Round05インドネシアインドネシア

SS600 決勝

2018年10月14日(日)

セントゥール・インターナショナル・サーキット

イズディハールがダブルウインを挙げ、ポイントランキング3位に浮上

アジアロードレース選手権第5戦がインドネシアのセントゥール・インターナショナル・サーキットで開催されました。この大会を含め残り2戦、タイトル争いも佳境に入り、ポイント争いにも注目が集まる大会となりました。

スーパースポーツ600(SS600)予選では、地元インドネシア出身のアンディ・イズディハール(Astra Honda Racing Team)が初めてのポールポジションを獲得しました。3番手にザクゥアン・ザイディ(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)でフロントローに並びました。8番手に小山知良(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)、9番手に羽田太河(Idemitsu Honda Racing India by T.Pro Ten10)で3列目。12番手に栗原佳祐(A.P. Honda Racing Thailand)がつきました。

レース1、スタートで飛び出したのはアハマド・ユディスティラ(カワサキ)、ザイディ、イズディハール、ラタポン・ウィライロー(ヤマハ)、羽田、デチャ・クライサルト(ヤマハ)、アズラン・シャー・カマルザマン(カワサキ)、アズロイ・ハキーム・アヌア(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)、小山と、僅差で続ます。序盤にイズディハールが2番手浮上して、首位を走るユディスティラに迫ります。羽田も5番手、小山も8番手に浮上しますが、トップ争いは、ユディスティラとイズディハールに絞られ、それを単独3番手でザイディが追い、ウィライローが4番手からザイディに迫ります。5番手争いはクライサルト、羽田、イルファン・アルディアンシャー(Astra Honda Racing Team)の3台。それを、追うカマルザマンと小山が8番手争いを繰り広げながら追う展開となります。

中盤には、イズディハールがユディスティラをとらえトップに立ちますが、次周にはユディスティラがトップを奪います。僅差のバトルは、残り3ラップとなり激しさを増しました。最終ラップはユディスティラがトップで突入、僅差でイズディハールが逆転のチャンスを狙います。イズディハールは仕掛けて前に出て最終コーナーをクリア、迫るユディスティラと並んでコントロールラインを通過しますが、イズディハールが0.029秒差の首位でチェッカーを受けます。イズディハールにとって、うれしい初優勝の瞬間となりました。

3番手にはザイディ、4位はウィライローをかわしたアルディアンシャー、6位に羽田、小山は7位まで浮上してチェッカーを受けました。栗原は10位に入りました。

レース2、ホールショットはユディスティラ、それをイズディハール、ザイディ、ウィライローが追い、この4台がトップ集団を形成しました。その後方、カマルザマンとクライサルトが5番手争い。羽田は7番手、小山は9番手に付け、5番手争いに迫ります。3ラップ目にはイズディハールが首位に立ちます。それをユディスティラ、ザイディが追い、この3台がトップ争い、それをウィライローが追います。5番手争いは大きな集団となり、激しいポジション争いが繰り広げられました。

ユディスティラが首位を奪い、それをイズディハールが追い、ザイディが遅れ始め、トップ争いは2台に絞られ一騎打ちとなります。3番手争いをザイディ、ウィライローが繰り広げ、5番手にはアルディアンジャーが浮上。小山も7番手につけ、激しい争いをみせます。

終盤にきて、イズディハールはユディスティラをかわすとスパートし独走態勢を築き、そのまま優勝のチェッカーを受け、ダブルウインを飾ります。2位にユディスティラ、3位にはザイディを抑えたウイライロ―、ザイディは4位。5番手争いは4台となり、アルディアンシャー、クライサルト、カマルザマン、小山で争われましたが、5位にアルディアンジャーが入り、小山は8位、羽田は10位、栗原は18位となりました。

ランキングトップは、レース欠場したアンソニー・ウエスト(ヤマハ)のままで、2位にカマルザマン、3位にダブルウインを飾ったイズディハールが浮上。ザイディは5位、小山は7位で最終戦タイに挑みます。

