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アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第3戦が18日(土)にカリフォルニア州ロングビーチの市街地コースで開催され、#66 ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)が、2位の#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)に1秒以上の差をつけ、シリーズ初勝利を総合優勝とLMP1クラス優勝で飾った。
また、#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)は、今シーズン開幕から3戦連続でLMP2クラス優勝を果たした。
アキュラ勢の1-2-3フィニッシュは、昨シーズンのデトロイト戦に次ぐ2度目の快挙となり、LMP1、LMP2両クラスでの優勝は、前戦に次ぐ2戦連続での偉業達成となった。
約1時間40分に及んだレースは、2番手からスタートしたペジノが第1コーナーでシャープを抜き去り、11周目には4秒のアドバンテージを奪うすばらしい走りを見せ、その後、シャープが21周目にペジノからトップポジションを奪還する展開となった。ペジノはリアの車体の一部を失い、不安定な走りを余儀なくされたが、シャープとの差を1秒以内にキープしたままド・フェランにマシンを託した。
ハイクロフト・レーシングはピットストップの間にドライバー交替を行ったが、その際に科せられた20秒のペナルティがド・フェランを追うブラバムの行く手を阻んだ。その後のコーションフラッグでシャープとの差を1秒に縮めたが、レースはイエローコーションのまま76周で終了を迎え、ド・フェランは昨年のチーム結成以来心待ちにしていた初勝利を果たした。
2位でフィニッシュしたパトロン・ハイクロフト・レーシングのLMP1クラスのポイントリーダーは変わらず、2位にド・フェラン・モータースポーツが浮上した。また、ロウズ・フェルナンデス・レーシングはLMP2クラスのポイントスタンディングで確固たるリードを守っている。
シリーズ全10戦中の第4戦は、5月17日(日)にユタ州ソルトレイクシティで開催される。
順位 | No. | クラス | ドライバー | マシン | 周回数 |
1 | 66 | LMP1 | ジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ | Acura | 76 |
2 | 9 | LMP1 | デイビッド・ブラバム/スコット・シャープ | Acura | 76 |
3 | 15 | LMP2 | エイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス | Acura | 75 |
4 | 16 | LMP2 | C.ダイソン/G.スミス | ローラ | 75 |
5 | 20 | LMP2 | B.ライジンガー/M.フラッキッティ | ローラ | 74 |
6 | 4 | GT1 | O.ベレッタ/O.ギャビン | シボレー | 73 |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
1 | デイビッド・ブラバム | Acura | 54 |
スコット・シャープ | Acura | 54 | |
2 | ジル・ド・フェラン | Acura | 33 |
サイモン・ペジノ | Acura | 33 | |
3 | D.カペッロ | アウディ | 30 |
A.マクニッシュ | アウディ | 30 | |
T.クリステンセン | アウディ | 30 | |
4 | J.フィールド | ローラ | 29 |
C.フィールド | ローラ | 29 | |
C.デュコート | ローラ | 29 | |
5 | S.サラジン | プジョー | 26 |
F.モンタニー | プジョー | 26 | |
S.ブルデー | プジョー | 26 | |
6 | L.ルーハー | アウディ | 23 |
M.ワーナー | アウディ | 23 | |
M.ロッケンフェラー | アウディ | 23 | |
8 | ダリオ・フランキッティ | Acura | 18 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | Acura | 58 |
2 | アウディ | 30 |
3 | ローラ | 29 |
4 | プジョー | 26 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | Acura | 58 |
2 | アウディ | 30 |
3 | AER | 29 |
4 | プジョー | 26 |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
1 | エイドリアン・フェルナンデス | Acura | 70 |
ルイス・ディアス | Acura | 70 | |
2 | C.ダイソン | ローラ | 32 |
G.スミス | ローラ | 32 | |
3 | B.ライジンガー | ローラ | 26 |
M.フラッキッティ | ローラ | 26 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | Acura | 70 |
2 | ローラ | 32 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | Acura | 70 |
2 | マツダ | 32 |
コメント
ジル・ド・フェラン〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、ド・フェラン・モータースポーツ〕
「ポジション変動の激しいレースだった。サイモンがすばらしいスタートを切り、途中で車体の一部を失うアクシデントに見舞われたものの、トップに迫る懸命な走りを続けてくれた。サイモンと交替後、レース終盤はよい走りができた。ついにロングビーチで勝利することができ、とてもうれしい。チームにとって大きな勝利だ」
サイモン・ペジノ〔LMP1クラス優勝(総合優勝)、ド・フェラン・モータースポーツ〕
「今日のレーススタートをずっとイメージしていた。スタートがうまくいったことに満足している。レース中、リアのエンジンカバーを失い、思うようなグリップが得られずマシンはかなり不安定になったが、ピットストップでスコットとの差をつめることができた。チームおよびその関係者と勝利を分かち合うことができとてもうれしく思う」
デイビッド・ブラバム〔LMP1クラス2位(総合2位)、ハイクロフト・レーシング〕
「レース終盤戦がとても残念だった。スコットはリードを奪うすばらしい走りをしてくれたが、ピットストップの際にペナルティを受けた。その不運がなければ、レース終盤はジルとの激戦となっていただろう」
スコット・シャープ〔LMP1クラス2位(総合2位)、ハイクロフト・レーシング〕
「第1コーナーで焦ることなく構えていたところ、サイモンにアウトサイドからトップを奪われた。マシンの調子が上がるのを忍耐強く待っていた。サイモンのマシンが不安定になり、タイミングをうかがって、トップを奪い返した。その後、マシンのハンドリングはとてもよく、リードを保ったままデイビッドにマシンを託すことができたのはよかったが、ペナルティを受ける結果となり、残念だ」
エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕
「ルイスはマツダにLMP2クラスのトップを奪われても焦らず、すばらしい走りを見せた。新しいタイヤに履き替え、よいラップを刻むことができたが、目前で2台のGT2クラスのマシンがスピンし、とても危険な状況もあった。これまで、ロングビーチでの勝利を逃していたが、ついに勝利することができ、うれしく思う。そして、3戦連続での勝利は、アキュラとロウズにとってすばらしい結果となった」
ルイス・ディアス〔LMP2クラス優勝(総合3位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕
「チームにとって大きな勝利となった。我々はロングビーチで勝ちたいという気持ちが強かった。2台のマツダのマシンと激しいレースになった。彼らとは接近戦を続けたが、マシンをエイドリアンに託すまでミスをしないことを心がけた。エイドリアンは突出したスピードでレースを展開したし、チームの戦略もすばらしかった」