※ 写真はクローズドコースで撮影したものです。
※ 走行写真は、プロライダーによる走行を撮影したものです。一般公道で走行する場合は制限速度を守り、無理な運転をしないようにしましょう。
※ 写真は海外仕様車で、アクセサリー装着車です。
※ 装着アクセササリー(別売):ハイウインドスクリーン、オイルフィラーキャップ、シングルシートカウル、フレームスライダー、スプロケットプロテクター、タンクパッド、スペシャルシート(アルカンターラ(R))、ホイールストライプ及び、各装着アタッチメント類。
※ 写真はクローズドコースで撮影したものです。
※ 走行写真は、プロライダーによる走行を撮影したものです。一般公道で走行する場合は制限速度を守り、無理な運転をしないようにしましょう。
※ 写真は海外仕様車で、アクセサリー装着車です。
※ 装着アクセササリー(別売):ハイウインドスクリーン、オイルフィラーキャップ、シングルシートカウル、フレームスライダー、スプロケットプロテクター、タンクパッド、スペシャルシート(アルカンターラ(R))、ホイールストライプ及び、各装着アタッチメント類。
レースで培ったエアロダイナミクス技術を随所に反映。レーシングポジションでの前面投影面積減少を徹底して追求している。フロントフェンダーは空気の流れを前輪から遠ざけながらサイドカウルへとスムーズに誘導し、操舵感の向上に寄与する設計とした。
エアフローイメージ図(上)
前面投影面積の増加を抑えつつ、より小さな翼面積で効果的にダウンフォースを発生させるウイングレットを新設計*。側面積の減少によりヨーモーメントを約10%低減させながら、加速時のウイリー抑制をはじめ、ブレーキングおよびコーナリング時における安定感の向上を追求した。また取り付け部上面に段差形状を設けることでカウル本体とウイングレットに流れる風の整流効果を高め、よりリニアなハンドリングの実現を図っている。リアタイヤ近くまで伸びた新設計のアンダーカウルは、後端に段差を設けることで整流効果を高めてタイヤの接地感向上を追求するデザインとした。
* 特許取得済
※ 写真はクローズドコースで撮影したものです。
※ 走行写真は、プロライダーによる走行を撮影したものです。一般公道で走行する場合は制限速度を守り、無理な運転をしないようにしましょう。
※ 写真は海外仕様車で、アクセサリー装着車。また一部の部品を取り外しています。
※ 装着アクセササリー(別売):ハイウインドスクリーン、オイルフィラーキャップ、シングルシートカウル、フレームスライダー、スプロケットプロテクター、タンクパッド、スペシャルシート(アルカンターラ(R))、ホイールストライプ及び、各装着アタッチメント類。
ダクト入口の左右および上辺に設けたリブ状のタービュレーターにより、空気の貼り付きを抑制することで走行風の導入効率を追求。また、高速巡航時のみならず加速時の車体姿勢においても有効な導入部内壁傾斜角度を設定している。
左:イメージCG 右上:出力特性イメージ 右下:駆動力イメージ
最新の排出ガス規制*1に適合した999cm³の水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒エンジンを搭載。エンジンブロックに設けたリアクッションピボット*2や、クランク軸とメイン、カウンター各軸間の短縮化によりマス集中化と運動性能向上を追求。ボア・ストロークはRC213Vと同様φ81mm×48.5mmのショートストローク設定とし、吸排気効率を高めるための大径バルブを採用。2024年モデルでは、クランクケースやクランクシャフト、コンロッドを新設計し、エンジン単体で720gもの軽量化を実現。クランクシャフトにおいてはジャーナル径・ピン径の変更によりフリクションおよび慣性マスを低減してスロットルレスポンスを向上。
*1 平成32年(令和2年)規制適合
*2 特許取得済
左:コンロッド形状イメージ 右:ピストン形状イメージ
チタン鍛造コンロッドを採用。高速域の信頼性向上を追求し、コンロッド小端のブッシュはベリリウム銅。大端スラスト部にはDLC(Diamond-like Carbon)コーティングを施すことで高回転化に対応している。鍛造ピストンは、軽量かつ強度と耐久性を確保するため従来のA2618アルミニウム材より高強度な素材を選択。ピストンスカート部にオーベルコートのコーティング、ピストンピンのクリップ溝にはニッケル-リンのメッキを施すことで耐摩耗性を向上させ、高回転化の実現を図っている。2024年モデルではピストン頭部の形状を変更。圧縮比を従来モデルの13.4から13.6へと向上させた。
バルブ駆動部イメージ
