10月24日(日)・決勝 サーキット:インテルラゴス・サーキット 天候:曇り時々雨 気温:24℃
最終戦ブラジルGPの決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaの佐藤琢磨が6位入賞。ジェンソン・バトンはリタイアに終わったものの、今回のルノーとの獲得ポイント差により、Lucky Strike B・A・R Hondaの2004年コンストラクターズ選手権2位が確定した。
決勝レース当日、上空は朝から厚い雲に覆われ、午前中から時折り小雨のぱらつく天候となった。天気予報でも、レース中に雨が降る予報が出ている。そして、レーススタート30分前から、小雨が降り始めた。各マシンはピットレーンオープンのグリーンライトが点いてからも、様子見のためにしばらくガレージ内にとどまっている。そしてほどなくコースインした時には、ほぼすべてのマシンがレインタイヤを選択していた。
レース前から降り続いた雨は、スタート時間の午後2時にはほとんど止んだ。しかし路面はほぼウエット。非常に見極めの難しいコンディションだ。最終コーナー手前には、アクシデントに備え、セーフティカーが待機した。
レーススタート直前、フォーメーションラップを終えたバトンのマシン後部から、水蒸気と思われる白煙が大量に上がる。レースはそのままスタートし、バトンは一時3番手までポジションを上げた。しかしレース序盤4周目に、冷却系のトラブルが原因でエンジンにダメージを受け、コースサイドにマシンを止めてしまった。一方の佐藤は、スタート直後の1コーナーでJ・トゥルーリ(トヨタ)に抜かれたものの、その直後に抜き返す。そして5周目には、K・ライコネン(マクラーレン)やJP・モントーヤ(ウィリアムズ)らとともに、ピットイン。乾き始めた路面コンディションに合わせ、ドライタイヤに交換した。
レース10周目。トップはドライタイヤでスタートしたのが功を奏したF・アロンソ(ルノー)。佐藤は5番手につけて、すぐ前のR・シューマッハ(ウィリアムズ)を追う。その後、アロンソが18周目にピットイン。4番手にポジションを上げた佐藤は、後ろにR・バリチェロ(フェラーリ)を従え、周回を続ける。
そして27周目、そのバリチェロと同時に2回目のピットイン。ポジションをキープしたままコースに復帰する。両者の差は、僅かコンマ6秒。佐藤はバリチェロの猛追を抑え込んでいる。その後、レース30周目あたりから、再び雨滴が落ち始めた。そして33周目の1コーナーで、佐藤はコースオフ。すぐにコースに復帰したものの、バリチェロに先行され、6番手に後退してしまう。レース後半に入った36周目。トップはモントーヤ。佐藤は6番手から、ポジションアップを狙う展開となった。その後、トップ集団のマシンがピットインしたこともあり、佐藤は3番手までポジションを上げる。
そして54周目。3番手を走行していた佐藤が最後のピットイン。コースに復帰した時には、4番手のアロンソをシューマッハ兄弟の2台が一団となって追っている。しかし、佐藤は絶妙のタイミングで、アロンソのすぐ後ろの5番手に入りこんだ。アロンソ、佐藤、R・シューマッハ、M・シューマッハ(フェラーリ)の壮絶な4位争いが続く。59周目には、アロンソと佐藤の差は、僅かコンマ3秒。佐藤の後ろには、シューマッハ兄弟の2台のマシンが僅差で迫る。その後も4台のマシンは、互いに一歩も譲らない。しかし、ゴール直前の69周目に、佐藤はR・シューマッハに抜かれ6番手に。そしてそのままチェッカーとなった。優勝はウィリアムズのモントーヤだった。
今回のルノーとの獲得ポイント差により、Lucky Strike B・A・R Hondaの2004年コンストラクターズ選手権2位が確定。Lucky Strike B・A・R Hondaは、2002年にコンストラクターズ選手権8位、2003年に5位、そして2004年は2位を獲得し、飛躍のシーズンとなった。 |