Hungary Test
ハンガリー
ハンガロ・リンク
2017.08.02(水)・2日目
ハンガロリンクで行われた、シーズン中で最後となる公式テストの最終日は、McLaren-Hondaにとって非常に収穫の多い一日となりました。また、今日初めてMCL32のマシンに乗り込んだランド・ノリス(チームのテストドライバー兼シミュレータードライバー)にとっても、ポジティブな一日でした。
ノリスは、貴重なテスト走行を行いながら、マシンのステアリングホイールの制御やシステム操作に慣れるため、コース上での時間を最大限に活用しました。午前中は、セットアップ変更を何度か行いながらシングルラップを走行し、多くの空力データを収集。その後、セッションが進むにつれて、少し長めの走行に切り替えました。今日も昨日と同様に、空力相関作業に加えて、ハンドリング、バランスおよびスタビリティーの評価に焦点を当てました。
今日はノリスにとっても、マシンのハンドリング特性を理解し、エンジニアとともに仕事をするいい機会になりました。充実した内容となった午前中のセッションでは、昼食時間までに58周を走行。その後、ノリスがコース上で小さなスピンを喫したことから、チームはマシンをガレージまで牽引し、念のために確認を行いました。幸いにもマシンに損傷はなく、問題は検出されませんでした。その結果、チームは午後のセッションに備えて、予定していたセットアップ変更を昼食時間を挟んで実施することができました。
午後のセッションでは、素早いラップを走行する合間にセットアップの調整を重点的に行い、その後、燃料を多く搭載した状態でロングランを実施しました。ノリスは2番手のラップタイムを出し、今日のセッションの大半でそのポジションを維持。最終的に、合計91周を走行しました。
ランド・ノリス
「私にとっては、とてもエキサイティングな一日でした。今日という日をずいぶん長い間、楽しみにしていました。本当にいい一日で、我々全員にとって非常に収穫の多い日でした。チームに指示されたテストをすべて実施することができ、すべてがうまく進みました。最初はマシンに慣れるのに少し苦労したものの、セッションの終わりまでには、十分に適応することができました。マシンで多くの周回を重ね、その経験を心から楽しむことができました。
最後になりましたが、このチャンスを与えてくれたチームに本当に感謝しています。今後も多くのチャンスに恵まれることを願っています!」
エリック・ブーリエ |McLaren-Honda Racing Director
「McLaren-Hondaとランド・ノリスにとって、非常に実りある、有意義な一日になったことをうれしく思います。大きな問題もなく周回を重ねるとともに、テストプログラムを順調に進めることができました。 いい結果に終わったブダペストでのグランプリ週末に続いて、2日間のポジティブなテストを実施できたことは、これから夏休みを迎えるチーム全員が士気を高める結果となりました。今回収集したデータは、次戦のスパやそれ以降のレース用にマシンの開発を進める上で、非常に重要になります。
ランドの落ち着いた走りとプロ意識の高さ、そして彼がもって生まれた速さには感心させられました。今日初めてMCL32をドライブしたにもかかわらず、すぐにマシンを理解しましたし、エンジニアへのフィードバックも貴重かつ正確でした。我々のテストドライバーのラインアップの中でも、彼の才能が特別であることは間違いなく、将来有望なスターとなることは疑いようがありません。
最後に、McLaren-Hondaのメンバー全員に対して感謝の意を述べたいと思います。チーム全体にとって困難な状況にあったここ数ヵ月の間、それぞれが揺るぎない決意を持って本当に精力的に仕事をこなしてくれました。夏休み中は、皆さんが家族や友人とともに、ゆっくりと楽しい時間を過ごされることを願っています。そして夏休み明けには、充電を経てフレッシュな気持ちで仕事に戻り、非常に重要となる今季の後半戦を迎えるにあたって、引き続き進化を遂げる構えです」
中村聡|Honda R&Dチーフエンジニア
「今日のテスト2日目もHondaはパフォーマンスやドライバビリティーの改善に向けたテストを継続しました。
途中、車体側のパーツ交換により多少マシンを止めることもありましたが、それでも今日初めてMCL32をドライブしたランド・ノリス選手と91周を完了することができ、昨日に続き、信頼性とパフォーマンス向上のための貴重なデータを収集できたと思います。
チームはこれから、つかの間のサマーブレイクに入ります。厳しかった前半戦を終え、少しの間だけサーキットから離れてリフレッシュした後に、後半戦に向かうことになります。
充実したハンガリーでのレースとテストを終え、後半戦開始となるスパ・フランコルシャンでいいレースをお見せできるよう、今回収集したデータを十分に解析して望みたいと思います」
順位 | ドライバー | マシン | タイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'17.124 | 40 |
2 | ランド・ノリス | McLaren Honda | 1'17.385 | 91 |
3 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'17.842 | 60 |
4 | ロバート・クビサ | Renault | 1'18.572 | 142 |
5 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 1'18.850 | 68 |
6 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'19.116 | 54 |
7 | ルーカス・アウアー | Force India | 1'19.242 | 49 |
8 | ジョージ・ラッセル | Mercedes | 1'19.391 | 90 |
9 | ニキータ・マゼピン | Force India | 1'19.692 | 48 |
10 | ピエール・ガスリー | Red Bull | 1'20.337 | 107 |
11 | ルカ・ギォット | Williams | 1'20.414 | 161 |
12 | サンティノ・フェルッチ | Haas | 1'20.994 | 116 |
13 | 松下信治 | Sauber | 1'21.998 | 121 |