アウトドア用語集
「は行」の用語

  • バンガロー

    トイレや台所を持たない小屋。基本的には雨風を凌ぐ程度の簡素な設備だ。ほとんどの場合照明はあるが、調理器具などは持ち込むことになる。最近では、寝具は置くところが多くなってきた。コテージが通常の生活に近いサービスレベルを提供するのに対し、バンガローはよりシンプルで自然に近い生活を味わうことができる。そのため、テントを張る手間は省きたいが、野外生活の醍醐味を味わいたいという人々の間で人気が急上昇している。

  • ファーストエイドキット

    携行用緊急用品セット。自然の中ではどんなアクシデントに遭遇するか分からず、速やかに治療を受けられる状況がない場合も多い。そのため、怪我や体調の悪化に備えて最低限の対策は準備しておくべきである。薬や包帯はもちろん、遭難に備えて、保温シートや緊急食糧が加わる場合もある。行き先によっては毒蛇対策のキットや簡易の飲料水製造セットなども。当然、目的地や予想される自然条件、参加者によって、その構成は変わるのである。

  • フライシート

    テント本体を覆うナイロンやポリエステルの薄い布。インナーテントと呼ばれるテント本体も一定の防水性、撥水性は持っているが、万全を期すため、強度や耐水圧をアップしたもう1枚のシートで全体をカバーする。これは雨風だけでなく、紫外線や木の枝などによるインナーテントの劣化、傷も防いでくれる。また、フライシートの下には空気の層ができるため、テント内の温度や湿度を維持するのに役立ち、快適な居住空間を生み出すのである。

  • フリークライミング

    岩登りのうち、身の安全を確保するための確保用具と滑り止めのチョーク、専用クライミングシューズ、そして自らの手足のみを使い、補助具に頼らないスタイルの呼称。基本的には、自然界に存在する岩の凹凸や穴、割れ目などを支点として登攀する。このうち、登攀の手段としてロープを使わないものをボルダリングと呼ぶが、最近では室内の人工的な岩盤でボルダリングを楽しむ人々が増えており、新たなレジャーとして認知されるようになった。

  • ペグ

    地中に打ち込んでテントやタープを固定する器具。プラスチックや、硬質アルミ、スチールなどで作られており、頭部には張り綱を掛けるためのフックが設けられている。ペグを打つ場合は、抜けを防止するために張り綱に対して60~90度の角度を設けるのが基本。強風時、張り綱にかかる力は非常に強く、抜けたペグが思わぬ方向に飛ぶこともあるので注意が必要だ。金属製は撤収時に見失いやすいため、目立つ色のリボンなどを結んでおくといい。

    ペグ
  • ベンチ

    キャンプ用の長椅子。コットと同様、アルミやスチールのフレームに生地を張ったもので、携行のため折り畳みになっている。チェアやテーブルを揃える人は多いが、ベンチをひとつ用意しておくと実に便利で快適だ。並んで座れるので、コミュニケーションに役立つのはもちろんだが、テーブルやクーラースタンド代わりにもなる。キャノピーの下に設置すれば、靴の脱着時に便利だし、コット脇なら就寝時に眼鏡や時計などを置くことができる。

    ベンチ
  • ベンチレーション

    テントの空調。近年、テント室内の快適性を高めるために、換気や空調が注目されるようになった。特に、キャンプのハイシーズンである夏季が高温多湿となる日本では、その優劣が商品力に大きく影響する。フライシートインナーテントの間にスムースな空気の流れができるような形状や、インナーテントの下部と上部にメッシュ部を設け、内部に溜まる暑気や湿気が天井から排出されるように設計したものなど、各メーカーがノウハウを競っている。

    ベンチレーション
  • ホワイトガソリン

    燃焼器具に使われる純度の高いガソリン燃料。揮発性が高く、火力も強い。一方で管理や使用法を誤ると事故につながるため、取り扱いには注意が必要である。ホワイトガソリン燃焼器具の多くは、ポンピングと呼ばれる加圧作業によって燃料を噴出するが、その過程で燃料自体にも加熱しガス化させ、効率よく燃焼させる。そのため低温下でも着火でき、火力が低下することもない。燃焼が良好な状態では炎がほとんど見えないので注意しよう。

    ホワイトガソリン
  • ポンピング

    燃焼器具の着火前に行なう加圧作業。ホワイトガソリンの燃焼器具では、燃料を満たした後、ポンプ作業によってタンク内を高圧にする。その結果、燃料が燃焼口から噴出し着火が可能になる。加圧するためにはタンク内に一定量の空気が存在しなければならず、規定量以上にホワイトガソリンを入れるとポンピングの効果が充分に発揮されない。ポンピングを繰り返すとだんだん手ごたえが固くなり、やがて押し込みにくくなったら準備OKだ。

    ポンピング

写真提供:コールマンジャパン株式会社、浦 壮一郎