パトロン・ハイクロフト・レーシングが今季2度目の総合優勝
ロウズ・フェルナンデス・レーシングが今季6度目のLMP2クラス優勝
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2009年8月16日(日)
決勝
- 開催地:ウィスコンシン州エレクハートレイク
サーキット:ロードアメリカ
コース全長:6.5km
アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第7戦が8月16日(日)にロードアメリカで開催され、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)が、#66 ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)とレース残り15分間で壮絶な戦いを展開した。その結果、全71周、2時間45分に及んだレースで、ブラバムがド・フェランに0.461秒差をつけて今シーズン2度目となる総合優勝を飾った。
ド・フェランとペジノはALMS史上初となるシーズン5度目の総合優勝を狙っていた。しかし、レース序盤でペジノがリードを奪ったものの、序盤のピットストップでペジノがシャープにリードを許すと、そのままパトロン・ハイクロフト・レーシングがトップをほぼ守る展開となった。
最後のピットストップで、ド・フェラン・モータースポーツがすべてのタイヤ交換を行ったのに対し、パトロン・ハイクロフト・レーシングは左のタイヤ2個のみを交換。このパトロン・ハイクロフト・レーシングの巧みなピット作戦が功を奏し、最終的にブラバムがド・フェランからリードを奪った。その後も、壮絶な接近戦が繰り広げられたが、ブラバムがド・フェランを振り切る形で幕を閉じた。
#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)は、先週行われたミッドオハイオでのレース同様、すばらしいピット作戦によってフェルナンデスがダイソン・レーシングの猛追をはねのけて総合3位でフィニッシュし、今シーズン6度目のLMP2クラス優勝を果たした。これにより、アキュラ勢はシリーズ参戦以来5度目の快挙となる1-2-3フィニッシュを達成。さらに、ロウズ・フェルナンデス・レーシングは燃料効率の高さと総合的なパフォーマンスが評価され、“ミシュラン・グリーンX・チャレンジ”で今シーズン2度目の優勝を果たした。
ALMS第8戦は8月30日(日)にカナダのロードコースで開催される。
決勝リザルト
ポイントスタンディング
ドライバー | LMP1クラス
順位 |
ドライバー |
マシン |
総合ポイント |
|
|
|
|
1 |
デイビッド・ブラバム |
Acura |
122 |
|
スコット・シャープ |
Acura |
122 |
2 |
ジル・ド・フェラン |
Acura |
109 |
|
サイモン・ペジノ |
Acura |
109 |
3 |
J.フィールド |
ローラ |
76 |
|
C.フィールド |
ローラ |
76 |
4 |
J.モーレム |
ジネッタ・ザイテック |
43 |
|
S.ヨハンソン |
ジネッタ・ザイテック |
43 |
5 |
C.デュコート |
ローラ |
42 |
6 |
D.カペッロ |
アウディ |
30 |
|
A.マクニッシュ |
アウディ |
30 |
|
T.クリステンセン |
アウディ |
30 |
|
10 |
ダリオ・フランキッティ |
Acura |
18 |
シャシー | LMP1クラス
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 |
Acura |
138 |
2 |
ローラ |
78 |
3 |
ジネッタ・ザイテック |
43 |
4 |
アウディ |
30 |
5 |
プジョー |
26 |
エンジン | LMP1クラス
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 |
Acura |
138 |
2 |
AER |
78 |
3 |
ザイテック |
43 |
4 |
アウディ |
30 |
5 |
プジョー |
26 |
ドライバー | LMP2クラス
順位 |
ドライバー |
マシン |
総合ポイント |
|
|
|
|
1 |
エイドリアン・フェルナンデス |
Acura |
146 |
|
ルイス・ディアス |
Acura |
146 |
2 |
B.ライジンガー |
ローラ |
91 |
|
M.フラッキッティ |
ローラ |
91 |
3 |
C.ダイソン |
ローラ |
55 |
|
G.スミス |
ローラ |
55 |
4 |
G.ピケット |
ポルシェ |
29 |
|
K.グラフ |
ポルシェ |
29 |
5 |
G.ファン・デル・スチュール |
ラディカル |
13 |
|
A.ペコラリ |
ラディカル |
13 |
シャシー | LMP2クラス
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 |
Acura |
146 |
2 |
ローラ |
97 |
3 |
ポルシェ |
29 |
4 |
ラディカル |
13 |
エンジン | LMP2クラス
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 |
Acura |
146 |
2 |
マツダ |
97 |
3 |
ポルシェ |
29 |
4 |
AER |
13 |
コメント
デイビッド・ブラバム〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕
「すばらしい復活を果たすことができた。金曜日、土曜日とマシンは本調子ではなかったが、チームがシャシーに改良を加え、今日はすばらしい仕上がりになっていた。レース終盤は、2つのタイヤさえ交換できれば、ジルのスピードに勝てると感じていた。マシンは速く、ミスをしなければジルを抑えきれると信じていた。ジルはすばらしいドライバーであり、親友だが、どうしても今日はウイナーズサークルへ復活を果たしたかった」
スコット・シャープ〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕
「チームにとって大きな勝利となった。ライムロックとミッドオハイオでは最終的に運に見放されていたが、今日、我々は復活を果たすことができた。いつものように、終盤のデイビッドの走りはすばらしかった。今シーズンを通じて不運が続いていたが、ロードアメリカのような特別な場所で勝利を飾ることができ、満足している」
ジル・ド・フェラン〔LMP1クラス2位(総合2位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕
「デイビッドとすばらしいレースができた。彼は全くミスをすることなく、とても戦略的な走りをしていた。デイビッドの能力を考えても、彼がミスするとは思えなかった。我々のマシンは速く、終盤、デイビッドとの差を詰めることができたが、差を縮めることと抜くことは全く別。運がなかったが、レースではよくあることだ。2位ではあるが、全力を尽くした」
サイモン・ペジノ〔LMP1クラス2位(総合2位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕
「レース序盤にピットストップを行い、レース中盤でリードを奪う作戦だった。序盤ではマシンがやや安定していなかったが、最初のピットストップでマシンはスピードを取り戻した。ジルと私の走りからそれを見て取れたかと思う。しかし、2度目のピットストップでハイクロフト・レーシングにリードを奪われた。ファンにとってはエキサイティングなレースになったと思う。当然、5戦連続での総合優勝を目指していたが、今日はハイクロフト・レーシングの勝利をたたえたい」
エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕
「ここ2戦の我々のピットストップ作戦は功を奏している。ルイスも私も勝利のために全力を尽くしているが、何よりスタッフのプランニングがすばらしい。レース終盤のよいリスタートもカギとなった。今シーズン7戦中6戦でクラス優勝ができるとは思っていなかったが、シーズンに入る前からスタッフは懸命に仕事をしてくれ、今シーズンのすばらしい走りを生んでいる。昨シーズンはかなわなかったが、ついにロードアメリカで勝つことができてうれしい」
ルイス・ディアス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕
「2台のマツダのマシンがスタートに強いことは分かっていた。ストレートで抜かれたが、彼らの右側につけることができた。レース全体を通して、マシンの調子はとてもよく、そして、作戦面にとても優れたスタッフが、このレースでも巧みにピットインを指示してくれていた」