3月6日(土) ・予選
サーキット:アルバートパーク・サーキット 天候:曇りのち晴れ 気温:23℃
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J.バトン |
開幕戦オーストラリアGP予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaの2人のドライバーは、いずれも素晴らしいパフォーマンスを発揮。ジェンソン・バトンはウィリアムズのJP・モントーヤと全くの同タイムで、4番グリッド。佐藤琢磨は自己ベストとなる7番グリッドを獲得した。
2004年シーズンは、新レギュレーションによって土曜日の午前9時までに予選レース用のタイヤを選択しなければならない。したがって午前中のフリー走行は、その決められたタイヤを装着してのマシンセットアップの煮詰めが主な作業となる。このセッションでは、バトン、佐藤ともにロングランを多くこなしたこともあり、ポジションはバトン11番手、佐藤は16番手だった。
午後2時の予選開始時点で、気温23℃、路面温度は39℃まで上昇した。予選方式も今季から変更され、1ラップアタックはそのままながら、土曜日の午後に2セッションの予選が立て続けに行なわれる。1回目は前戦での成績順に出走。したがって鈴鹿GPで4、6位入賞を果たしたB・A・R Hondaの両ドライバーは、4番手にバトン、6番手に佐藤の順でアタックした。
昨年の最終戦の勝者、R・バリチェロ(フェラーリ)が、1回目予選開始と同時にコースに飛び出していく。秋に入った南半球メルボルンのコース上は、場所によってはおびただしい数の枯葉が落ちている。風も比較的強く、走行が途切れているわずかの間にコース上には埃がたまってしまう。その意味では、5分のインターバル後に出て行く琢磨は、若干のハンデキャップを負うことになりそうだ。
4番目に出ていったバトンは、最初の区間で僅かに遅れをとったものの、次の区間では最速タイムをマーク。その後も目立ったミスはなく、暫定で4番手につけた。一方の佐藤はマシン挙動が今ひとつ安定せず、何度か大きくカウンターを当てる場面も見られた。そしてバトンからコンマ8秒遅れのタイムとなり、続けて行なわれる2回目予選の出走順を決める最初の予選は、最終的にバトン6番手、佐藤11番手となった。1回目の走行が終わった直後から、各チームは限られた時間内に最後のマシンセットアップを行なう。この間に給油をすることも可能だ。
2回目予選は、1回目予選の最後のマシンがピットに戻ってから2分後に始まった。ミナルディのZ・バウムガルトナーが午後2時56分に出走し、セッションが始まった。この時点で天候は晴れ。気温24℃、路面温度39℃と、コンディションは1回目予選とほぼ同じだった。そして10番手の出走だった佐藤が、素晴らしい走りを披露。最初の区間で、1回目よりコンマ4秒以上も速いタイムを出し、続く第2第3区間では、その時点で暫定トップだったJ・トゥルーリ(ルノー)をしのいで、暫定トップタイムを叩き出した。15番手出走のバトンも素晴らしい走りを見せた。非常にスムーズなステアリング操作で、安定してコーナーを抜けて行く。特に最終区間の速さが目覚しく、暫定トップのR・バリチェロに次ぐ2番手に付けた。
その後のドライバーでバトンを上回るタイムを出したのは、フェラーリのM・シューマッハのみ。JP・モントーヤ(ウィリアムズ)はバトンと全くの同タイムだったが、1回目予選のタイムがバトンを上回っていたことから、バトンは惜しくも4番手となった。佐藤は最終的に自己ベストタイの7番手となり、4列目グリッドから明日の決勝レースをスタートする。 |