Dakar Rally 2020
STAGE12
サウジアラビアハラド→キッディヤ

2020年1月17日(金)

リエゾン 262km
SS 167km
トータル 429km
ハラド→キッディヤ

リッキー・ブラベックが総合優勝を獲得。ダカールラリー2020はHondaが歴史的な1勝を果たす

ダカールラリーでHondaが達成した最後の優勝から、30年以上が経った2020年、Monster Energy Honda Teamが待望の総合優勝を手にしました。リッキー・ブラベックはこの世界で最もタフで過酷なラリーを制した、初のアメリカ人として歴史に名を残す偉業を達成しました。

ダカールラリーへの復帰から8年。ブラベックが総合優勝を果たし、Hondaに大きな勝利をもたらしました。Hondaは23年間の活動休止期間を経て2013年にダカールラリーへ復帰し、数々のステージ優勝や2回の総合2位などを獲得するも総合優勝には、なかなか手が届きませんでした。しかし8度目のチャレンジとなった2020年のダカールラリーで、ついに目標を達成することができました。この結果は、エンジニア、メカニックそしてライダーたちの長時間に及ぶ作業と惜しみのない努力による賜物です。

今日行われた最終のステージ12で、ブラベックは世界的に最も厳しいとうたわれるダカールラリーで総合優勝を遂げた「最初のアメリカ人」として新たな歴史を刻みました。ブラベックは序盤から上位進出を図ると、最終ステージで2位を獲得し、これによりダカールラリー2020の総合優勝が決定しました。Monster Energy Honda Teamのエースライダーであるブラベックは、3ステージから最終ステージまで総合トップの座を譲らず、2回のステージ優勝を経て7000kmにも及ぶダカールラリー2020の総合優勝を果たしました。

ブラベックの総合優勝、そしてHondaライダーたちがラリー期間中、常に上位を独占したダカールラリー2020は、Hondaの力強さを証明することとなりました。ファイナルステージで優勝したホセ・イグナシオ・コルネホは総合4位、ホアン・バレダは先日にエンジン交換を行いながらも総合7位を獲得しました。ケビン・ベナバイズも無事に全ステージを走行し、総合19位となりました。

 

コメント

リッキー・ブラベック(ステージ2位/総合1位)
リッキー・ブラベック 「やっと夢を叶えることができました。今年だけとは言わず、翌年も続けてこの結果を繰り返していきたいです。ハスクバーナとKTMのライダーたちに気を抜けない状況だったため、簡単にはいかないと覚悟をして臨みました。Hondaにとって、そして母国アメリカにとっても喜ばしい吉報を届けることができました。最初で唯一の優勝を果たしたアメリカ人となることができて、すばらしい気持ちでいっぱいです。これからはさらに高い目標を立て、結果として叶えていきたいと思います。来年も連続優勝を狙いダカールラリーを戦いますが、簡単なことではないことも分かっています。ダカールラリーは長く、そしてタフな日が続きましたが、チーム一丸となって果たしたこの優勝はとても大きな意味を持ち、叶えることができてとてもうれしいです。マシンもすばらしいパフォーマンスを発揮しました。そしてなによりもチームのみんなが無事に最後まで終えることができたことが、一番のゴールであると思います。Honda、Monster Energyをはじめ支えてくれた数々のスポンサーの皆さまに、感謝してもしきれません。最後まで応援ありがとうございます。初めてのサウジアラビアは美しい情景が広がっていて、とても好きになりました。来年もこの地に戻ってこれることを願っています」

ホセ・イグナシオ・コルネホ(ステージ1位/総合4位)
ホセ・イグナシオ・コルネホ 「今日の最終ステージは走行距離としては短いものの、とても緊迫したステージとなりました。(マティアス)ウォークナー選手(KTM)とルシアノ・ベナバイズ選手(KTM)とのバトルもありました。彼らの後方からスタートし、タイム差を縮めることに集中して走りました。ミスすることもなく、最後はダカールラリー最終ステージの優勝そして総合ランキング4位という結果を果たすことができました。ラリーを通してとても満足しています。チームは切望していた総合優勝を果たすことができました。チーム一丸となって獲得した結果がとてもうれしいです」

