ROUND17
アメリカ
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)
2017.10.21(土)
「ポイント獲得に向けた大きなチャンス」
#USGP
#DriveForTheCure
#MoreThanPink
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ、10月21日(土)
午前中にオースティンで行われたFP3では、両ドライバーとも予定通りプログラムを消化しました。快晴ながら強風に見舞われたドライコンディションの中、フェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンはトラブルもなく2度の走行を実施。それぞれ13番手および14番手でセッションを終了しました。
午後の予選では、再びサーキットに強風が吹く中、路面温度は午前中よりも5℃上昇しました。
Q1は両マシンにとって順調にセッションが進み、アロンソは1度、バンドーンは2度の走行を実施。アロンソは8番手、バンドーンは13番手に入り、両マシンが余裕を持ってQ2に進出しました。Q2も両者にとって特に大きな問題もなく進行したものの、時間が経つにつれて、新しいパーツの有無による2台のハンドリングの差が浮き彫りとなり、バンドーンはアロンソよりもマシンのバランスに悩まされるようになりました。その結果、アロンソは9番手でQ3進出を決めたものの、バンドーンは13番手でセッションを終了しました。
Q3では、アロンソはマシンのセットアップを微調整してからセッションを開始。ほかのマシンとのスペースが十分に確保できる場所を狙ってコースに出たあと、1回目のアタックで8番手のタイムをマークしました。その後、アロンソは2回目の走行を行い、ラップタイムをわずかに更新してしばらく8番手に留まったものの、最終的には9番手で予選を終えました。
明日のレースでは、マックス・フェルスタッペン選手(Red Bull)がグリッド降格ペナルティーを受けるため、アロンソはグリッドが繰り上がり、8番手からスタートします。一方、バンドーンは自身が5グリッド降格ペナルティーを受けるものの、フェルスタッペン選手、ランス・ストロール選手(Williams)、ニコ・ヒュルケンベルグ選手(Renault)およびブレンドン・ハートレイ選手(Toro Rosso)が同じくグリッド降格ペナルティーを受けるため、決勝は14番手からのスタートとなります。
FP3 | 13番手 | 1分36.239秒(トップとの差 +1.761秒) | 15周 | 予選 |
Q1 | 8番手 | 1分35.712秒 | (オプションタイヤ) |
Q2 | 9番手 | 1分35.046秒 | (オプションタイヤ) |
Q3 | 9番手(※) | 1分35.007秒 | (オプションタイヤ) |
「現地入りするまでは、ここでの我々の競争力は期待通りのレベルではないかもしれないと少し心配していましたが、実際にコース上でマシンを走らせると、すぐにかなりいいパフォーマンスを発揮しました。各セッションでトップ10圏内に入ったことは、うれしいサプライズでした。今回はアップデートをいくつか持ち込んでおり、期待通りの効果を発揮しているようです。
今日は、マシンに対して非常にいい感触がありました。ただ、今日は難しいコンディションとなり、予選では高温と強風に見舞われ、グリップは予想よりも低いレベルでした。そのようなコンディションでは、我々のマシンはすばらしいパフォーマンスを発揮します。Q2ではいいラップを走行してQ3進出を果たし、最終的に予選9番手となりました。
明日の決勝では、フェルスタッペン選手がグリッド降格ペナルティーを受けるため、8番手からスタートします。従って、ポイント獲得に向けて大きなチャンスがあると考えています。
ストレートでのスピードがほかのチームよりも劣っていることは分かっていますし、1周目は集団の中で走行するためにアクシデントに巻き込まれる可能性もあります。ただ、1周目を終えて各マシンがそれぞれのポジションに落ち着いたら、高速区間ではライバルチームのマシンとの差を広げて、自分たちのポジションをいつもよりもうまく守れるかもしれません。
アメリカのファンの皆さんの前で、レースができるのをとても楽しみにしています。明日はすばらしいレースが展開されると思います!」
FP3 | 14番手 | 1分36.599秒(トップとの差 +2.121秒) | 14周 | 予選 |
Q1 | 13番手 | 1分36.286秒 | (オプションタイヤ) |
Q2 | 13番手(※) | 1分35.641秒 | (オプションタイヤ) |
「今週末は少し苦戦が続いているので、今日の予選結果はそのような状況で、ベストを尽くした上でのものだったと感じています。昨日のFP2以降、マシンに対する感触があまりよくなく、今日はかなり難しい状況でした。新しいフロントウイングを搭載した状態で空力プログラムを多数実施した昨日のFP1はいいフィーリングを得られ、5番手でセッションを終えましたが、その後、そのフロントウイングをフェルナンドのマシンに付け替え、自分のマシンを旧スペックに戻してからは思うようにパフォーマンスが発揮できず、それ以降はマシンのバランスに悩まされています。その状態が今日の予選でも続きました。
コーナーでの正しいバランスがまだ十分につかめていないか、自分の思った通りにマシンをまとめることがまだできていません。ただ、私は5グリッド降格ペナルティーを受けるので、明日のレースで入賞する可能性が自分よりも高いフェルナンドに新しいフロントウイングを渡すのは、当然だと思います。ペナルティーを受けるので理想的なポジションではありませんが、それが現実です。明日が今日よりもいい一日になることを願っています。ここは難易度の高いコースですし、明日は長いレースになります。タイヤの摩耗という要素をうまく味方につけて、ポジションをいくつか上げるチャンスを得られるようにしたいと思います。
新しいフロントウイングをマシンに搭載してフェルナンドがQ3に進出できたのはよかったですし、そのフロントウイングはとてもいい効果を発揮しているようです。明日に向けてデータを慎重に分析する必要があるものの、ロングランのペースはショートランよりもややいいと考えています。今シーズンを振り返ると、我々にとってオーバーテイクはかなり難しい状況ですが、明日どうなるのかみてみましょう。ここは1コーナーが広く、急な上り坂もあるので、スタートはかなり難しいものの、好スタートを切れれば、バトルを展開してポジションを上げることは可能です。
ここオースティンのファンはすばらしく、イベントに行く先々で皆さんから声援をいただいています。そんな皆さんの姿を目にするのは非常にうれしいものですし、明日はファンの方々のためにもいいレースを展開できることを願っています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「今日の予選では、マシンの実力を最大限に出しきるために両ドライバーが全力を尽くしてくれました。今回、フェルナンドのマシンには、ストフェルよりも新しいスペックのフロントウイングを搭載しました。フェルナンドはストフェルのようにグリッド降格ペナルティーを受けることはなく、このコースでマシンをQ3に進出させるポテンシャルがあったためです。フェルナンドはすばらしいラップを走行し、マシンを限界までプッシュしてくれました。ですから、彼がQ3進出を決めて、予選9番手に入ったことをうれしく思います。
