりました。

FP2でようやくタイム計測を行うことができたフェルスタッペンは、この日のトップタイムからわずか0.134秒差のタイムをマークしました。FP1のクラッシュから無事にFP2へ復帰したチームメートのアルボンは、FP2では9番手となりました。

Toro Rossoの2台にとってはFP2を早くも終えてしまうタフなセッションとなりました。中団の僅差の争いの中、ガスリーは6番手からわずか0.2秒差の12番手をマークしました。しかし、セッション残り20分、走行中にICEのトラブルがパワーユニットに発生してしまい、走行を終えることになりました。

クビアトはガスリーから0.072秒差の僅差で14番手をマーク。ベストタイムをマークした後、マシンの電源がシャットダウンしたことにより、ターン1でスピン。マシンはバリアにわずかに当たっただけでしたが、クビアトは自力でピットに戻ることができませんでした。チームはこれから電源のシャットダウンについての原因分析を行います。

コメント

田辺豊治 | HONDA F1テクニカルディレクター
「今日のブラジルGP初日は、FP1の序盤に激しい雨に見舞われ、走行ができない状況でしたが、中盤以降は徐々にコンディションが回復し、各車走行を開始していきました。セッションの最後にドライタイヤで走行を行ったアルボン選手がクラッシュを喫しましたが、チームの素早い修復作業により、午後のセッションへの影響はありませんでした。午後のFP2はコンディションが回復し、ドライで走行することができました。しかし、セッション終盤でRed Bull Toro Rosso Hondaのガスリー選手のPUにトラブルが発生し、マシンを止めなければなりませんでした。また、クビアト選手については、マシンの電源がシャットダウンした影響でクラッシュを喫しました。双方のマシンのトラブル原因についてはここから分析を行いますが、2台ともに金曜日用のPUを使用していたため、明日以降のセッションへの影響はありません」

ピエール・ガスリー
ピエール・ガスリー「ウエットコンディションでの走行は久しぶりだったので、今日の午前のセッションは楽しむことができました。いい感触で走行できましたが、明日以降はドライになるので、実際にはあまり有益なセッションではなかったかもしれません。午後のFP2ではプライムタイヤでまずまずの走行ができたのですが、ソフトタイヤではトラフィックの影響でタイムを出すことができませんでした。今日の結果からは、6番手から15番手までのポジションが0.3秒の差しかないため、明日の予選は中団が非常にタイトな戦いになると思います。なので、クリーンにラップを走行し、すべてを出しきる必要があります。とてもエキサイティングな予選になるのではないでしょうか。FP2の終わりにPUの問題が発生し、マシンを止めなくてはならなかったため、ロングランの周回を数周失うかたちになりました。ただ、こういったことはしばしば起こってしまいますし、今日は明日への準備としては十分な走行を重ねられたと思うので、明日巻き返しを図れればと考えています」

ダニール・クビアト
ダニール・クビアト「終盤でマシンがシャットダウンしてしまいましたが、手応えのあるセッションになりました。シャットダウンの原因を追求しなくてはなりませんが、それ以外は感触のいい走行だったと思います。コースの特性をより理解することができたので、明日の予選ではさらに速さを引き出せるよう、今夜チーム一丸となり明日に向けて準備をします」

アレクサンダー・アルボン
アレクサンダー・アルボン「今日は悪くなかったと思います。FP1は難しいウエットコンディションで、クラッシュで終えることは理想的ではありませんでしたが、ダメージも少なく、あまり大きなミスではありませんでした。コースの中で一番してはいけない場所でブレーキミスをしてしまいました。チームがFP2に走行できるよう、修復に努めてくれましたし、FP2の開始時に使用したハードタイヤではいい手応えを感じることができました。ただ、ソフトタイヤに変更した際にフラットスポットを作ってしまい、それ以上タイムを伸ばすことができませんでした。ただ、パフォーマンスは力強いですし、ロングランペースもいいので、今日はとてもポジティブな感触を得ています。一方で、今日はクリーンなセッションができたわけではないので、全体でどの位置にいるのかが確かではありません。このサーキットは簡単ではないサーキットですが、今日は天候とコース上にできてしまった川の影響により、さらに難しくなっていました。でも、楽しい走行ができたと思っています。インテルラゴス・サーキットはクラシックなサーキットなので、さらにリズムをつかめるよう徐々に走行を重ねていきたいと思います」

マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペン「難しい天候の中のセッションとなり、なかなか安定しない一日でした。今日のコースコンディションと気温が、土日に予報されているものと大きく違ったため、今日のタイムはあまり参考にならないかもしれません。マシンに問題なく走行できたことはポジティブですが、改善できる部分は常にあるはずです。今日はいいレースウイークの初日となり、明日の予選に向けていいベース作りができました。トップ3はとても僅差なので、明日のトラックコンディションや路面温度にそれぞれがどう対応できるかが、カギとなりそうです。残りのレースウイークのコンディションがウエットでもドライでも、十分に戦える自信があります」

リザルト

フリー走行1

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
123アレクサンダー・アルボンAston Martin Red Bull Racing1'16.142
277バルテッリ・ボッタスMercedes+0.551
35セバスチャン・ベッテルFerrari+0.899
416シャルル・ルクレールFerrari+1.143
555カルロス・サインツJr.McLaren+1.644
627ニコ・ヒュルケンベルグRenault+1.757
73ダニエル・リカルドRenault+1.843
810ピエール・ガスリーRed Bull Toro Rosso Honda+1.958
926ダニール・クビアトRed Bull Toro Rosso Honda+2.132
104ランド・ノリスMcLaren+2.417
1163ジョージ・ラッセルWilliams+2.637
1220ケビン・マグヌッセンHaas+3.105
1318ランス・ストロールRacing Point+3.272
147キミ・ライコネンAlfa Romeo+3.390
1599アントニオ・ジョヴィナッツィAlfa Romeo+3.458
1640ニコラス・ラティフィWilliams+3.868
178ロマン・グロージャンHaas
1811セルジオ・ペレスRacing Point
1933マックス・フェルスタッペンAston Martin Red Bull Racing
2044ルイス・ハミルトンMercedes

フリー走行2

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
15セバスチャン・ベッテルFerrari1'09.217
216シャルル・ルクレールFerrari+0.021
333マックス・フェルスタッペンAston Martin Red Bull Racing+0.134
477バルテッリ・ボッタスMercedes+0.156
544ルイス・ハミルトンMercedes+0.223
620ケビン・マグヌッセンHaas+0.926
73ダニエル・リカルドRenault+0.977
87キミ・ライコネンAlfa Romeo+0.993
923アレクサンダー・アルボンAston Martin Red Bull Racing+1.058
1055カルロス・サインツJr.McLaren+1.093
1127ニコ・ヒュルケンベルグRenault+1.108
1210ピエール・ガスリーRed Bull Toro Rosso Honda+1.135
1399アントニオ・ジョヴィナッツィAlfa Romeo+1.202
1426ダニール・クビアトRed Bull Toro Rosso Honda+1.207
1511セルジオ・ペレスRacing Point+1.226
168ロマン・グロージャンHaas+1.287
1718ランス・ストロールRacing Point+1.351
184ランド・ノリスMcLaren+1.483
1963ジョージ・ラッセルWilliams+2.601
2088ロバート・クビサWilliams

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