ロッカーアームはフィンガーフォロワー式を採用。バルブ系の慣性重量を直打式バルブ駆動に比べて低減させている。またロッカーアームおよびカムシャフトの表面にはDLCコーティングを施すことで摺動面の摩擦抵抗を低減させ、エンジンの高回転化に対応している。カム駆動は軽量化と高回転化を図るセミカムギアトレインシステム*。クランクシャフトに同軸配置したタイミングギアからカムアイドルギアを介してカムチェーンを駆動することでカムチェーン長を短縮し、耐久性を確保しながら高回転・高カムリフトを実現する。2024年モデルでは中速域の加速性能向上を図り、吸気排気カムシャフトのタイミング・リフト量を変更している。
* 特許取得済
シリンダーヘッド構造イメージ
IN側バルブ角を9°に設定。狭角レイアウトによる通気効率化と、燃焼室の表面積低減による燃焼効率の向上を追求した。また2024年モデルでは吸気ポートの形状を変更して、さらなる吸気抵抗の低減を図っている。
スロットルボディーをφ52mmとすることで、エンジン高回転化にともなう吸入空気量の確保を実現。スロットルバタフライからIN側バルブまでのポート形状は、スロットルボディー内の通路を長円断面とすることでポート内形状をスムーズに変化させ、吸気圧損失の低減を図っている。さらにスロットルシャフトの材質を高剛性のステンレスとすることでシャフトのたわみを抑制し、作動フリクションの低減を追求している。
ラムエアダクトをアッパーカウル先端に配置。ハンドル切れ角を左右25°とすることで流入した空気がフレームヘッドパイプ側面を通過し、エアボックスまでストレートに流れる構造とした。また、中速域での加速性能の向上を目的にエアクリーナーボックス形状の最適化。吸気ファンネルは長さと形状を調整し、出力と過渡特性の両立を追求。高い吸入効率によるスロットル操作性の向上を図っている。
熱によるシリンダーボア各部の温度差による歪み抑制を目的に、フリクション低減に寄与するHonda独自のビルトインボトムバイパス(冷却水経路)*を採用。エンジンまわりの冷却水用ホース類を減らし、シリンダー各部の温度均一化を追求している。
* 特許取得済
高回転時に複数方向へオイルを噴射してピストンの温度上昇を抑える、マルチポイントピストンジェットを採用。ピストンの冷却が不要なエンジン低回転時には、ピストンジェットに内蔵されたチェックボールがオイル通路を遮断して油圧損失を抑える。
スターターモーターの駆動は、プライマリードリブンギアを介してクラッチメインシャフトから伝達。ワンウェイクラッチによるフリクション低減とともに、エンジンのコンパクト化によるバンク角の確保を実現している。
排気管各部はエキゾーストパイプ口元に長円の断面形状を採用。排気ポートからの断面形状をスムーズに変化させ、排気効率向上を追求している。キャタライザーは、運動性能を追求した車体パッケージングに合わせ大きさを最適化。排気の圧力損失を抑制し、排気効率の向上と浄化性能を両立させている。
Photo:CBR1000RR-R FIREBLADE SP
マフラーはAKRAPOVIC(アクラポビッチ)社との共同開発。軽量なチタン製とし、マスの集中化とあわせ深いバンク角を確保するレイアウトとした。また排気バルブも共同開発を行い、低回転トルクと高回転出力の両立を追求。バタフライバルブに追加したバルブストッパー*がバルブ全閉時の密閉性向上と騒音を低減する機構とし、マフラーの内部容量の軽量化に寄与している。
* 特許取得済
左:スロットルバルブ構造イメージ 右:スロットルバルブ作動イメージ(加速時)
スロットルバイワイヤシステムにはHonda二輪車として初となる2モーター式を採用。スロットルバルブの開閉を2個のモーターで行い、#1#2と#3#4の2気筒ごとの開度を独立して制御することを可能とした。より高精度なスロットルバルブの開閉制御を行うことで、加速時におけるスロットル低開度域のコントロール性向上や、減速時のエンジンブレーキ効力の増加、減速から加速へのスムーズな移行など、様々な領域でライダーの入力操作に対するリニアな反応を実現させドライバビリティーを高めている。
イメージCG
アクセルを開けた状態での後輪の駆動力を抑制し、スポーツ走行などでライダーの操作入力を補助。制御介入のタイミングとトルク抑制量の最適化を行い、スロットル操作に対する車体の安定性向上に寄与する。さらに、前後車輪速センサーでウイリー状態を判断する制御に加え、車体ピッチングの情報を用いたウイリー挙動緩和制御を設定し、加速を犠牲にすることなくウイリーの挙動を緩和している。
※ HSTCはスリップやウイリー挙動をなくすためのシステムではありません。あくまでもライダーのアクセル操作を補助するシステムです。したがって、HSTCを装備していない車両と同様に、無理な運転までは対応できません。運転するときは急なアクセル操作を避け、安全運転をお願いします。
