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FORMULA 1
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カナダ CANADIAN GP
カナダグランプリ
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ROUND
#06
JUNE 10, 2007
リザルト ポイント

佐藤琢磨が6位入賞

第6戦 カナダGP
2007年6月10日(日)・決勝
会場:ジル・ビルヌーブ・サーキット
天候:晴れ
気温:25〜30℃

第6戦カナダGP決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは12位完走。ジェンソン・バトンはスタートできず、そのままリタイアを喫した。

一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、12台完走という波乱のレースの中、佐藤琢磨が世界チャンピオンのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)らに対してすばらしい追い抜きを演じて、6位入賞。アンソニー・デビッドソンは11位完走だった。

   
Honda Racing F1 Team

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

第6戦 カナダGP

カナダGP決勝は、通常より1時間早い午後1時に始まった。当日は、朝から快晴。レース開始時の気温は27℃。雲がほとんどないため、路面温度は予想より高く、53℃に達している。

スタートでバリチェロは、13番手をキープ。しかしバトンはギアがつながらず発進できない。バトンはそのままピットに運ばれ、リタイアを喫した。

22周目。エイドリアン・スーティル(スパイカー)が壁にぶつかりストップ。これを排除するため、セーフティカーが導入された。そして27周目、ヘアピンで大事故が発生する。BMWザウバーのロベルト・クビツァがコンクリート壁に激突。マシンはほぼバラバラに大破し、2度目のセーフティカーとなった。その後バリチェロは順調にポジションを上げ、49周目には9番手まで順位を上げる。

50周目。クリスチャン・アルバース(スパイカー)の事故で、3度目のセーフティカーが導入される。その直後にバリチェロより上位につけていたフェリペ・マッサ(フェラーリ)とジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が赤信号無視で黒旗失格になるという波乱の展開。さらに55周目には、ビタントニオ・リウッツィ(トロロッソ)のクラッシュで、4度目のセーフティカー。60周目にレースは再開し、バリチェロは3番手を走行する。しかし、63周目にバリチェロはタイヤ交換のためピットイン。12番手まで後退し、そのままチェッカーを受けた。

   
COMMENT

Honda Racing F1 Team コメント

Rubens Barrichello ルーベンス・バリチェロ(12位)
  「今日は本当に波乱のレースだった。相次ぐアクシデントやリタイアがあったから、僕たちはポイントを獲得することができたかもしれない。しかし、最後のセーフティカーの出動は、僕たちの戦略に不利になってしまった。あれがなければ、5位を獲得できていたはずなんだ。レース中盤のクビツァの事故のあと、彼のことが気になっていた。あんな風に、目の前でほかのドライバーが傷つくのはもう見たくない。彼が無事だと聞いて本当によかったと思う。このレースのことはもう忘れて、次のインディアナポリスに集中しないといけない」
Jenson Button ジェンソン・バトン(リタイア)
  「スタートで1速に入れたのだが、作動しなかった。グリッド上でニュートラルから1速に何度も切り替え、トラブルを回避しようとしたんだけれど、どうしても入らなかった。ピットレーンからスタートしようとしたときも同じだったんだ。僕のレースは、始まる前に終わってしまった。今言えることは、本当にフラストレーションがたまるレースだったということだけだ」
Jacky Eeckelaert ジャッキー・エッケラート
Honda Racing F1 Team エンジニアリング・ディレクター
  「私たちにとって、本当に残念なレースだった。まずはジェンソンのギアにトラブルが発生し、レースをスタートすることができなかった。ルーベンスは大混乱の中、すばらしい走りを見せ、3番手までポジションを上げた。当初の予定では、オプション(ソフト側)タイヤの使用を最小限にするため、2回目のピットストップをなるべく遅いタイミングで取ろうと計画していたが、不運なことに、まさにピットストップに入ろうとしたときに再びセーフティカーが出た。それでコース上に長い列ができてしまった。それがなければルーベンスは3番手から5番手になっていただろうが、最後のセーフティカーの出動で、彼は12番手になってしまった。よかったことといえば、あれだけのひどい事故にあったクビツァのケガが深刻ではなかったことだ。私たちはそのことを聞いて、安心している」
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SUPER AGURI F1 TEAM

SUPER AGURI F1 TEAM 決勝レースの展開

第6戦 カナダGP

佐藤が得意のスタートを決め、ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)を抜いて10番手に上がる。デビッドソンは、グリッドと同じ17番手。しかしルノーのヘイッキ・コバライネンにかわされ、18番手に後退する。

22周目にセーフティカー導入。その後、ピットが開かれ、25周目には佐藤ら8台が次々にピットに飛び込んでいく。27周目には、クビツァの大事故で、2度目のセーフティカー導入。その後レースは再開され、34周目には、まだピットに入ってないデビッドソンが5番手。11番手の佐藤は、キミ・ライコネン(フェラーリ)を抜いて10番手に上がった。

37周目。3番手を走るデビッドソンがピットイン。しかしピット作業に手間取ったこともあって、17番手まで大きく後退してしまう。一方の佐藤は順調に周回。ライコネンとの差を広げていく。

その後50周目、55周目と、さらに2度、セーフティカーが導入される。チェッカーまで残り10周の60周目の時点で、佐藤は9番手。デビッドソンは12番手。その後バリチェロのピットで、順位をひとつずつ上げる。佐藤はラルフ・シューマッハ(トヨタ)に激しく迫る。

そして、佐藤は66周目の最終コーナーで見事にシューマッハを抜き去り、7番手に。さらに明らかにペースの劣るアロンソに、あっという間に追いつく。その2周後には同じ最終コーナーで、世界チャンピオンとのブレーキング競争に勝ち、鮮やかに抜いていく。これで6番手となった。佐藤はそのまま70周を走り切り、3ポイントを獲得した。

