5月8日(土)・予選 サーキット:カタルニア・サーキット 天候:晴れ 気温:20℃
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佐藤琢磨 |
スペインGP2日目の予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaの佐藤琢磨が、日本人最高位となる3番グリッドを獲得。ジェンソン・バトンは、タイムアタック中の第2区間で僅かにコースをはみ出しタイムロス。14番グリッドから明日の決勝レースに臨むこととなった。
前日の夕方からサーキット付近は雨に見舞われ、せっかく付いた路面のゴムは、あらかた流されてしまったが、朝までには天候も回復。サーキットの上空には青空が広がった。しかし、午前9時の時点で気温は11℃、路面温度15℃と、前日以上に涼しいコンディション。路面がまだ完全に乾き切っていないこともあり、2日目のフリー走行は、ゆっくりとしたペースで始まった。
前日午後の2回目フリー走行を、クラッチのトラブルのため、ほとんど棒に振ってしまった佐藤だが、今日は順調に周回を重ねる。予選前、最後に行なわれたフリー走行セッション終盤には、今週末を通してただ一人1分14秒台のタイムに突入。M・シューマッハ(フェラーリ)をコンマ18秒しのいで、日本人ドライバーとして初の、セッション1番手に躍り出た。バトンはコンマ8秒遅れの6番手タイムだった。
1回目予選の始まる午後1時の時点で、天候は引き続き快晴。路面温度は38℃まで上がった。2番目に出て行ったバトンは総合11番手のタイム。2回目予選は、10番手での出走となる。そして16番目に出て行った佐藤は、チームメイトよりコンマ28秒速いアタックで、10番手タイム。11番目の出走となった。この1回目予選でのトップタイムは、JP・モントーヤ(ウィリアムズ)だった。
午後2時からの2回目予選が始まるころには、気温は20℃、路面温度は40℃近くまで上昇した。天候も引き続き快晴で、絶好のコンディション。開始後20分過ぎにアタックに出て行ったバトンは、最初の区間で最速タイムをマーク。2戦連続のポールポジション獲得に向けて、期待は高まった。ところが第2区間、7コーナーの立ち上がりでアウト側にはらんでしまい、僅かにコースをはみ出してしまう。ここで大きくタイムロスしたバトンは、1分17秒575のタイムで10人中5番手。最終的には、14番グリッドからのスタートとなった。
バトンに続いて佐藤がアタックを開始。第1区間は、バトンからわずか100分の1秒遅れの好タイムをマーク。そして次の区間では最速タイムをたたき出す。直後のヘアピンで、若干挙動を乱してしまう場面もあったが、それでも1分15秒809と、暫定トップのタイムを記録。このまま行けば、B・A・R Honda としては2戦連続、日本人として初めてのポールポジションの獲得だ。しかし、その次に出て行ったM・シューマッハは佐藤のタイムをコンマ8秒上回り、トップタイムを記録。ここで佐藤は暫定2番手。その後のドライバーは佐藤を上回るタイムを出せなかったが、セッション最後にアタックしたJP・モントーヤが、コンマ17秒佐藤を上回るタイムを記録した。佐藤は惜しくもフロントローの獲得はならなかったが、日本人として過去最高の3番グリッドを獲得し、十分に表彰台を狙える、自己ベストポジションから明日の決勝レースに臨むこととなった。
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