HONDA The Power of Dreams

決勝日:5月23日(日) サーキット:モンデロパーク 観客数:1万6000人 天候:快晴

　BSB(イギリススーパーバイク選手権)の第5戦は5月23日にアイルランドのモンデロパーク(全長3.48km)で行われた。前週、北アイルランドで行われた“ノースウエスト200”でダブルウインを飾ったHM Plant Honda Racing Teamのマイケル・ルター(Honda CBR1000RRW)は、今回第1ヒートで転倒・リタイアしたが、第2ヒートでは優勝した。チームメイトの清成龍一は第4戦の際に負った傷が完治していなかったため、今回も欠場となっている。

　第1ヒートでは、ポールポジションからスタートしたルターが、これまでの悪いスタートが嘘のように抜群のスタートを切った。スコット・スマート(カワサキ)に続いて2位で1コーナーに飛び込んだルターは、すぐにスマートをかわしてトップに浮上。

　その後、すぐに2位以下との差を1秒に広げたルターは、次の周にはラップレコードをマーク。さらに2位との差を2.250秒に広げて独走態勢に入っていた。ところが18周のレースの14周目にルターはMGコーナーで転倒し、リタイアを余儀なくされてしまった。

　第2ヒートもルターは良いスタートを切り、スマートに続いて2番手で1コーナーに進入した。スマートをかわしてトップに浮上したルターはそのままリードを続けた。9周目の時点で、2番手にはランキング首位につけるジョン・レイノルズが上がり、ルターとの差を0.948秒とした。

　レースを3分の2消化した時点でレイノルズはルターとの差を0.424秒と詰めてきたが、ルターは安定した走りを披露し、複合コーナーで華麗にCBR1000RRWを切り返していった。最終的にルターはレイノルズに1.299秒差をつけて今季2勝目を挙げたのである。

●マイケル・ルター(DNF/1位)
「第1ヒートはスタートがうまくいったので喜んでいたら、突然リアホイールが滑ってしまった。マシンから落ちそうになり、バランスを立て直そうとしたところで、再びリアが滑り転倒してしまった。派手に転倒したわりには怪我もなく、そのままマシンに乗ってピットに戻ったんだ。第1ヒートで転倒してしまったので、第2ヒートは絶対に勝とうと思っていた。幸い今日は2ヒート共スタートが良かった。第2ヒートではジョン(レイノルズ)が追い上げてきていることは知っていたけど、絶対に負けるものかと思っていた。先週“ノースウエスト200”でダブルウインを飾り、今週も1勝したから、アイルランドで4戦3勝したことになる。2週間後には高速コースのスラックストンで第6戦が行われるので楽しみだ」