COMMENT

SUPER AGURI F1 TEAM コメント

Takuma Sato 佐藤琢磨(6位)
  「すばらしい週末だった。今回のレースではさまざまな出来事があった。クビツァのことは本当に心配だったが、彼の無事を聞いてホッとしている。F1のセーフティチームに心から感謝したい。あのアクシデントのあと、僕はレースに再び集中した。激しい戦いとセーフティカーの導入が渾然一体となったレースになったけれど、僕たちの戦略が成功した。あるときはセーフティカーが導入された直後のチャンスを見計らってピットインすることができた。ピットレーンがまだ開いていたんだ。チームも状況を把握していて、すぐに対応してくれた。最後の数周は最高の気分だった。トップ集団と戦うことができたし、自信を持ってオーバーテイクして、ポジションを取り戻すことができた。僕のこれまでのレースキャリアの中でも最高にすばらしい日だったし、本当にすばらしいリザルトを手に入れることができた。チームのメンバー、そして僕たちを支援してくれているすべての人々に心から感謝したい」
Anthony Davidson アンソニー・デビッドソン(11位)
  「ビーバーのことは残念だった。僕のことを待って飛び込んで来たんだと思うよ! あのときはセーフティカーの後ろで3番手を走っていた。1ストップ戦略でコースもクリアだったのに、あれでフロントウイングにダメージを負ってしまった。スピードが出ていて見えなかったので、なぜ、フロントタイヤが突然ロックアップしたのか理解できず、ピットインせざるを得なかった。僕が突然入ってきたので、ガレージのスタッフたちも驚いていたが、すぐにその後の戦略を考えてくれた。セーフティカーをオーバーテイクして周回を取り戻すように言われた。最終的にはとても楽しいレースになったよ。クビツァのアクシデントはコースの反対側から見ていた。彼の無事を願うよ。レースはスタートから大混乱だったけど、完走できてハッピーだ。これまでのベストリザルトと同じ結果だったが、今日一日、がんばってくれたチームにとっても、いい結果だったと思う。僕はオプションタイヤで走っていて摩耗がひどかったので、チームに報告した。セーフティカーが導入になっている間にピットインしてタイヤを交換したので、琢磨がファストラップを走る前には、チームもすでにプライムに戻さなければならないことを知っていた。それが成功したんだ。すばらしいチームワークだった。本当にハッピーだよ」
Aguri Suzuki 鈴木亜久里
SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表
  「完ぺきな一日だった。チームも琢磨も3ポイントを獲得することができた。今日のチームの仕事ぶりは本当にすばらしかった。アンソニーも本当によくがんばったと思うが、レースの最中に動物が当たって、マシンにダメージを負ってしまったのは運が悪かった。今日もチームの全員がすばらしい仕事をしてくれた。彼らのことを心から誇りに思う」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

ROUND
#06
JUNE 10, 2007
順位 No. ドライバー コンストラクター タイム/差
1 2 L.ハミルトン マクラーレン 1:44:11.292
2 9 N.ハイドフェルド BMWザウバー +4.343
3 17 A.ブルツ ウィリアムズ +5.325
4 4 H.コバライネン ルノー +6.729
5 6 K.ライコネン フェラーリ +13.007
6 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM +16.698
7 1 F.アロンソ マクラーレン +21.936
8 11 R.シューマッハ トヨタ +22.888
9 15 M.ウェーバー レッドブル +22.960
10 16 N.ロズベルグ ウィリアムズ +23.984
11 23 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM +24.318
12 8 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team +30.439
RT 12 J.トゥルーリ トヨタ DNF
RT 18 V.リウッツィ トロロッソ DNF
RT 21 C.アルバース スパイカー DNF
RT 14 D.クルサード レッドブル DNF
RT 10 R.クビツァ BMWザウバー DNF
RT 20 A.スーティル スパイカー DNF
RT 19 S.スピード トロロッソ DNF
RT 7 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team DNF
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ポイントランキング

ドライバー
 
順位 No. ドライバー コンストラクター 総合ポイント
1 2 L.ハミルトン マクラーレン 48
2 1 F.アロンソ マクラーレン 40
3 5 F.マッサ フェラーリ 33
4 6 K.ライコネン フェラーリ 27
5 9 N.ハイドフェルド BMWザウバー 26
6 3 G.フィジケラ ルノー 13
7 10 R.クビツァ BMWザウバー 12
8 17 A.ブルツ ウィリアムズ 8
9 4 H.コバライネン ルノー 8
10 16 N.ロズベルグ ウィリアムズ 5
11 14 D.クルサード レッドブル 4
12 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 4
13 12 J.トゥルーリ トヨタ 4
14 11 R.シューマッハ トヨタ 2
15 15 M.ウェーバー レッドブル 0
16 19 S.スピード トロロッソ 0
17 8 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 0
18 23 アンソニー・デビッドソン SUPER AGURI F1 TEAM 0
19 7 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 0
20 20 A.スーティル スパイカー 0
21 21 C.アルバース スパイカー 0
22 18 V.リウッツィ トロロッソ 0
        MORE
コンストラクター
 
順位 コンストラクター 総合ポイント
1 マクラーレン 88
2 フェラーリ 60
3 BMWザウバー 38
4 ルノー 21
5 ウィリアムズ 13
6 トヨタ 6
7 レッドブル 4
8 SUPER AGURI F1 TEAM 4
9 トロロッソ 0
10 Honda Racing F1 Team 0
11 スパイカー 0
    MORE
   
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