アキュラ勢が2戦連続となる1-2-3フィニッシュを達成
ロウズ・フェルナンデス・レーシングが開幕から4戦連続のLMP2クラス優勝

2009年5月17日(日)
決勝
開催地:ユタ州トゥーレ
会場:ミラー・モータースポーツ・パーク
コース全長:4.905km

アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第4戦が5月17日(日)にユタ州トゥーレで開催され、#66 ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)が、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)に73秒の差をつけ、前戦に次ぐ今シーズン2度目の勝利を飾った。また、#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)はLMP2クラスの激戦を制し、今シーズン開幕から4戦連続で同クラス優勝を果たした。これにより、今シーズン2戦連続でのアキュラ勢の1-2-3フィニッシュとなった。

LMP1クラスでは、ペジノが予選タイムの新記録を樹立し、XMラジオ・アキュラARX-02aは決勝でも驚異的なスピードを見せた。ド・フェラン・モータースポーツは、昨シーズン、このサーキットでALMSデビューを飾り、LMP2アキュラARX-01bで総合3位入賞を果たした。今シーズンは同じサーキットに戻って総合優勝を果たし、記念すべき勝利を収めた。2時間45分におよんだレースで、ド・フェランが目を見はるスタートダッシュを見せ、序盤の30周で30秒のリードを奪った。スローペースのマシンに行く手を阻まれたシャープを引き離し、その後、マシンを託されたペジノはファステストラップを記録し、ブラバムの猛攻をものともせず、勝利をつかんだ。

LMP2クラスでは、ロウズ・フェルナンデス・レーシングとダイソン・レーシングの壮絶なバトルが最後まで繰り広げられた。勝敗のカギとなったレース序盤、ディアスは2台のローラ・マツダのマシンと接近戦を繰り広げた。フェルナンデスはチェッカーフラッグまでリードを守りきるべくピット作戦を講じたが、ローラ・マツダはレース終盤の数周で1台のマシンがブロッカーとなり、もう1台のローラ・マツダのマシンが最終周でロウズ・アキュラを抜く作戦に出た。しかしながら、結果的にフェルナンデスがブッチ・ライジンガー(ダイソン・レーシング)の猛攻をはねのけ、LMP2クラス優勝を飾った。

コメント

ジル・ド・フェラン〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「スタート直後の第1コーナーがチャンスだと信じ、とにかく走りに集中し、なんとか差を広げることができた。結果的に最初のピットストップ時までに30秒の差をつけることができた。その後、レース終盤のサイモンのすばらしい走りで、2番手のマシンとの差を最後まで守りきることができた。2戦連続での勝利はチームにとって、とても有意義だ。昨シーズン、我々はこのサーキットでデビューし、その時は勝利を逃したが、今シーズン同じ地で勝利できたことはとてもすばらしい。チームとアキュラのプログラムによって実現できた勝利だ」

サイモン・ペジノ〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「ジルが大差をつけてくれたので、とにかく集中力をきらさないように心がけた。レースを通して、あたかもすぐ後ろに別のマシンがいるように想定して走った。マシンは完ぺきな仕上がりで、チームの判断も的確だった。タイヤの状態もよく、正直なところ何も言うことはなかった」

デイビッド・ブラバム〔LMP1クラス2位(総合2位)、ハイクロフト・レーシング〕

「スタート直後、ジョン・フィールド(インタースポーツ・レーシング)のマシンを抜こうとしていたときのタイムロスが影響した。ド・フェランチームと我々は力が拮抗しており、そうした外的要因がレースの勝敗に大きく影響する。全力を尽くしたが、大きく離された差をつめることはできなかった。だが、ポイントを獲得できたことは大きい。今シーズンはまだ始まったばかりだ」

スコット・シャープ〔LMP1クラス2位(総合2位)、ハイクロフト・レーシング〕

「望んでいた結果を残すことができなかった。ド・フェランチームの勝利を讃えたい。予選、決勝を通して、彼らがわずかにリードしていたが、決勝レース序盤に他のマシンの後ろにスタックしてしまったことでその差はさらに開いてしまった。とてもフラストレーションがたまる状況で、レース序盤に不利なポジションに追い込まれた。2位のポイント獲得は重要だが、我々のレースができなかったことは残念だ」

エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「難しいレースだった。レース序盤、ルイスが混戦につかまり、トップ集団との差が広がってしまい、我慢のレース展開を余儀なくされた。スピードでは我々がわずかに優っていたが、数台のLMP1クラスのマシンを抜くことはできなかった。序盤でタイムを大幅にロスし、レースをあきらめることもできる状況だったが、ルイスを信じて忍耐強く見守った。LMP2クラスのトップから約50秒遅れ、1周4、5秒をロスしている場面もあった。最終的にその差を縮め、なんとか#20 ローラ・マツダのマシンを約1秒リードしてフィニッシュした。勝利のために尽力してくれたチームにふさわしい特別な勝利となった」

ルイス・ディアス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「素晴らしい一日となった。チームは最高の仕事をしてくれた。直線のスピードではローラ・マツダのマシンにやや劣るものの、我々のマシンのコンディションはとてもよく、チームのピット作業は完ぺきだった。また、レース終盤、エイドリアンはプレッシャーの中、すばらしい走りをしてくれた。我々は全力を尽くし、最高のレースを戦うことができた」

決勝リザルト

順位 No. クラス ドライバー マシン 周回数
166LMP1ジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノAcura103
29LMP1デイビッド・ブラバム/スコット・シャープAcura103
315LMP2エイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアスAcura100
420LMP2B.ライジンガー/M.フラッキッティローラ100
537LMP1J.フィールド/C.フィールド/C.デュコートローラ93
616LMP2C.ダイソン/G.スミスローラ92

ポイントスタンディング

ドライバー | LMP1クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 デイビッド・ブラバム Acura 70
  スコット・シャープ Acura 70
2 ジル・ド・フェラン Acura 53
  サイモン・ペジノ Acura 53
3 J.フィールド ローラ 42
  C.フィールド ローラ 42
  C.デュコート ローラ 42
4 D.カペッロ アウディ 30
  A.マクニッシュ アウディ 30
  T.クリステンセン アウディ 30
5 S.サラジン プジョー 26
  F.モンタニー プジョー 26
  S.ブルデー プジョー 26
6 L.ルーハー アウディ 23
  M.ワーナー アウディ 23
  M.ロッケンフェラー アウディ 23
       
8 ダリオ・フランキッティ Acura 18

シャシー | LMP1クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 78
2 ローラ 42
3 アウディ 30
4 プジョー 26
5 Ginetta-Zytek 10

エンジン | LMP1クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 78
2 AER 42
3 アウディ 30
4 プジョー 26
5 Zytek 10

ドライバー | LMP2クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 エイドリアン・フェルナンデス Acura 90
  ルイス・ディアス Acura 90
2 C.ダイソン ローラ 45
  G.スミス ローラ 45
3 B.ライジンガー ローラ 42
  M.フラッキッティ ローラ 42

シャシー | LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 90
2 ローラ 48

エンジン | LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 90
2 マツダ 48