ケビン・ベナバイズ(ステージ6位/総合19位)
ケビン・ベナバイズ 「数々のシチュエーションを経験した、とてもハードなダカールラリーとなりました。パウロの悲報が一番のタフな出来事だったことは間違いありません。エンジントラブルにより僕のダカールラリーでの優勝は叶えることは難しい状況となってしまいました。ですがどのステージでも一生懸命に戦ってきました。ステージ優勝を果たし、何度か表彰台も獲得することができ、この結果を自信につなげることができました。エンジントラブルはありましたが、速いペースを保ちながら走行できマシンの手応えはとてもよかったです。来年はさらに強くなって、ダカールラリーに戻ってくることを誓います」

ホアン・バレダ(ステージ16位/総合7位)
ホアン・バレダ 「序盤はとてもタフなダカールラリー2020でした。最初の数日はさまざまなトラブルに悩まされましたが、少しずつペースを取り戻し、レースを進めることができました。2回のステージのキャンセルや、エンジン交換によるペナルティーなどついていないことも起こりました。しかし最後はいいペースを取り戻し終えることができました。改善するべき問題はありますが、前向きに取り組んでいきたいと思います。なによりもまた『ダカールラリーを完走できた』ことを誇りに思います」

ルーベン・ファリア | ジェネラルマネージャー
「まずはチームを支えてくれた33人のチームスタッフに感謝を伝えたいです。このダカールラリー2020にむけて努力を惜しまず、万全の体制を整えて準備してきました。苦しい瞬間もありましたし、最後まで懸命に戦いました。僕がダカールラリーに参戦していた頃、パウロ・ゴンサルヴェス、エルダー・ロドリゲスと3人のライダーで戦っていました。エルダーは今同じチームメートとしてライダーと共にチームを支えてくれています。彼によってチームは多く助けられたので、彼にも感謝と祝福を伝えたいです。リッキー(ブラベック)を支えたジョニー・キャンベルにも同じく感謝しています。チーム全員があってこその結果を成し遂げることができ、全員に感謝をしています。このダカールラリー2020の優勝を、2人の人に捧げたいと思います。一人は愛して止まないラリーの最中に命を落としたパウロに、そしてもう一人はHondaの優勝を誰よりも願っていた他界した私の父です。友人であるパウロの悲報がありこのダカールラリーは皆にとって辛い日々が続きました。彼は個人的にも仲がよく、多くのことをシェアした大事な友人でした。ご冥福をお祈りします。すばらしいパフォーマンスを見せたチームのライダーたち、本当におめでとう。ケビン(ベナバイズ)はマシンのトラブルにより総合優勝を狙うことは難しくなってしまいましたが、すばらしい結果を残してくれました。ホアン(バレダ)は負傷しながらも、日々最大限のパフォーマンスを見せ最後まで戦ってくれました。そしてホセ(イグナシオ・コルネホ)は2回のステージ優勝というすばらしい結果を果たし、『ナチョにしかできない』ということを証明してくれました」

リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
1 17 ホセ・イグナシオ・コルネホ Honda 01:28'15 - -
2 9 リッキー・ブラベック Honda 01:29'08 +00:00'53 -
3 1 T.プライス KTM 01:30'40 +00:02'25 -
4 16 L.ベナバイズ KTM 01:31'24 +00:03'09 -
5 5 P.クインタニラ ハスクバーナ 01:31'38 +00:03'23 -
6 7 ケビン・ベナバイズ Honda 01:32'08 +00:03'53 -
 
16 12 ホアン・バレダ Honda 01:34'56 +00:06'41 -

総合順位

順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
1 9 リッキー・ブラベック Honda 40:02'36 - -
2 5 P.クインタニラ ハスクバーナ 40:19'02 +00:16'26 -
3 1 T.プライス KTM 40:26'42 +00:24'06 00:02'00
4 17 ホセ・イグナシオ・コルネホ Honda 40:34'19 +00:31'43 00:01'00
5 2 M.ウォークナー KTM 40:37'36 +00:35'00 -
6 16 L.ベナバイズ KTM 40:40'10 +00:37'34 -
7 12 ホアン・バレダ Honda 40:53'33 +00:50'57 00:15'00
 
19 7 ケビン・ベナバイズ Honda 44:05'07 +04:02'31 00:15'00

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