Round04インドインド

SS600 決勝

2018年8月5日(日)

マドラス・モーター・レース・トラック

羽田が両レースで3位表彰台を獲得
レース1でザイディ、レース2で小山がそれぞれ2位に

アジアロードレース選手権第4戦がインドのマドラス・モーター・レース・トラックで開催されました。鈴鹿8時間耐久ロードレースにチームメートとして参戦したザクゥアン・ザイディ(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)とアンディ・イズディハール(Astra Honda Racing Team)、また小山知良(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)は、過酷な戦いを終えて休む間もなくサーキット入りしました。

予選でポールポジションを獲得したのはアンソニー・ウェスト(ヤマハ)。小山は2番手、ザクゥアンは3番手につけ、1分40秒台のタイムを記録した3人がフロントローを獲得します。羽田太河(Idemitsu Honda Racing India by T.Pro Ten10)は今季初のトップ6入りを果たし、栗原佳祐(A.P. Honda Racing Thailand)は14番手となりました。

レース1は、スタート前に雨がパラついたもののスケジュール通りにスタートが切られ、小山がホールショットを奪います。その後も首位を守りレースをリードしますが、羽田が小山をパスしてトップに。その後方にはデチャ・クライサルト(ヤマハ)、ザイディ、ウェスト、そしてイズディハールが続きます。

羽田は2番手以下を突き放して独走体制に入ろうとするもののの、小山、クライサルトをパスして3番手に浮上したザイディがトップに迫ります。さらにウェストがザイディを抜いて小山に迫り、トップグループでし烈なバトルが繰り広げられました。その背後につけていたアズラン・シャー・カマルザマン(カワサキ)も徐々にそのバトルに食い込み、トップは羽田、小山、ウェスト、ザイディ、クライサルト、イズディハール、そしてカマルザマンの7台によって争われることに。

空が明るくなり、コースコンディションが安定してきたレース中盤には、ペースアップした羽田と小山のトップ争いが激化。2台はトップグループから抜け出したかに見えましたが、ほかのライダーも負けじとそこに食いついていき、トップグループは数珠つなぎで続いていきます。

羽田と小山の戦いにウェスト、ザイディが追いつき、4台がトップを争う中、そこに追いつこうとしていたクライサルトとカマルザマンが接触、転倒して戦列を離れます。

その後、トップを争う羽田と小山の間にウェストが入り、首位を奪います。その後方ではアズロイ・ハキーム・アヌア(Musashi Boon Siew Honda Racing)がトップ集団に追いつき、計6台によるバトルが展開されていきます。羽田とウエストのトップ争いも激しくなり、2台が首位を入れ替えながら周回を重ねました。ザイディと小山も3番手争いを繰り広げながら、トップの2台に迫ります。

レース終盤に来てスパートをかけたウェストが羽田を突き放すと、ザイディも小山を捉え、3番手に浮上。背後にはイズディハール、アヌアが僅差で迫ります。ザイディは羽田もパスして2番手に浮上し、ウェストを追いかけました。その後方では、羽田、小山、イズディハールが3番手を争いながら最終ラップに突入していきます。

最終的に、ポジションを守ったまま逃げきったウェストが優勝。ザイディが2位、羽田が激しい3番手争いを制しました。4位にイズディハール、5位に小山が入り、6位にアヌア、栗原は10位に入りました。

レース2は、スタートダッシュで飛び出した小山がホールショットを奪うと、それをザイディ、羽田が追いかけました。そんな中、2番手に浮上したウェストが小山の背後に迫り、首位を奪います。アヌアはオープニングラップで転倒し、リタイアとなりました。

首位にウェスト、2番手に羽田が上がります。その後方に小山、ザイディ、クライサルトが続き、この5台がトップ争いを展開しました。カマルザマンも追いつき、トップグループは6台の大きな集団となります。羽田、小山、ザイディは互いにバトルを繰り広げながら逃げるウェストを追いかけました。

ウェストと羽田の差は1秒2と僅差でしたが、ウェストはファステストラップも記録し、速いペースで周回を重ねながら逃げ切ろうとします。2番手争いには伊藤勇樹(ヤマハ)が追いつき、トップグループは4台による争いへと発展。そんな中、羽田がウェストをパスして一時、レースの主導権を握りますが、すぐにウェストに首位を奪還されてしまいます。

