Round 08フランスフランスGP

フリー走行

2018.06.22(金)

2018 フランスGP フリー走行

復活したフランスGPに挑むRed Bull Toro Rosso Honda。母国GPのガスリーがP1で8番手、P2で10番手とトップ10入り

シーズン第8戦となるフランスGPが、ポール・リカール・サーキットで開催されました。フランスGPは2008年以来10年ぶり、ポール・リカールでのF1GPは1990年以来28年ぶりとなります。ミストラルと呼ばれる長いストレートにシケインが追加されましたが、コースレイアウトに大きな変更はなく、ストレートを主体としたパワーサーキットであることが特徴です。また、今年初めに路面の改修が行われ、グリップレベルが変わったこともポイントの一つとなっています。

快晴の下、初日の金曜日はプラクティス1、プラクティス2が行われました。Red Bull Toro Rosso Hondaのピエール・ガスリーにとって母国GPとなるフランスGPに、チームは強い意気込みを持って臨んでいます。

正午、気温25℃で迎えたプラクティス1では、ガスリー、ハートレーともにスーパーソフトタイヤによる走行を行いました。前戦より投入されたニュースペックのPUやマシンのセッティングのプログラムを順調に消化。ガスリーは1分33秒685のタイムで8番手、ハートレーは1分34秒664で15番手となっています。

日差しも強く、気温29℃、路面温度は51℃に上昇したコンディションで、午後4時にプラクティス2が始まりました。序盤、ガスリーとハートレーは、ウルトラソフトタイヤでのアタックシミュレーションを行い、ガスリーが1分34秒535、ハートレーが1分35秒697をマーク。その後、ガスリーはスーパーソフトタイヤで、ハートレーはウルトラソフトタイヤでロングランを行い、周回を重ねセッティングを進めました。セッション終盤、ハートレーが、PUのトラブルでコース上にストップ。チームは明日の予選に向けて、原因究明と対策を行ないます。プラクティス2ではガスリーが10番手、ハートレーが15番手でセッションを終了しました。

PUとしては、ストレートが長く、低速コーナーも多いコースに対応したエネルギーマネージメントの調整と、ドライバビリティーの調整を中心にプログラムを消化しています。

フランスGPは23日(土)、午後1時(日本時間日午後8時)よりプラクティス3、午後4時(日本時間午後11時)より予選が行われます。

コメント

田辺豊治 | Honda F1 テクニカルディレクター
「ここポール・リカール・サーキットでの初日でまず確認すべきことは、事前に行ってきたシミュレーションと実際の走行データとの相関が取れているかどうかについてでした。

午前は初走行ということもあり、PUとしてはエネルギーマネージメントの最適化に時間を費やしています。ここからさらに予選に向けて、調整の余地があると感じています。

母国グランプリとなるガスリー選手がいいペースで走行を続けていたことは前向きに捉えていますが、FP2の最終盤でハートレー選手のPUにトラブルが発生してしまったことは非常に残念でした。

これから問題の原因とPUが負ったダメージの大きさについて分析を行い、その結果に従って明日以降のPUオペレーションを決めていきます」

ジョナサン・エドルズ | Scuderia Toro Rossoチーフレースエンジニア
「F1カレンダーに新しく加わったサーキットに来るのはいつも気分が高揚しますし、10年ぶりにフランスに戻ってこれてうれしいです。新しいサーキットなのでファエンツァ、ビスター、ミルトンキーンズ、さくらの各ファクトリーでの入念な準備が必要でした。午前のセッションでは、シミュレーションと実際のサーキットの違いにより、最適なエネルギーマネージメントを行えず、タイムを少しロスしましたが、 チームスタッフの作業によってセッション中にコースに戻ることが出来ました。しかし運悪くガレージの電源が落ちてしまい、距離測定器やタイム測定器はもちろん、無線も使うことが出来なくなりました。したがってレギュレーションで定められた40分の走行時間上限を終えてもドライバーにピットに戻るように伝えることが出来ませんでした。ブレンドンは運よく戻ってきましたが、ピエールはタイムアタックに入っていて戻ることが出来ずに、ペナルティーを負うことになりました。それ以降は多くの周回をこなし、普段よりも多くのプログラムを行うことが出来て、いいセッションになりました。事前にシミュレーションを数多く行いましたが、実際のサーキットではトラック温度や風など、さまざまな違いがありました。したがって、FP1は最適なセッティングを探ることに注力しました。FP2ではマシンにさらなるセッティングを試みましたが、風向きが午前から180°変わったため、向かい風が追い風になるなど、バランスがまったく変わることになりました。しかし、日曜にも同じような風が吹くことが予想されるので、日曜の予習が出来たという意味ではよかったです。タイヤマネージメントでは、ブレンドンはロングランでハードタイヤを選択したので、マシンのポテンシャルを最大限出し切ることは出来ませんでした。一方のピエールは、基本走行をスーパーソフトタイヤで行い、ウルトラソフトに履き替えたので、マシンの力をより引き出すことが出来て、いいラップタイムを記録しました。ブレンドンがセッションを途中で終えることになったPUの不具合は、原因を究明中です。彼はソフトタイヤを履いて走り始めたところで、ソフトタイヤに対する理解を十分に深めないまま日曜の決勝で走らなければなりません。タイヤに対する理解が足りなくはなりますが、それほど大きな問題にはならないでしょう。今日のデータを分析して、日曜のレースには最善の戦略で臨みたいです」

