ハラビロカマキリ

学 名
Hierodula patellifera
分 類
カマキリ目カマキリ科
ハラビロカマキリ属
似たような種類
オオカマキリ、チョウセンカマキリ、コカマキリなどが本種と同じような場所にいるが、本種は体長に対する体の幅が大きいことで見分けがつく。
見つかる場所は?
林の樹木上や、林縁の草地で見られる。低木にいることが多い。
分布
本州、四国、九州、南西諸島。
大きさ
体長50~70mm。
見られる時期
8~11月。
生活史
メスは卵のう(卵鞘)を木の枝や人家の壁などに産みつけ、そのまま卵で越冬する。翌年の5月ごろから幼虫が出現し、8月ごろに羽化する。沖縄では年2回発生する。
エサ
幼虫も成虫も生きた昆虫などを捕えて食べる。
特徴
胸の幅が太く、 前翅(ぜんし:前のはね)の中ほどのへりに白い紋がある。幼虫の時は腹を上げる性質があるのも本種の特徴。採集すると腹部からハリガネムシが出てくることがある。ハリガネムシに寄生されたハラビロカマキリは、水辺の近くに集まる。
その他
森林の改変、草地の減少、開発の影響により、新潟では準絶滅危惧種に指定されている。
  • 木の幹に産みつけられた、ハラビロカマキリの卵のう

監修者

大庭 伸也(おおば しんや)

大庭 伸也(おおば しんや)

2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞

監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)