ROUND17

アメリカアメリカ サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA) 2017.10.22(日)

2017 UNITED STATES GRAND PRIX - 決勝

2017 UNITED STATES GRAND PRIX - 決勝

「入賞に値するパフォーマンス」

#USGP
#DriveForTheCure
#MoreThanPink

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ、10月22日(日)

McLaren-Hondaは信頼性の問題に悩まされ、本日のアメリカGPをポイント圏外で完走するという残念な結果となりました。

今朝、ストフェル・バンドーンのMGU-Hに問題があることが発覚。ピットレーンが開く前にMGU-Hだけを交換する時間が十分になかったため、パワーユニット(PU)一式を交換することをチームとして決断しました。このため、金曜日の朝に行ったICE(内燃機関)の交換に伴う元々の5グリッド降格ペナルティーに加えて、バンドーンのスタートポジションがさらに25グリッド下がる結果となりました。

バンドーンは最後尾からすばらしいスタートを切り、1周目に前を走る3台のマシンをオーバーテイクすると、徐々にポジションを上げ始めました。今回初めてレースに臨むコースで見事なバトルを繰り広げ、マーカス・エリクソン選手(Sauber)、ケビン・マグヌッセン選手(Haas)およびランス・ストロール選手(Williams)をオーバーテイクしました(※ストロール選手には、その後、最終ラップで抜き返される)。最終的にはバンドーンは果敢な走りをみせながらも、入賞を僅差で逃す12位で完走。今日のレースで彼の努力が報われることは、ほとんどありませんでした。

一方、フェルナンド・アロンソは、レース開始前にペナルティーを受けることはなかったものの、彼も信頼性の問題に悩まされました。バンドーンと同様に力強いスタートを切ったアロンソは、周辺のマシンとの差を維持し、1回目のピットストップを行うまでは堅実なペースをみせていました。ただ残念ながら、8番手(前方のフェリペ・マッサ選手(Williams)がまだピットストップを行っていなかったため、実質7番手)で走行していた24周目にパワーを失い、マシンをリタイアせざるを得ませんでした。この問題は、後にMGU-Hの不具合と診断されました。

コメント

フェルナンド・アロンソ

MCL32-05
スタート 8番手
レース結果 DNF(※PUの不具合により24周目でリタイア)
ファステストラップ 1分41.537秒 21周目(トップとの差 +3.771秒、18番手)
ピットストップ 1回:15周目(ピットストップ時間 2.67秒)[オプション→バックアップ]

フェルナンド・アロンソ「今日は、ポイントを獲得するに値する走りをしたと思います。予選をいいかたちで進めましたし、決勝では好スタートを切って、いいレースをしたものの、その努力が報われることはありませんでした。ただ我々としては、すばらしいパフォーマンスが披露できたと思っています。

ストレートを走行中に、パワーを失いました。PU内で振動を感じましたが、非常に奇妙なことが起こっていたように思います。本当に残念です。ここ数戦でずいぶんポイントを失いました。おそらく15~20ポイントぐらいだと思いますが、それを獲得できていれば、チャンピオンシップ争いにおける自分自身とチームの順位も少しは上がっていたかもしれません。今日は7番手を走行しており、自分たちの手で勝ち取ったポジションだっただけに、とりわけ痛みを伴う結果です。

今季も残り3戦となりました。ガレージのメンバーはマシンをちゃんと準備するために日夜仕事に励んでいるので、ドライバーである私はいい仕事をしたいと切に願っています。今朝も彼らはストフェルのPUを交換しなければならず、McLarenとHondaのメンバーが一緒にその作業をしていました。その後、彼らはレースに向けて準備をし、完ぺきなピットストップを実施してくれました。

今日は本当に惜しいチャンスを逃しました」

ストフェル・バンドーン

MCL32-04
スタート 20番手(※PU交換による30グリッド降格ペナルティー)
レース結果 12位
ファステストラップ 1分40.349秒 27周目(トップとの差 +2.583秒、11番手)
ピットストップ 1回:30周目(ピットストップ時間 2.55秒)[プライム→オプション]

ストフェル・バンドーン「実際、今日は私にとってはかなりエキサイティングなレースでした! ポイント獲得には至らなかったものの、難しい予選と最後尾からのスタートという逆境に遭遇しながらも、非常にいいパフォーマンスを披露できたと思います。コーナーで何度もオーバーテイクをしましたが、ストレートでのスピードが不十分であることを考えると、予想外のパフォーマンスだったのかもしれません。戦略はよかったですし、コース上でいいバトルを展開することができました。自分のペースには満足していますし、今日は自分たちのポテンシャルを最大限に引き出すことができたと思います。ポイントを僅差で逃したことは残念です。ただ、今日はペナルティーにより最後尾からスタートしたので、苦しいレースになることは分かっていました。