ピエール・ガスリー
「初のF1フル参戦シーズンで母国GPの初日を走ることが出来て、いい気分でした。FP1で8番手、FP2で10番手というのはポジティブなスタートですし、いいペースで走れていると思います。まだまだいいパフォーマンスが出来ると思っているので、明日はもっとペースを上げられるように頑張ります。今日の前半は風が強く、セッションの合間で風向きが変わるとても難しいコンディションで、正しいセッティングを見つけるのが大変でした。正しいセッティングを見つけられたと思いますし、予選でいい結果を出して、母国GPを素晴らしいものにしたいです」

ブレンドン・ハートレー
「FP2の最後にPUに不具合が起こり、フランスGPの初日は残念な終わり方になりました。PUトラブルの原因はまだはっきりと分かりませんが、走行を終了させなければなりませんでした。何が原因だったのか、これからチームスタッフが究明する必要があります。しかし、その前までは比較的順調な1日だったと思います。2台ともいいペースで走れていましたし、ピエールはFP2でスーパーソフトタイヤでいいラップタイムを出しました。マシンにポテンシャルはありますし、明日全ての力を出し切れるように今夜は夜を徹した作業を行います」

フリー走行1

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
144ルイス・ハミルトンMercedes1'32.231
277バルテッリ・ボッタスMercedes+0.140
33ダニエル・リカルドRed Bull+0.296
47キミ・ライコネンFerrari+0.772
55セバスチャン・ベッテルFerrari+0.941
68ロマン・グロージャンHaas+1.087
733マックス・フェルスタッペンRed Bull+1.100
810ピエール・ガスリーRed Bull Toro Rosso Honda+1.454
911セルジオ・ペレスForce India+1.488
1020ケビン・マグヌッセンHaas+1.877
1155カルロス・サインツRenault+2.027
1231エステバン・オコンForce India+2.253
1316シャルル・ルクレールSauber+2.282
149マーカス・エリクソンSauber+2.361
1528ブレンドン・ハートレーRed Bull Toro Rosso Honda+2.433
1614フェルナンド・アロンソMcLaren+2.631
1718ランス・ストロールWilliams+2.650
1827ニコ・ヒュルケンベルグRenault+2.762
192ストフェル・バンドーンMcLaren+2.790
2035セルゲイ・シロトキンWilliams+2.874

フリー走行2

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
144ルイス・ハミルトンMercedes1'32.539
23ダニエル・リカルドRed Bull+0.704
333マックス・フェルスタッペンRed Bull+0.732
47キミ・ライコネンFerrari+0.887
55セバスチャン・ベッテルFerrari+1.150
68ロマン・グロージャンHaas+1.160
777バルテッリ・ボッタスMercedes+1.617
814フェルナンド・アロンソMcLaren+1.861
920ケビン・マグヌッセンHaas+1.918
1010ピエール・ガスリーRed Bull Toro Rosso Honda+1.996
1127ニコ・ヒュルケンベルグRenault+2.528
1255カルロス・サインツRenault+2.547
132ストフェル・バンドーンMcLaren+2.633
1416シャルル・ルクレールSauber+3.044
1528ブレンドン・ハートレーRed Bull Toro Rosso Honda+3.158
1631エステバン・オコンForce India+3.166
1718ランス・ストロールWilliams+3.397
1835セルゲイ・シロトキンWilliams+3.431
1911セルジオ・ペレスForce India+3.541

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