5月9日(日)・決勝 サーキット:カタルニア・サーキット 天候:晴れ 気温:21℃
スペインGP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaの佐藤琢磨が、第3戦バーレーンGP以来となる、自己ベストタイの5位入賞を果たした。ジェンソン・バトンも8位でフィニッシュし、今期2回目のダブル入賞。これでチームは、コンストラクターズ選手権単独3位となった。
決勝日の天候は朝から晴れ。午前中はサーキット上空に雲が広がり出していたが、昼過ぎから再び青空が見え始めた。午後2時の時点で気温は21℃、路面温度は36℃。メインストレート上を、強い追い風が吹いている。
レッドシグナルが消えて、20台が一斉にスタート。4番手のJ・トゥルーリ(ルノー)がものすごいスタートダッシュを決め、一気にトップに立ってしまう。しかし3番グリッドからスタートの佐藤も負けずに、1コーナーまでにJP・モントーヤ(ウィリアムズ)をパス。グリッドポジションをキープした。そして2周目には最速ラップをマーク。表彰台獲得を目指し、好調な出足となった。一方のバトンは3周目にC・ダマッタ(トヨタ)を抜いて、13番手にポジションを上げ、上位進出を狙う。
9周目、トップを行くトゥルーリが1回目のピットイン。これで佐藤は2番手。さらに次の周にM・シューマッハ(フェラーリ)もピットに入って、佐藤がトップに立った。しかし11周目に佐藤自身もピットインし、いったんは5番手に後退する。佐藤の前の周にピットインしたバトンは、ピット作業が若干長引いて、14番手でレースに復帰。15周目の時点では、2回ストップ作戦を選択し、ピットインを遅らせたR・バリチェロ(フェラーリ)が、暫定トップに立っている。
17周目。14番手のバトンは前を行くD・クルサード(マクラーレン)を激しく攻める。一方4番手に上がった佐藤の背後には、地元スペインのF・アロンソ(ルノー)が迫っている。佐藤はアロンソの猛追を押さえてポジションをキープするが、26周目の2回目のピットインからコース復帰した際に先行され、5番手に後退する。バトンは30周目にはジャガーをパスし、10番手までポジションを上げた。
中盤を過ぎた40周目。5番手の佐藤は、1分18秒台前半のタイムをコンスタントに出して、前を行くアロンソとの差をジリジリと詰めている。バトンは9番手のF・マッサ(ザウバー)を猛追。そして3回目のピットインでマッサに先行し、さらにモントーヤがリタイアしたため、入賞圏内の8番手までポジションを上げた。
佐藤はアロンソを追いつづけ、47周目には磨耗し始めたタイヤで1分17秒678のタイムを出して、一気に2秒まで差を詰める。しかし、周回遅れのマシンに阻まれ、それ以上なかなか差を縮めることができず、両者の差は再び4秒以上に。そして4番手のアロンソを結局捕えることはできず、このままチェッカー。とはいえ佐藤は第3戦バーレーンGPに続く、自己ベストの5位を獲得。8位のバトンともに、同GP以来のダブル入賞を果たし、チームはコンストラクター選手権で単独3位となった。優勝は、M・シューマッハだった。 |