コース上でオーバーテイクをし、自分たちの競争力がそこそこあるときには励みになりますし、常に満足感が得られます。残りの数戦がどういう展開になるのかはそれぞれの状況次第だと思います。一部のコースは、ほかのコースよりも我々のマシンに合っていることは分かっています。とにかく、今回はポイントを獲得すべきコースだったと思います。

メキシコでさらにペナルティーを受けることはないとは言いきれませんが、どうなるのかみてみましょう。そして、どんなチャンスも最大限に活かせるようにしたいと思います」

THE MANAGEMENT

エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
エリック・ブーリエ「今日は、両ドライバーの才能をこの目で確認しながらも、それが結果に結びつかない残念なレースでした。
フェルナンドは見事なスタートを切り、1回目のピットストップを行うまでの第1スティントは集団の中でいいペースを維持していました。彼には7位もしくは6位で完走し、チームにとって価値あるポイントを獲得する能力がありました。それが、今週末を通してストフェルのマシンで直面した数々の問題に加えて、今度はフェルナンドのマシンにMGU-Hの不具合が生じたことによって、そのチャンスが奪われました。今年のアメリカGPでは大いにポテンシャルがありながらも、フェルナンドが幸運に見舞われることはなかったように思います。それは、我々全員にとって胸が張り裂ける結果です。

一方のストフェルは、MGU-Hに不具合があることが今朝発覚し、レースに間に合うように彼をコース上に送り出すにはPU一式を交換する必要があったことから、元々の5グリッド降格ペナルティーに加えて、さらに25グリッド降格ペナルティーを受けました。その結果、ストフェルは最後尾からのスタートとなり、入賞はほぼ不可能な状況でした。それでもストフェルは今回初めてレースをするサーキットで、テレビ画面には映し出されなかったものの、果敢なオーバーテイクを4回以上行うという見事な走りをしました。

今季残り数戦の内の1つが開催されたこのサーキットでは、もっと前向きな結果を期待していただけに、こういった問題によって力強い結果を出すチャンスが奪われたことは非常に残念です。今日フェルナンドのマシンに不具合が発生したことで、次のメキシコ戦も厳しいレースとなりますが、我々は戦い続けます」

長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
長谷川 祐介「ポイント獲得を期待して迎えた今回のUSグランプリですが、信頼性の問題によりノーポイントと、非常に残念なかたちで終えることとなりました。

ストフェルについては今日の午前にMGU-Hの問題が見つかったため、エンジン交換を行いました。そのペナルティーにより最後尾からのスタートとなりましたが、いくつものオーバーテイクを決めて12番手まで追い上げをみせてくれました。いいペースで走っていただけに、最終的にもう少しでポイント獲得に至らなかったことは悔しく感じています。

フェルナンドは今日も素晴らしいスタートを決め、その後もライバルからポジションを守り続けましたが、こちらも途中でMGUHのトラブルが発生してしまい、レースを終えることとなりました。

ここ最近では比較的安定していたPUの信頼性の問題が、この週末に複数発生してしまったことを非常に残念に思っています。

次のレースが来週末に迫っていることもあるので、HRDさくらと一緒になり、早急に原因の分析を進めます」

決勝

順位 No. ドライバー チーム 周回数 タイム/差
144ルイス・ハミルトン Mercedes561:33'50.991
25セバスチャン・ベッテル Ferrari56+10.143
37キミ・ライコネン Ferrari56+15.779
433マックス・フェルスタッペン Red Bull56+16.768
577バルテッリ・ボッタス Mercedes56+34.967
631エステバン・オコン Force India56+90.980
755カルロス・サインツ Renault56+92.944
811セルジオ・ペレス Force India55+1Lap
919フェリペ・マッサ Williams55+1Lap
1026ダニール・クビアト Toro Rosso55+1Lap
1118ランス・ストロール Williams55+1Lap
122ストフェル・バンドーン McLaren-Honda55+1Lap
1339ブレンドン・ハートレイ Toro Rosso55+1Lap
148ロマン・グロージャン Haas55+1Lap
159マーカス・エリクソン Sauber55+1Lap
1620ケビン・マグヌッセン Haas55+1Lap
NC14フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda24DNF
NC3ダニエル・リカルド Red Bull14DNF
NC94パスカル・ウェーレイン Sauber5DNF
NC27ニコ・ヒュルケンベルグ Renault3DNF

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ストフェル・バンドーン

ストフェル・バンドーン

ストフェル・バンドーン

ストフェル・バンドーン

ストフェル・バンドーン

フェルナンド・アロンソ

フェルナンド・アロンソ

フェルナンド・アロンソ

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