ライディングポジション比較イメージ図
ホイールベースを1,455mm*に設定し、エンジン出力を効率的に路面に伝える621.8mmの長めのスイングアームとすることで乗車状態の前・後輪の分担荷重を最適化。加減速時の車体安定性の向上を追求している。さらにキャスター角を24° 07′、トレールを102mmに設定するとともに、重心バランスを整えることでピッチングを抑えつつ俊敏性の向上を図った。またハンドルポジションは、ハンドル握り中心位置の高さを上げつつ手前に近づけることで、操舵荷重と応答性をバランスさせた入力しやすい位置に設定。ステップポジションはより下方とし、ステップワークの自由度を向上するとともに深いバンク姿勢での操作性確保に寄与する位置とした。
* CBR1000RR-R FIREBLADE SP
左:イメージCG 右:ハンガーボルト形状比較イメージ図
フレームボディーはサーキット走行での操作時や加減速時の安定性、限界域での接地感の向上を図るため、鋳造解析と高い製造技術を駆使して薄肉化を実現した。2024年モデルでは従来モデルと比較して960gもの軽量化を達成。またハンガーボルトは、ボルト長の短縮と締結構造の変更により140gの軽量化を果たしている。 最低2mmの肉厚で成形したアルミ製ダイヤモンドフレームのフレームボディー剛性は横剛性17%、ねじれ剛性を15%低減し、ハンドリングの向上を図っている。またエンジンを計6ヵ所で締結することでフレームボディーの剛性バランスを緻密に調整。ライダーの意志とシンクロするような高い操作性に貢献している。
シートレールの主構造はアルミ丸断面パイプ。フレームボディーとの剛性バランスを図るとともに、フレームボディーに上方からラジアルマウントすることでタンク後方部の幅を抑え、空力性能の向上を狙ったコンパクトなライディングポジションを追求している。
スイングアームはアルミプレス製とし、部位ごとに異なる板厚設定で構成。剛性バランスを見直すことで、リアタイヤの接地性とコーナリング性能を追求している。リアサスペンションにはプロリンクを採用。リアショック上部のマウントは、ブラケットを介してクランクケース背面に装着する構造とした。これによりフレームボディー上側のクロスメンバーが不要となり、いっそうの軽量化に貢献。また後輪からの入力をエンジンブロックに分散し、ヘッドパイプへ伝わる外乱を低減させることで直進安定性と後輪タイヤからのインフォメーションをバランスさせている。
右下:サスペンションAモードのレインモード/スポーツモードでは、新たに「ACC(加速)」と「CORNER(旋回)」のパラメーター調整が可能に。[CBR1000RR-R FIREBLADE SP]
フロントフォークはキャビテーションを抑えるための加圧ダンピングシステムを採用した電子制御のÖHLINS φ43 NPX Smart-EC 3.0(Spool valve)を搭載。減衰力制御やサーキット走行でのギャップ吸収力、前輪の接地感向上に貢献している。リアには電子制御のÖHLINS TTX36 Smart-EC 3.0(Spool valve)電子制御サスペンションを採用。さらに第3世代ÖHLINS Smart ECシステムに適合したÖHLINS Object Based Tuning interface(OBTi)の採用で、よりきめ細かなセッティングを可能にした。
フロントにショーワ(Astemo株式会社)製のBPF*(ビッグ・ピストン・フロントフォーク)を、リアにはショーワ(Astemo株式会社)製バランスフリーリアクッションBFRC-lite*を採用してバネ下重量の軽減を図っている。
* BPF、BFRC-liteはAstemo株式会社の登録商標です。
フロントブレーキキャリパーはBrembo STYLEMA™R*に、厚さ5mmのφ330mmディスクブレーキをダブルで装備。リアはRC213V-S同様のBrembo製キャリパーとし、路面追従性と高いコントロール性を追求している。
* Brembo STYLEMAはイタリア Brembo S.p.A.の登録商標です。
フロントにはNISSIN(Astemo株式会社)製対向4ポッドラジアルマウントキャリパーを採用し、サーキット走行に求められる制動力とコントロール性を追求。リアはディスク、キャリパーともにCBR1000RR-R FIREBLADE SPと同一装備。サーキット走行で求められる制動力とコントロール性を獲得している。