コメント

アンディ・イズディハール(優勝/優勝)
アンディ・イズディハール(中央)、ザクゥアン・ザイディ(右) 「レース1は、ユディスティラが速かったので、コーナーのブレーキングをがんばって、離されないようにしました。毎周、前に出ようと狙っていましたが、何度もかわされてしまいました。でも、諦めずにチャンスを狙い、最終ラップでかわすことができて、すごくうれしかったです。このモチベーションを維持してレース2にも挑みました。激しいバトルになりましたが、最後は逃げきってダブルウインをすることができました。最終戦に向けてポイントを獲得できたので、次も最善を尽くしたいです」

小山知良(7位/8位)
小山知良(#634) 「例年にも増してコースコンデションが悪く、砂利が多いため、カウルが傷つくほどでした。コースもライン上がスリッピーで走りにくく、フリー走行ではスピンして転倒してしまいました。360度、クルリと回ってしまう転倒でした。幸いケガはなかったのですが、転倒が多く、コースを知っているローカルライダー優位のレースになりました。結果はよくありませんでしたが、ポジティブ要素もあり、いいセッティングを見つけ、アジア最強のハードブレーキングのアズランとバトルができました。次の全日本のチャンピオン争いに向けて活かしたいと思っています」

羽田太河(6位/10位)
羽田太河(#23)「昨年に比べても路面コンディションが悪くなっていていて、コースを知っている地元ライダーに優位な状況でしたが、その中でもうまくセットアップが進められました。1レース目は6位になり、その走行データを元に、セットアップを大きく変えて、レース2に向けて手応えを感じていました。でも、よりいいセットにしようと、また変えたら、それがうまくマッチングしなくて、苦しい戦いになってしまいました。残り1戦、最終戦には、トップ争いができるようにベストを尽くします」

栗原佳祐(10位/18位)
「セッション毎に徐々によくなっていき、チームががんばってくださって、いいフィーリングでレース1を迎えられたのですが、課題の残るレースになってしまいました。レース1のセッティングをベースにレース2に臨んだのですが、自分のスタートミスから接触転倒してしまい、結果を残すことができず、チームに申し訳ない気持ちです。ただ確実によくなっている実感はあり、それをかたちにできるようにトレーニングをして必ずブリーラムで結果を残します」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
127アンディ・イズディハールHonda1624'17.288
233A.ユディスティラカワサキ16+0.029
321ザクゥアン・ザイディHonda16+8.773
416イルファン・アルディアンシャーHonda16+8.891
556R.ウィライローヤマハ16+12.941
623羽田太河Honda16+14.620
7634小山知良Honda16+14.672
920アズロイ・ハキーム・アヌアHonda16+21.882
1088栗原佳祐Honda16+26.836
11123パサーウィト・ティチバークHonda16+27.567

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
127アンディ・イズディハールHonda1624'18.014
233A.ユディスティラカワサキ16+3.186
356R.ウィライローヤマハ16+5.281
421ザクゥアン・ザイディHonda16+5.501
516イルファン・アルディアンシャーHonda16+9.231
624D.クライサルトヤマハ16+9.530
8634小山知良Honda16+9.996
1023羽田太河Honda16+13.252
17123パサーウィト・ティチバークHonda16+1'04.484
1888栗原佳祐Honda16+1'15.842
1920アズロイ・ハキーム・アヌアHonda12+4Laps

ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
113A.ウェストヤマハ136
225A.シャー・カマルザマンカワサキ102
327アンディ・イズディハールHonda99
433A.ユディスティラカワサキ99
521ザクゥアン・ザイディHonda94
656R.ウィライローヤマハ91
7634小山知良Honda83
923羽田太河Honda72
1220アズロイ・ハキーム・アヌアHonda44
1316イルファン・アルディアンシャーHonda37
1688栗原佳祐Honda32
18123パサーウィト・ティチバークHonda19

ランキング詳細

フォトギャラリー

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