一方、フェルナンドよりも難しいセッションを迎えたストフェルは、エンジニアと一緒にマシンのバランスを改善しようと考えていました。FP2以降は、アップデート版のパーツを搭載したFP1での最適なバランスを再現することができずにいるものの、そんな状況でもいい走りをし、予選13番手となりました。
幸い、両ドライバーは明日のレースで、ほかのドライバーがペナルティーを受けることによって恩恵を受けます。それによって、スターティンググリッドが通常とは異なる順番となり、明日の決勝では少なくとも最初の数周は劇的な展開が予想されます。ストフェルのグリッド降格は5グリッドではなく1グリッドのみとなり、14番手からスタートします。一方、フェルナンドは8番手からのスタートとなります。明日はフェルナンドよりもストフェルの方が難しい状況となりますが、両ドライバーが入賞するためにあらゆるチャンスを最大限に活かせるように、レース戦略に焦点を当てて準備するつもりです」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「テキサスらしい強い日差しと高温のなかで行われたアメリカGPの2日目ですが、我々にとってはまずまずの一日になりました。
昨日のセッションでは、両ドライバーともにセッティング向上の余地があると感じていたため、今日の午前中はベストなセットアップを見つけることに注力しました。
その成果もあり、午後に行われた予選では、フェルナンドが素晴らしい走りを見せ、Q3進出を果たしてくれました。
ストフェルがQ3に進出できなかったことは残念ですが、二人ともに昨日から確実なパフォーマンスの向上を見せてくれていたと思います。
ここまで我々のPUには大きな問題は見られませんし、想定通りのパフォーマンスが出せています。
ポイント獲得に向けた競争力はあると思っているので、明日のレースを楽しみにしています」
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'34.478 |
2 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.092 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | +0.214 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.277 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.625 |
6 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +0.868 |
7 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | +1.130 |
8 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | +1.172 |
9 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +1.245 |
10 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +1.324 |
11 | 31 | エステバン・オコン | Force India | +1.487 |
12 | 18 | ランス・ストロール | Williams | +1.640 |
13 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.761 |
14 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | +2.121 |
15 | 39 | ブレンドン・ハートレイ | Toro Rosso | +2.340 |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | +2.793 |
17 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.841 |
18 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | +3.329 |
19 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +3.413 |
20 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +4.022 |
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'33.108 |
2 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'33.347 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 1'33.568 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'33.577 |
5 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'33.577 |
6 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'33.658 |
7 | 31 | エステバン・オコン | Force India | 1'34.647 |
8 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | 1'34.852 |
9 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'35.007 |
10 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'35.148 |
以下Q2にて決定 | ||||
11 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'35.155 |
12 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'35.529 |
13 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren-Honda | 1'35.641 |
14 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 1'35.870 |
15 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | |
以下Q1にて決定 | ||||
16 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'36.842 |
17 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 1'36.868 |
18 | 39 | ブレンドン・ハートレイ | Toro Rosso | 1'36.889 |
19 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Sauber | 1'37.179 |
20 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 1'37.394 |