本物のエサではなく、ニセモノで魚を騙すルアーフィッシング。
「魚がルアーを食べてしまう理由」はこちら
その主役であるルアー(疑似餌)には、さまざまな色がある。ひとつのルアーに100種類以上の色がラインナップされていることも。同じ形、同じ重さ、同じ機能なのに色違いだけで100種類……。これはいったいナゼなのか? どの色が釣れるのか?

ファンシーなものから本物っぽい色まで。ルアーには多様な「色」がある
ファンシーなものから本物っぽい色まで。ルアーには多様な「色」がある

本物のエサだと肉食魚に思ってもらうことを優先するのであれば、できるかぎり小魚に近い色が有利なような気もする。

小魚から型をとり、超リアルにペイントされたルアーも存在する。人間が見ても勘違いしてしまいそう……
エラなどに加え、ウロコ1枚1枚まで表現されている。「作品」と呼びたくなる美しさだ
これはザリガニを模している

実際、見た目がリアルであることがマイナスに作用する可能性は非常に低いし、時として魚の反応が集中することもある。しかし、常にリアルな色が有利なわけではないのが面白いところだ。小魚からはかけ離れたピンクや黄色のルアーがリアルな色を圧倒することもあるのがルアーフィッシングなのである(もちろん逆のケースもある)。

いったいなぜそのようなことが起きるのか? 理由は多々あるが、ここでは代表的なものをふたつ紹介しよう。

①派手な色のほうが魚に気付かれやすい

魚を釣り上げようとするとき、まずはルアーの存在に気付いてもらわないと何も始まらない。水が濁ったときや、障害物が多いときなど、魚がルアーを見つけにくい状況では、リアルさよりも派手さのほうが優先されることが多い。逆に言うと、水が澄んでいるときはリアルな色のほうが魚を勘違いさせやすい傾向がある。

黄や紅白のルアーはエサっぽくはないが魚に発見されやすいメリットがある
黒は輪郭が際立つので水中で目立つ色だ
②人間からはリアルに見えなくても、魚からは本物っぽく見える

意外に多いのがこのケース。たとえば茶色っぽいルアー。茶色い小魚は少ないと思われがちだが、水底の色と同化しやすく、小魚の「保護色」を演じてくれる。ハゼ系のエサに化けるのに好都合な色なのだ。

そのほか、メッキでキラキラしていて人間からは「ちょっと嘘くさいな……」と感じるような色も時に魚を狂わせる。水中でキラッ、キラッ! と太陽光を反射させるようすが、イワシやアジが身をひるがえしたときの光り具合に近いのだ。

魚のウロコが太陽光を反射するようすを再現するカラー

リアルな色のほうが釣れるのか、否か。その答えは「状況による」というものになる。水の澄み具合や肉食魚が食べているエサの種類、気象状況などを考慮して色選びをするのはルアーフィッシングの醍醐味のひとつである。

上3つはどちらかといえば地味めで本物っぽいグループ。水が澄んでいるときや、本物のエサを強く意識するときが出番。下の3つは水中で目立ちやすいので濁りが入ったり、天候が荒れているときでも存在感を出しやすい
※このコンテンツは、2018年5月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。