ROUND18
メキシコ
アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス
2017.10.27(金)
「満足のいく仕事」
#MexicoGP
アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス、10月27日(金)
午前中に行われたFP1は、2人のドライバーにとって明暗が分かれるセッションとなりました。ストフェル・バンドーンは、パワーユニット(PU)に問題が発生したため、インスタレーションラップを3周走行したあとはガレージで待機しなければなりませんでした。チームはPUから送信されるデータに異常を検知したものの、ガレージでの初期調査では診断できず、詳しい調査のためにPUを交換することにしました。
それとは対照的に、フェルナンド・アロンソのセッションはスムーズに進行し、前向きな内容となりました。実りの多いテストプログラムを実行し、チームにとって有益なデータを多数収集するとともに、空力コリレーション用のテストも実施しました。アロンソは20周を走行し、8番手でセッションを終了しました。
メカニックがFP2に間に合うようにPUを交換したおかげで、バンドーンはセッション開始時にピットレーンが開放された直後にコースに復帰することができました。午後は、両ドライバーにとってトラブルのないセッションとなりました。午前中はほとんど走行できなかったバンドーンがマシンのハンドリングに徐々に慣れる一方、アロンソはさまざまなセットアップ変更および空力コンポーネントの確認を実施しました。セッション後半には、両ドライバーともロングランとスリップストリームの練習に焦点を当てました。アロンソは26周を走行して7番手、バンドーンは32周を走行して15番手に入りました。
FP1 | 1分19.346秒(トップとの差 +1.522秒) | 20周 | 8番手 |
FP2 | 1分18.508秒(トップとの差 +0.707秒) | 26周 | 7番手 |
「今日はとても前向きで収穫の多い金曜日でした。多くの周回を重ね、多数のテストを実施し、その大半でいいフィードバックを得ました。我々のラップタイムはトップからわずか0.7秒差、そして(6番手の)バルテッリ・ボッタス選手からも0.2秒という僅差だったので、この複雑なサーキットで行われた両セッションで驚くほど競争力があったということです。
ただ日曜日のレースは、最後尾からスタートし、トップスピードが不十分なためにオーバーテイクのチャンスがほとんどない難しい展開になるでしょう。(残り2戦が行われる)ブラジルとアブダビで新品のPUを使用するためにも、ある意味、今回のレースを犠牲にしなければなりません。
予選の戦い方は、まだ決まっていません。タイヤについては、まだいくつか決定しなければならないことがあり、今週末のダメージを最小限に抑えるにはどの選択肢が一番いいのかを検討します。
会場はすばらしい光景です! まだ金曜日であるにもかかわらず、既に大勢の観客の皆さんがグランドを埋め尽くしており、とてもうれしく思います」
FP1 | タイムなし | 3周 | 20番手 |
FP2 | 1分19.844秒(トップとの差 +2.043秒) | 32周 | 15番手 |
「FP1ではPUの不具合が発生したため、当然のことながら、ほとんど走行できませんでした。FP2でもホイールが緩んでいたことからすぐにコースに出られなかったものの、最終的にはFP2のプログラムを完了し、必要なデータを収集することができました。
明日はトラブルのない一日となり、いつも通りの週末を過ごせるよう願っています。FP1で発生したPUの不具合の原因が分かってよかったです。明日は予選前のFP3で、できる限り多くの周回を重ねたいと思います。
初めて走行するコースでは、周回を重ねることが最も重要です。特に、ここで経験している標高の高さなどの難しいコンディションの中、サーキットの特性に合わせてマシンを調整するには、走行距離がカギとなります。明日、走行時間がちゃんと確保できれば、マシンに対する感触を改善し、予選とレースに向けて多くの情報を収集することは可能だと考えています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「今朝はストフェルにとってフラストレーションのたまるセッションとなったものの、FP2では両マシンで有益なデータを収集することができ、最終的には実りの多い一日となりました。
FP1ではストフェルのマシンに問題が発生し、マシンの外で問題を診断するためにPUを交換することにしました。幸い、そのPUは予備なので、土日に使う分がなくなるわけではありません。ただ、PU交換をしたことで、プログラムを前倒しして実施する必要がありました。
ストフェルと彼のエンジニアは、午前中に走行できなかった分を取り戻すために、FP2をとても効率よく実施しました。十分な走行ができないという状況は、特に初めてレースをするコースでは、走行プログラムを妨げる結果となります。それでもストフェルは午後にはすばらしい仕事をし、走行プランをすべて完了するとともに、彼のチームが今夜確認するための有効な情報を収集してくれました。
一方、フェルナンドのセッションは2回ともスムーズに進みました。チームは土日に向けて有益なデータを収集し、彼のエンジニアに対してこのサーキットでのマシンのハンドリングに関する貴重なフィードバックを行うことができました。ここが我々にとって難しいコースであることは分かっていますし、今回は両マシンがペナルティーを受けます。それでも、今日はPUの不具合があったものの、自分たちの仕事には満足していますし、明日はさらに走行を重ね、いいかたちで一日を過ごせるようにしたいと思います」
中村聡 Honda R&Dチーフエンジニア
「今回のメキシコGPには、フェルナンドについては先週のUSグランプリでのMGUHのトラブルの影響により、またストフェルについては残り2戦に向けて万全の信頼性を担保する目的で、それぞれ新しいPUを搭載して臨んでいます。
今日のセッションについては、フェルナンドは朝から予定通りにプログラムを消化し、順調な一日となりました。2300mという標高のために、PUの出力コントロールと言う点で苦労すると想定していましたが、そのなかでもまずまずのスピードを見せられたと感じています。
一方のストフェルについては、FP1の序盤でPUのデータに異常が見つかったため、大事を取ってPUの交換を決断しました。FP1のセッション時間を大きく失ったことは非常に残念でしたが、分析の結果、問題は大きなものではなくPUへの影響も見られませんでした。午後のFP2では多くの周回をこなせたので、ある程度の挽回は出来たと思います。
そのペナルティーのために日曜日の決勝は両マシンともに最後尾からのスタートとなってしまうことは非常に残念です。ただ、レースではあらゆることが起こり得ますし、チャンスを確実に掴めるよう、明日も決勝を見据えたロングラン用のセットアップに重点を置いて、準備を進めます」
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 1'17.824 |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.466 |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.571 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.597 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.762 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +1.184 |
7 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +1.416 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.522 |
9 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.619 |
10 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | +1.728 |
11 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | +1.730 |
12 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +1.948 |
13 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +2.820 |
14 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | +3.147 |
15 | 50 | アントニオ・ジョビナッツィ | Haas | +3.445 |
16 | 37 | シャルル・ルクレール | Sauber | +3.622 |
17 | 38 | ショーン・ゲラエル | Toro Rosso | +3.815 |
18 | 28 | ブレンドン・ハートレイ | Toro Rosso | +3.923 |
19 | 34 | アルフォンソ・セリス | Force India | +4.518 |
20 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda |
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'17.801 |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.131 |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.163 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.250 |
5 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.341 |
6 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | +0.498 |
7 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +0.707 |
8 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +0.927 |
9 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | +0.974 |
10 | 31 | エステバン・オコン | Force India | +1.021 |
11 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | +1.259 |
12 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.405 |
13 | 28 | ブレンドン・ハートレイ | Toro Rosso | +1.622 |
14 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +1.723 |
15 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | +2.043 |
16 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | +2.505 |
17 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +2.517 |
18 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.561 |
19 | 10 | ピエール・ガスリー | Toro Rosso | +3.944 |
20 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +7.725 |