徐々にペースを上げたウェストは独走態勢を築き、2番手争いはザイディ、羽田、伊藤、小山の順にオーダーが変化したところで、レースはラスト5ラップに突入していきます。小山は伊藤、羽田をかわして3番手に浮上すると、ザイディの背後に迫ります。しかし、羽田も猛プッシュして小山から3番手を奪い返すなど、ザイディ、羽田、小山、伊藤による激しいバトルが続きました。

最終的に、レース終盤に独走体制へ入ったウェストがダブルウイン。2位に小山、3位に羽田、4位にザイディの順でチェッカーを受けました。栗原は12位となりました。

コメント

羽田太河(3位/3位)羽田太河
「シーズンの前半戦では結果が悪すぎて悩んでいましたが、今回はセッティングも進み、表彰台に上がれたことがすごくうれしいですね。本当にものすごくうれしいです。この調子を維持して、残りのインドネシアとタイでは優勝を目指して取り組みたいと思います。チームに感謝しています」

ザクゥアン・ザイディ(2位/4位)アンディ・イズディハール
「レース1はレインコンディションからのスタートで難しいコレースになったけれど、最後まであきらめないでプッシュしました。優勝できなかったのは残念ですが、それでも、チームや応援してくれる人たちの声援に応えるためにも表彰台に上がりたかったので、2位でも表彰台に上がれてよかったと思っています」

小山知良(5位/2位)小山知良
「昨年はAP250で走りましたが、SS600のスリックタイヤで走るのは初めてで、考えていた以上に路面が荒れていることに驚きながら走行が始まりました。予選では一発タイムを出すのが得意なザクゥアン(ザイディ)が引っ張ってくれて、いいタイムを出すことができました。気温も湿度も高く、路面温度が60℃以上と、体力的にもきついレースになりましたね。今大会では、ツナギのエアバックを抜いてインド仕様にして走りました。今回はサスペンションのエンジニアが来てくれて、いろいろとアドバイスをしてもらってセッティングを出すことができて、表彰台にも上ることができました。強いコヤマックスが戻ってきたので、これからを楽しみにしていてほしいですね。巻き返していきます」

栗原佳祐(10位/12位)
「悪い流れを変えるため、いい結果を残るためにトレーニングをしてきたつもりでしたが、今回もいいところを出せずに終わってしまい、まだまだ実力不足です。しっかりとこの結果を受け止めて、残り2戦をがんばります」

リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
113A.ウェストヤマハ1627'35.304
221ザクゥアン・ザイディHonda16+0.325
323羽田太河Honda16+1.581
427アンディ・イズディハールHonda16+1.703
5634小山知良Honda16+2.420
620アズロイ・ハキーム・アヌアHonda16+2.635
1088栗原佳祐Honda16+25.700
12123パサーウィト・ティチバークHonda16+35.608
1416イルファン・アルディアンシャーHonda16+43.632

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
113A.ウェストヤマハ1627'10.157
2634小山知良Honda16+7.083
323羽田太河Honda16+7.411
421ザクゥアン・ザイディHonda16+8.052
525A.シャー・カマルザマンカワサキ16+11.032
6127K.ダニエル・カスマユディンヤマハ16+16.481
11123パサーウィト・ティチバークHonda16+35.158
1288栗原佳祐Honda16+39.429
1416イルファン・アルディアンシャーHonda16+45.810
RT27アンディ・イズディハールHonda1+15Laps
RT20アズロイ・ハキーム・アヌアHonda 0+16Laps

ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
113A.ウェストヤマハ136
225A.シャー・カマルザマンカワサキ85
376伊藤勇樹ヤマハ76
4634小山知良Honda66
521ザクゥアン・ザイディHonda65
656R.ウィライローヤマハ64
923羽田太河Honda56
1027アンディ・イズディハールHonda49
1220アズロイ・ハキーム・アヌアHonda37
1588栗原佳祐Honda26
17123パサーウィト・ティチバークHonda14
1816イルファン・アルディアンシャーHonda13

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