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「ステアリング」

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 オーバルをグルグルと、度胸だけで走り回っていると思われがちなチャンプカー・ドライバーたちだが、近頃のレースはインテリジェンスなしに戦うことはできない。燃費をセーブしながら走ることも必要だし、ピット・ストップもあるレースでは、そのタイミングも勝敗を分ける大きな要素となる。
 そのため、ドライバーたちは、ステアリング操作、シフト・チェンジ、アクセル開閉やブレーキの操作に加え、走りながらいろいろな操作を行い、マシンをできる限りベストの状態に保ち続けるようトライしているのだ。
 確かに、F1に比べればハイテクがかなり制限されているのがチャンプカーではあるが、エンジンをはじめとしてエレクトロニクスの進歩が著しい今日では、いろいろな制御をステアリングに装備されたボタンやスイッチを使って行うことが可能で、それを上手に行わなければ勝利することはできない。
 写真を見てわかるとおり、これだけ多くの情報をドライバーたちはコクピットで手にすることができる。そして、幾つものダイヤルやスイッチを使って、さまざまなセッティング変更を実現できる。
 ステアリング上のスイッチ類の他にも、ブレーキの前後バランス調整や、前後のサスペンションにそれぞれ装備されているスタビライザーを固くしたり柔らかくするレバーもコクピット内にはある。
最上部に左右5個ずつあるダイオード
エンジン回転数表示:回転が上がっていくに従って、左から右へ点灯する数が増えて行き、シフト・アップのタイミングが近づいて来るのを目視できる
最上段・真中の四角いウィンドウ(丸い左右5個のランプの間)
ギヤ表示(ニュートラル--1--2--3--4--5--6速とリバース)を表示
その下、左右の横長のディスプレイ
向って左側:速度表示(MPH)
右側:ラップ・タイム表示
左右同じ大きさの細長いディスプレイの真下にある4つの丸いランプ
各種ウォーニング:オイル・プレッシャー異常、ピット・レーン・スピード制御作動中などを知らせる
さらに下、横長の窓
スピード・メーター(単位=MPH)
T字型のディスプレイ・パネル最下段:ふたつ上下に同じサイズであるウィンドウ
上段:フューエル・ミクスチャー:数字が小さくなるとリーン
下段:燃料の残量(単位=USガロン)
右の黒いダイヤル=Aと書いてある
フューエル・ミクスチャー調整:数字が小さくなるとリーン
同じく右側のボタン:PLC
ピット・レーン・スピード・リミッター:押している間だけ、あらかじめセットしたスピード以上に車速が上がらないようになる。コースによって、その設定スピードは異なる
10 その下、赤いボタン:PAGE
ディスプレイをいろいろ変えられる。ウォームアップ用、レース用などがある
11 さらに下:W.J.
オーバルで使う”ウェイト・ジャッカー”の操作ボタン:4輪にかかる重量配分を変更できるのが”ウェイト・ジャッカー”。搭載燃料の変化に対応してハンドリングを調整する。路面状況の変化によってハンドリングが変わった時にも、これを使って調整が可能
12 向って左側一番上のボタン:RESET
ピット・インしたら、燃料の数字をリセットする
13 その下の白いボタン:OT
オーバーテイクボタンを押している間、パワーが最も出るエンジン・セッティングになるので、追い越しをかける時に使う
14 その下:RADIO
無線用スイッチ:ピットと交信したい時、下に押すとオンで、ドライバーの声がピットに伝わる
15 その下、少し大きめの黒いスイッチ:BOOST
上下両方に押すことができ、ブースト圧を上下させられる。CARTが装着を義務づけているポップオフ・バルブが開いてしまうギリギリのところにブースト圧を持って行くよう調整する
17 左側一番下:B
使用していない
なお、現在はステアリングの裏にはスイッチ類は装備されていない

フッタ
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