リアタイヤのサイズは、サーキット用、公道用、それぞれのタイヤ装着時の車体姿勢変化を抑えるため、200/55ZR17M/Cを採用。アルミホイールは前後ともにGDC製法による専用設計の5本Y字スポークデザイン。サーキットで求められるブレーキングやコーナリングに必要な剛性を確保している。
BOSCH製6軸IMU(Inertial Measurement Unit)による正確なピッチングとロールおよびヨーの検知が、高精度な車体挙動の制御を可能に。レーススタート時に機能するスタート制御モードでは、スロットルを大きく開けてもエンジン回転の上昇を6,000/7,000/8,000/9,000rpmに制限することで、ライダーがクラッチ操作に集中できるよう配慮した。さらに様々な走行シチュエーションに応じてパワー、エンジンブレーキ、HSTC、ウイリー挙動緩和制御、そしてCBR1000RR-R FIREBLADE SPでは電子制御サスペンションの制御レベルを一括で切り替えられる3種類のライディングモード*を搭載している。
* 各制御レベルは個別設定も可能。
リアタイヤのリフト抑制やバンク角に対応して制御を行うスポーツモデル専用のABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を装備。走行シーンに合わせてABSレベルを切り替えられる機能も採用した。ABSの切り替えレベルは、制動時のピッチングを抑えながら減速する公道向けの「STANDARD」、サーキットを想定した強い減速度をもつ「TRACK」、そして後輪のABS機能をキャンセルしてより強力なブレーキングを可能にする「RACE」の3つを設定している。
※ ABSはライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。ABSを装備していない車両と同様に、コーナー等の手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは対応できません。運転するときは急なブレーキ操作を避け、安全運転をお願いします。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます。
車輪速センサー信号および6軸IMUからの車体姿勢情報に基づき、減衰特性を電子制御するショーワ(Astemo株式会社)製のロッド式ステアリングダンパーを装備。減衰特性レベルは3段階で選択が可能。サーキット走行時のステアリング操作に対する素早い応答性と耐キックバック性能をはじめ、幅広いシーンにおけるハンドリングの安定性を追求している。
走行状況や電子制御の状態をライダーへ的確に伝えるため、メーターは高解像度フルカラーの5インチTFT液晶とした。表示レイアウトは針式メーターをイメージしたアナログタイプをはじめ様々な表示タイプを選択可能。表示の選択は左ハンドルの上下左右方向の操作を可能にした4way式スイッチで直感的な操作を可能としている。またエンジンを保護するために水温が上がるまで低く制限されたレッドゾーン回転数を表示する「ロー・テンプ・モード」と、自身の体重を入力することで前後サスペンションの推奨プリロード値を表示する「デジタル・スプリング・プリロード・ガイド」*などの機能を追加している。
* CBR1000RR-R FIREBLADE SP
フロントマスクの精悍な印象を際立たせるLEDデュアルヘッドライトは、ハイ/ローともに常時左右点灯としている。
コンパクトながら十分な光量を確保したテールランプが、リアカウルまわりにレーシーな印象を演出。オートキャンセル機能の付いた前後ウインカーにもLEDを採用している。
キーを携帯した状態でのイグニションON/OFF操作、ハンドルロックを可能としたHonda SMART Keyシステムを採用。
ハザードランプを高速点滅することで急ブレーキをいち早く後続車に伝えるエマージェンシーストップシグナルを採用
CBR1000RR-R FIREBLADE SPにはクイックシフターを搭載。シフトロッドに配置されたストロークセンサーがシフトペダルの操作荷重を信号に変換し、ECUが持つ車速情報・エンジン加減速状態・ギアポジションの情報と合わせ、燃料噴射の停止タイミング・スロットルバルブ開度・点火時期を制御し、ミッションギアの駆動荷重を抜くことでスムーズな変速を実行する。
軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーを採用。バッテリーの搭載位置は車体重心付近とすることでマスの集中化を図り、慣性モーメント低減に寄与している。
※走行写真は、プロライダーによる走行を撮影したものです。一般公道で走行する場合は制限速度を守り、無理な運転をしないようにしましょう。