コメント

長谷川 祐介　(株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「この冬の準備は、チーム全員にとってチャレンジングなものでした。バルセロナテストではトラブルにより走行時間が少なく、シーズン前の準備にプレッシャーをかけてしまったことは事実ですが、同時に貴重なデータをかなり多く収集することもできました。

パフォーマンスについては、ドライバビリティ向上を目的としたマッピングの調整にまだ伸びしろがあったため、テストでのデータを分析し、メルボルンに向けて改善することができました。

開幕戦のオーストラリアGPは、ドライバーだけでなく、マシンとパワーユニットにも厳しい戦いが待ち受けています。フラットで幅が狭く、滑りやすい高速路面という特性から、レースは予測しづらく難しいものになると思います。今週末は信頼性を維持しつつ、パワーユニットの力を最大限引き出すことに専念します。

簡単な週末にはならず、困難が待ち受けていると思いますが、メルボルンへ行くのが楽しみで仕方ありません。素晴らしいファンがいますし、Hondaオーストラリアの仲間たちの声援も、いつも心強く感じます。我々はコース上での努力を通じて、それに応えたいと思います」

フェルナンド・アロンソ
「新シーズンの開幕はいつも、再びレースができる喜びとレギュレーションの変更による不安が入り混じった心境でスタートします。バルセロナでのテストはかつてないほど難しいな要素が多かったので、今どの段階まで到達できているのか、我々も分かりません。週末のレースに向けて、チームが迅速に準備を進めてくれていることを期待しています。

私は2017年シーズン開幕を前にして、とてもやる気に満ちています。今回の改革がレースにどんな影響を及ぼすのか楽しみです。このレギュレーション変更は、ドライバーにとってより肉体的な負荷が増し、マシンをドライブすることを難しくするのは確かです。しかし、それがサーキットでのいいバトルに繋がることを期待しています。

2週間の難しいテストを終え、我々はメルボルンでの難しいレースに挑みます。チームのみんなの頑張りと協力が必要ですが、レースまでの時間は限られていて、大幅な改善は見込めないでしょう。パフォーマンスの向上を目指す前に、今取り組むべきは、信頼性の確保です。我々はレースを楽しめるように最善を尽くすだけです」

ストフェル・バンドーン
「昨年9月にMcLaren-Hondaのレギュラードライバーになることが決定して以来、開幕戦のオーストラリアGPで走るのを待ち望んできました。F1のレギュラードライバーとなることは、レースに関わるようになって以来、長年持ち続けてきた夢です。その夢の実現を目前にして感無量です。

金曜日にMCL32に乗ってレースに挑むのがとても楽しみです。シーズンオフの冬の間、筋力や持久力を鍛え入念な準備を行ってきました。チームと一緒に一歩一歩進化していきたいと思っています。再びマシンに乗るのが楽しみであり、レースでは全力を尽くすつもりです。

パフォーマンスに関しては、私自身に具体的な目標はありません。チームやフェルナンドから様々なことを学び、最善を尽くすだけです。McLaren-Hondaのスタッフとは個人的にも仲がよく、家族のように感じています。F1のレギュラードライバーとしてのキャリアをMcLaren-Hondaでスタートすることに、何の不安もありません。オーストラリアGPで走るのは初めての体験です。サーキットの雰囲気やシーズン開幕戦ならではの熱狂を楽しみ、レースを戦い抜きたいと思います」